電動でも、この求心力はナニ⁉ 〈フィアット〉500e
嗜好性も多様化を見せている昨今、ジェンダー問わずに“甘め”テイストを身につけることにさほど抵抗がないどころか、むしろ進んで“かわいい”モノへのアンテナ感度をアゲている人は意外に多そう。というのも、このクルマに対する男性陣からの評価がとても高かったから! 〈フィアット〉500eだ。
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“ルパンのクルマ”としてその名を馳せた〈フィアット〉500はみなさんご存知だと思うが、その名を冠したEVが存在する。欧州では2020年のデビュー以降、すでに6万台を販売している人気BEVだ。その人気の秘訣は、おそらくデザインとコンセプト。だって、スペックを見ても、競合EVに打ち勝てるほど真新しい数字は見当たらない。
たとえば駆動用のバッテリーは42kWh。一充電走行距離は335kmで(WLTCモード)、200Vの普通充電と急速充電に対応しているが、この航続距離はめちゃくちゃ長いとも、めちゃくちゃ短い、とも言えないのだ。最高出力は118PSとコチラも控えめ。さらに、日本では販売ではなくサブスクかリースのみの契約というかたちになる。それでも、このクルマの、ひと目で撃ち抜かれるような、なんともいえない求心力はなんだろう!?
まずはルックスだ。明らかに500の系譜を引き継ぐのは、ヘッドライトをはじめとする、まるっこい造形。ひと目で“かわいい”の言葉を引き出す手法だ。しかし、先述のとおり男性の視線をも虜にするのは、ただ甘ったるいだけではないという、絶妙なデザイン力の為せる技だろう。本国イタリアはじめ欧州では、シブいムッシューが500を颯爽と転がしているのを頻繁に見かける。ジェンダーや年齢を超えた求心力の作り方は、パワートレインを問わないのかも。
さて、500eは500にモーターを搭載してポンと出した、というクルマではない。実はEV専用モデルとしてちゃんと全面的に設計された新しいパッケージのクルマだ。ボディサイズも全長3630×全幅1685×全高1530㎜と500よりも大きく、そして車重も1320kg~と重い。重いのだが、実はBEVの中では比較的軽い部類に入る。これによって、実は走りがスペック以上に気持ちいいのだ。
まずはこの500の、独特の寸法にハンドリングの魅力がある。四隅ギリギリにタイヤを配置させ、ウワモノは三角おにぎりのようにコンパクト。これにより、ただでさえバッテリーがある低重心パッケージがさらなる接地感を生んでいる。
さらに車重の軽さから、モーターのトルクがしっかり低速から立ち上がり、接地感の強いハンドリングに速度とステアリングの軽やかさが効いて、爽快にもほどがある。難をいえば、ブレーキはやや急峻なラテン味だけれど、それもまあ、味といえなくもないと思えるほど!
リアシートを倒したら、ゴルフバッグが余裕で2個積めるというのも意外な頼り甲斐。改めて“かわいいは正義”。これならドライブデートにも誘い出しやすい⁉
★DATA 〈フィアット〉500e Icon
●全長×全幅×全高:3630×1685×1530㎜
●車両重量:1330kg
●ホイールベース:2320㎜
●一充電走行距離(WLTCモード):335km
●フロントモーター最高出力:87kW(118PS)/4000rpm
●フロントモーター最大トルク:220N・m/2000rpm
●駆動方式:前輪駆動
●税込み価格:485万円
●CIAO FIAT
TEL:0120-404-053
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