速さと存在感がスゴイ! 〈ビー・エム・ダブリュー〉M4クーペ コンペティション
「やっぱ乗るからにはドヤ感がないと!」。クルマ好きにもいろいろあれど、そういうニーズがあるのは百も承知。特に所有しているだけで非日常感を味わわせてくれるスポーツモデルなら、なおのことそう思うんじゃない? じゃ、今ドヤれるスポーツはどれ?ってなると、コレなんていかがでしょう? 〈ビー・エム・ダブリュー〉M4クーペ コンペティションだ。
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M3から独立し、M4としてラインナップされてから、はじめてのフルモデルチェンジを受けたコチラ。どう? あの“縦型巨大キドニーグリル”が存在感プンプン! 特に“M”を冠すると、通常の4シリーズよりも、もっとグリルのデカさが際立つデザインだから迫力が違う。
さらにキュッと固く結んだ口唇のようなエアインテークが配され、ボンネットもかなりマッスルな凹凸を備える大胆な造形に。こんな“M”、見たことない!
さて、それほど強い顔を持っているのにも関わらず(しかも筆者が試乗したのはあざやかな発色の“サンパウロイエロー”という超お目立ちボディカラー!)、実は全体的な印象はとてもエレガント。ボディサイズ的にもほぼM3と同じというほどよいコンパクトさ(全高4805×全幅1885×全高1395mm)。クーペのシルエットが非常にエレガントで、ヒップの引き締まりも美しく、全体的に“流麗”な印象を受ける。特にサイド~リアにかけての伸びやかさ+リアスポイラーの勇ましさのコントラストは、スポーツクーペにふさわしい風格でニヤリとさせられる。まるで〈バレンシアガ〉のバッグのような、ノーブル×カジュアルに拍手だ。
インテリアがまたスゴイ。“フルレザーメリノ”のオプションは30万8000円のプライスタグだが、それにふさわしい個性と品格を持つ。ドアを開ける前から映画『アバター』のような、なんとも言えないブルーにイエローのコンビネーション。とにかくフツウじゃない組み合わせなのだが、スエードなど高級素材をふんだんに使うことで、コズミックな独特の世界観をリッチに見せているのがユニークだ。
さて、肝心の走りなのだが、これはもう降参。快感しか生まない仕組みになっている。
スターターボタンを押した瞬間から派手なサウンドが発せられてアドレナリン噴出。いきなりテンションマックスになる。ちなみに“Mスポーツエキゾーストシステム”で静かにすることもできるから、行き届いているというかなんというか。そしてM4コンペティションではエンジン、サスペンション、ステアリング、ブレーキ、トランスミッション、DSCをそれぞれ自在に設定できる、つまり究極のパーソナライズができるのだ。高級車って今、すごいことになっている。
とはいえデフォルトのスポーツモードだけで実は相当気持ちいいのも確か。路面の吸い付き、接地感の気持ちよさと鼻先の入りのクイックさにひたすら感動してしまった。つまりハンドリングがめちゃくちゃ楽しいのだ。
0-100km/h加速3.9秒だけど、直線だけじゃない素性のよさはマーベラス。この快感、クセになること請け合いだ。
★DATA 〈ビー・エム・ダブリュー〉M4クーペ コンペティション
●全長×全幅×全高:4805×1885×1395mm
●車両重量:1730kg
●ホイールベース:2855mm
●エンジン:3.0ℓ直列6気筒DOHC Mツインパワー・ターボ
●最高出力:375kW(510PS)/6250rpm
●最大トルク:650Nm(66.3kgm)/2750~5500rpm
●トランスミッション:8速Mステップトロニック(ドライブロジック付き)
●駆動方式:後輪駆動
●税込み価格:1375万円
●BMWカスタマー・インタラクティブセンター
TEL:0120-269-437