本命は、最高に気持ちいい9速AT⁉ 〈ニッサン〉フェアレディZ
もちろんハイパフォーマンスなスポーツカーは大好物。だけどそろそろ、ただただパワフルであることだけを求めるのは違う気がする……、な〜んて思っているアナタ。そう、クルマは情感的なもの。自分の呼吸に呼応するかのようなクルマを求める人なら、きっとコイツにビビッと来るはず。〈ニッサン〉フェアレディZだ。
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今年に入って、フルモデルチェンジやニューモデル投入など、ニュースが目白押しの〈ニッサン〉。だけど、近年お得意のEVだけでなく、ピュアエンジンのV6ツインターボをしっかりと用意してくれたことを喜ばずにはいられない。
新しいフェアレディZは、クーペボディとなったS30型から数えれば6代目となる。今回の復活に際して、歴代フェアレディZのオーナーにインタビューをしたところ、このS30型の復活を求める声がとても多かったのだとか。というわけで、新型フェアレディZは初代モデルのデザインを色濃く踏襲している。
2008年に発売された先代モデルに比べると、鼻先がシュッと尖って、薄いボンネットがロングノーズ×ショートデッキの流麗なラインを構成しているのがわかる。これこそがまさに先進技術の賜物で、冷却効率を落とさずにユニットを薄型にすることが叶ったために、デザインを殺さずに理想の鼻先を実現させることができたのだという。
ヘッドライトのユニットもS30ライクに。S30には透明な丸みのあるレンズカバーがついていたが、新型のデイタイムライトはそのレンズカバーに映る光を、現代風に再現したのだという。
さらに、ルーフラインからテールエンドに向けてのなだらかな傾斜も美しい。このテールラインも、本来ならばもう少しハネ上げたほうが、空力的には効果的だったそう。しかし、S30のリアエンドの美しさを再現するため、多少の空力を犠牲にしてデザインを優先させたのだとか。さらにハイパフォーマンスモデルには最小限ではあるもののスポイラーをつけ、パフォーマンスを落とさない工夫もちゃんとなされている。
オールドファンにとって、MTとATの両方が用意されたことも朗報だ。しかもATは新設計の9速! これが最高に気持ちいい。もちろんMTの操作感、征服感も格別だが、特にこのフェアレディZのエレガントなサスペンションフィールを楽しむなら、ATをオススメしたいくらい。シフトアップ/ダウンともに素早く、ロスなく、速度に対して回転数もきめ細やかにアジャストするし、とにかく気持ちいい。そのトランスミッションに3ℓV6ツインターボの豊かなトルクが乗っかって、懐の深い、まさにレディに抱かれているような夢心地のドライブを体感できる。
ただし現在、あまりの人気にオーダーは停止中。お願い、早く復活して!
★DATA 〈ニッサン〉フェアレディZ [9M-ATx ]
●全長×全幅×全高:4380×1845×1315mm
●車両重量:1600kg
●ホイールベース:2550mm
●エンジン:3.0ℓV型6気筒DOHCツインターボ
●最高出力:298kW(405PS)/6400rpm
●最大トルク:475N・m(48.4kgm)/1600~5600rpm
●トランスミッション:9速オートマティック
●駆動方式:後輪駆動
●税込み価格:524万1500円~
●日産自動車お客さま相談室
TEL:0120-315-232
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