時計シーンはカラフルな時計がトレンド。高級価格帯の列強ブランドが軒並み色使いに主眼を置いた斬新な新作を展開。文字通り“多彩”な状況。なかでも注目株はブルー系、それも安定路線のネイビー等とは一線を画す、軽やかで爽やかなトーンが旬。〈ウブロ〉が発表したモデル、“ビッグ・バン ウニコ スカイブルーカモ”も、まさにそんな1本。ただし、それだけでなく文字盤とストラップにはブルーカモをデザイン。爽やかなだけでなく、大人らしいたくましさも備えたタイムピースとなっている。
〈ウブロ〉のフラッグシップ、ビッグ・バン ウニコに加わった日本限定モデルは、心地よく澄み渡った蒼穹を思わせるブルーのケース&ベゼルが身上。同じくブルーを基調にしたカモフラージュパターンのストラップを備え、スケルトナイズされたダイヤルから覗くムーブメントの色合いも同様のブルーカモ。思わず心が躍るような配色は、技術力の賜物。
“ビッグ・バン ウニコ スカイブルーカモ”のケースとベゼルはセラミック製。セラミックは軽量かつ強靭、耐傷性や耐磨耗性に優れるだけでなく、独特の高級感あふれる質感も魅力。ただ、加工や発色のコントロールが難しく、この素材を自在に扱えるブランドは決して多くない。〈ウブロ〉は、2018年に世界初の鮮やかなカラーセラミックで特許を取得したセラミックウォッチの先駆者であり、権威ともいえる存在。目の覚めるようなスカイブルーのケースとベゼルにはポリッシュ仕上げとサテン仕上げが施され、カラーリングに絶妙な躍動感を与えている。“スカイブルー”は一般的にカジュアルなイメージが強いけれど、卓抜の技術で、より高品位で格式を感じさせるエレガンスに昇華された。
ビッグ・バンに限らず、〈ウブロ〉は何かとデザインの大胆さ、意外性で話題となることの多いブランド。だが、基軸は何といっても高度な機構。その象徴が、搭載される自動巻きムーブメント“ウニコ”(Cal.HUB1280)。〈ウブロ〉は2010年に初の自社開発・製造による最初のウニコ(Cal.HUB1242)を発表。その後、2018年に発表した新型のCal.HUB1280はCal.HUB1242より部品数が増えたにもかかわらず、厚さが1.3mmスリムに。記念碑的な傑作Cal.HUB1242と同じく連続した経過時間計測がスムーズに行えるフライバック・クロノグラフ機構を備え、連続駆動時間は約72時間と実用性も万全。
さらにこのキャリバー、実は見た目にも並々ならぬこだわりがある。ウニコはコラムホイールやクラッチといったクロノグラフの主要パーツが文字盤側に集約されており、クロノグラフを起動すると、機構の動きがスケルトンのダイヤルからつぶさに一望できる。ダイナミックなメカニズムまでがデザインの一翼として設計されており、個性的なカラーリングに盛り立てられながら機械式時計の醍醐味が目を(そして、心を!)愉しませるというわけ。
ストラップのカモフラージュパターンは2019年に同社が時計業界で初めて特許を取得した加硫処理技術が用いられ、個別にカットしたパターンを精細に組み合わせたもの。セラミックのケース&ベゼルと、配色はもちろん質感のクオリティにおいても完璧な均衡を呈する。
日本限定100本。ケース径44mm、自動巻き、セラミックケース、ラバーストラップ、10気圧防水。336万6000円。(ウブロ/ LVMHウォッチ・ジュエリージャパン ウブロ)
カモフラモチーフは時計シーンでもファッションシーンでも見慣れた、ある意味定番ではあるけれど、このモデルはその境界線を軽やかに打ち破り、颯爽と登場した。ビッグ・バンは2005年のファーストモデル誕生以来高級時計の革命児として話題を集め、とくに世界的なアーティストやアスリートなど、時代の覇者から愛され、“成功者の時計”とも呼ばれる。そのコンセプトは“The Art of Fusion(異なる素材やアイデアの融合)”。
この秋、他人とは違う特別なブルーを手元に、人生の新たな領域を自由に旅してみてはいかが?
●LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ
TEL:03-5635-7055
URL:www.hublot.com