〈マクラーレン〉600LT
ブランド名からして世界のモーターレースの最高峰“フォーミュラ・ワン”にイメージが直結。孤高のスポーツカー&スーパーカーメーカーといえば“マクラーレン・オートモーティブ”だ。
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モータースポーツ由来のスーパーテクノロジーを駆使。手作業でプロダクトを組み立てるという魅力的なこのメーカーは、ハイパフォーマンスなロードカーを数多く輩出してきた。
だけど、クルマはあまりにもスパルタンだし、どこで買えるのかよくわからないし、憧れはあるけれど見たことないしで、距離を感じていた読者諸兄も多いのではないだろうか。
しかし、今後はちょくちょく“マクラーレン・オートモーティブ”の名前を耳にする&手に入るチャンスが多くなりそう。その可能性を感じさせるニュースが先日、イギリスで発表されたのでいち早くチェックしておこう。
先日、同社の本拠地イギリスで発表された“トラック25”という戦略がソレ。
なんと12億ポンド(日本円にして約1800億円!)を投資し、2025年までに18のニューモデルを市場に導入することをアナウンス。しかも同社のスポーツカー及びスーパーカーシリーズすべてをハイブリッド化。ミッドエンジンのスポーツカーおよびスーパーカーの生産台数を年間6000台に拡大するという。自動車販売において6000というのは、決して大きな数字ではないのだけど、少なくとも同社にとっては、画期的な数字であることは間違いない。
さて、この“トラック25”を成功に導くため、“マクラーレン・オートモーティブ”は昨年からすでにコンスタントにニューモデルを日本にも導入してきている。
2017年は第二世代のスーパーシリーズである“570S スパイダー”、そしてかのF1 ドライバーの名を冠し、すでに全車ソールドアウトという“マクラーレン セナ”と立て続けに新車を発表した。そして今年2018年7月30日、いよいよ日本でもお披露目となったのが“600LT”!
LTというのは“ロングテール”の意味。かつて限定発売され、レースでのパフォーマンスを想定していなかったにも関わらず、数々の優勝や好成績を勝ち取った伝説のロードカー、〈マクラーレン〉F1 GTR“ロングテール”に由来し、真のハイパフォーマンスモデルに与えられる称号だ。
3.8ℓV8ツインターボエンジンで最高出力は600PS、最大トルクは620Nmとまさにレーシングスペック。注目はその車両重量で、なんとわずか1247kgしかない。そのため、パワーウエイトレシオが2.08Kg/PSと、異次元の加速やクルーズを体感できる仕上がりになっている。
そんなにもスパルタンなのにもかかわらず、内装はカーボンファイバーとアルカンターラに覆われ、エレガンスさえも醸し出す演出。しかし、この材質にももちろん、軽量化が図られているあたりはさすがのひと言だ。
生産はすべて英国・サリー州ウォーキングの“マクラーレン・プロダクション・センター”にて手作業で制作され、完全なる限定生産(2018年10月から約12カ月間の製造)にて台数を限定するそうだ。
現在、“マクラーレン・オートモーティブ”は日本にも正規法人を置き、ショールームも展開している。発表されるモデルのほとんどが2週間くらいで完売してしまう同社プロダクト。「一生一度は〈マクラーレン〉!」なアナタは、是非2025年までに検討を!
★DATA
●全長×全幅×全高:4604×1930×1194mm
●車両重量:1247kg
●エンジン:3.8ℓV8 M838TEツインターボ
●トランスミッション:7速SSG
●最高出力:441kW(600PS)/7500rpm
●最大トルク:620Nm/5500~6500rpm
●駆動方式:RWD
●最高速度:328km/h