老舗自転車ブランド〈ケルビム〉が満を持して世に送り出したチタンモデル!
速さはもちろん、しなやかかつ快適な走りを楽しめるハンドメイドフレームが、自転車好きの間で話題となっている。日本の老舗が、強いこだわりを持って完成させたチタン製の最新モデルがそれだ。その性能と美しさの秘密とは!?
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CHERUBIM
ランナーにしてもスイマーにしても、トップクラスのアスリートは、美しく無駄のないフォームを確立しているもの。ただそれは、一朝一夕で獲得できるものではなく、地道な努力や探究を諦めることなく重ねたからこそ、ようやく完成形にたどりつけるものでもある。そんなアスリートのような“ドラマ”を、自転車の世界で感じさせてくれるのが、ハンドメイドバイクブランド〈ケルビム〉の新作“レーサーチタン”だ。
このブランドは、競輪競技車や世界大会の出場車を手掛けてきた老舗で、現在は2代目の今野真一が先代の伝統と技術を継承しながら、前衛的なモデルも製作している。そんな同社が満を持して完成させた最新のチタンフレーム車が、このモデルだ。
現代のチタンフレームの製造技術は、アメリカのビルダー抜きでは語れないものといわれている。そうした状況も踏まえ、同社の今野は海外の優秀なチタンビルダーと10年以上にもわたって親交を深め、その技術の核心に触れながらチタンモデルの構想を温めてきたという。そんな今野のあくなき探究心とそれを支える同社のチームが一丸となり、完成に至ったのがこの"レーサーチタン"なのだ。
このモデルの車体は、ほかの鉄フレームとは完全に別の専用環境で製作され、手間のかかる溶接方法で精度や仕上げの美しさを追求。特徴的なシートチューブは、継ぎ目のない1本のカーボンパイプを挿し込むことで全体の一体感を実現する一方、車体の軽量化や美しさの演出にも貢献している。
また、通常は大きくなってしまいがちなリヤエンドをコンパクトに設計し、チェーンステーを根元まで使えるようにしたのもこだわりのポイント。これにより、しなやかな乗り味を楽しめるという。10年以上の歳月を経て完成したチタン製の美しいロードレーサー。その至福の走りを、是非楽しんでみたい。
チタンフレームを彩るロゴは、塗装ではなくアナダイズド(陽極酸化皮膜)処理を採用したもので、独特の味わい深い色味を楽しめる。フレームのみならず、こうした塗装部分も自社の工房で行い、品質を管理する。重量は7.6㎏と軽量。受注生産によるフルオーダーモデル。フレーム価格115万5000円(ケルビム/今野製作所)
●今野製作所
TEL:042-791-3477
雑誌『Safari』2月号 P220掲載
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