【インタビュー】〈ディースクエアード〉30周年に、ディーン&ダンが思っていること!
【インタビュー】ディーン&ダンが語った、〈ディースクエアード〉が30年続く理由!
見ても着ても元気になる、それが〈ディースクエアード〉。今年で創立30周年を迎える中、スペシャルコラボアイテムの発表やポップアップの開催など様々な話題を振りまいているが、今回『Safari』では、創業者兼クリエイティブディレクターのディーン&ダン・ケイティンの2人にインタビュー! 30年を迎えた取り組みとブランドの今をたっぷりと語ってもらった。
photo:Giampaolo Sgura
インタビューの前に少しだけ。〈ディースクエアード〉2025FWコレクションではブランド30周年を記念し、イタリアのファッションブランド〈マリアーノ〉、ニューヨーク発の〈ヴァケラ〉、そしてデッドストックの衣服を再構築する〈ベター〉のデザイナーと協業。さらにはイタリアのバイクメーカー〈ドゥカティ〉、バンドの〈キッス〉とも協業し、それらのコラボアイテムが話題になっている。そしてそのコラボコレクションの全てが一斉に揃うのは、伊勢丹新宿店 メンズ館(9月24日(水)〜30日(火))を皮切りに、ディースクエアード東京店、表参道店で10月4日(土)より開催されるポップアップストアのみ。詳細はこちらの記事から。特典いっぱいのポップアップとなっているので是非チェックしてみてほしい。
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伊勢丹新宿店を含む3カ所で実施!〈ディースクエアード〉30周年を記念する特別なポップアップがすごいことに!
さて、本題に入ろう。〈ディースクエアード〉創設者兼クリエイティブディレクターであるディーン&ダン・ケイティンのご登場!
Q1.2025FWでは多くのコラボが生まれています。〈マリアーノ〉〈ヴァケラ〉〈ベター〉〈ドゥカティ〉そして〈キッス〉とコラボした理由は?
30周年を記念し、私たちは過去・現在・未来のアイコンを称えたいと考えました。〈ディースクエアード〉の伝統を受け継ぎつつ、ブランドに独自のビジョンと解釈をもたらす新進気鋭の才能との協業に意欲を燃やしました。〈マリアーノ〉〈ヴァケラ〉〈ベター〉はそれぞれ異なる存在ですが、私たちを定義づける反骨精神を共有しています。
■〈マリアーノ〉
■〈ヴァケラ〉
■〈ベター〉
■〈ドゥカティ〉
■〈キッス〉
〈マリアーノ〉のルカは創造の天才です。〈ヴァケラ〉のパトリックとブリンは大胆で紛れもないニューヨーカーのスタイルでラグジュアリーを再解釈します。〈ベター〉のジュリーはデッドストックの衣服を新たな創造物へと変容させ、ファッションに対する力強く持続可能なアプローチを体現しています。そしてもちろん、〈ドゥカティ〉と〈キッス〉、各分野の頂点に立つアイコンたちも加わります。〈ドゥカティ〉は比類なき卓越性でオートバイ界をリードし、〈キッス〉は究極のグラムロックバンドとして君臨し続けています。
Q2.30年にわたりアイコニックなスタイルを展開するなかで、最も色褪せないと感じたアイコニックなスタイルとは?
私たちにとって、時代を超えて愛され続けるのは単なる衣服やアクセサリーだけではありません。創業当初から一貫して持ち続けている、あの唯一無二の〈ディースクエアード〉の姿勢こそが、真に不変の価値なのです。それは不遜さとエネルギー、コントラストの融合です。テーラリングとカジュアルウエアの融合、華やかさと荒削りさの混在、そして常にユーモアと自信を伴っています。この精神は決して変わることなく、今なお〈ディースクエアード〉を定義し続け、コレクションに成功をもたらしています。
Q3.『Safari』読者は常に〈ディースクエアード〉のデニムアイテムに注目しています。ディーンさんとダンさんで、それぞれに今コレクションで思い入れの強いものはなんですか?
知っています! いつもご支援いただきありがとうございます! ご存知のとおり、デニムは常に私たちのDNAの一部でした。創業当初からデニムを単なる生地ではなく、私たちの姿勢と職人技を表現するキャンバスとして扱ってきました。そのため、2025FWショーではデニムに大きなスペースを割く必要がありました。どれも最高です! それはさておき、今回のコラボアイテムとなる〈ヴァケラ〉のルックのディスコパンツ、〈マリアーノ〉のデニムベルト付きデニムパンツ、そしてもちろんヒール付きブーツが特に気に入りました。このアイデアを考案した〈ベター〉のジュリーに拍手を! 彼女は天才です! コラボレーション作品や2025FWコレクション全体からもおわかりいただけるとおり、デニムは極めて汎用性が高く時代を超越した素材であり、〈ディースクエアード〉の精神と同様に常に進化を続けています。左:〈ヴァケラ〉のルックのディスコパンツ 中:〈マリアーノ〉のデニムベルト付きデニムパンツ 右:〈ベター〉のヒール付きブーツ
Q4.〈ディースクエアード〉を形成するキーワードはいくつかあると思いますが、2025FWのコレクションを創造するとき、最も強く意識したキーワードはなんですか? また、その背景にあるものは?
もしキーワードをひとつ選ぶなら、間違いなく「Fun(楽しさ)」です。この記念すべきコレクションでは、自らを過度に真剣に捉えず、遊び心を受け入れ、その喜びとエネルギーをファッションに注ぎ込むという、〈ディースクエアード〉の本質を祝いたかったのです。私たちはパーティを愛し、楽しむことを愛しています。このコレクションはまさにそのムードを表現し、私たちのブランドの過去・現在・未来を祝い、この瞬間を忘れられないものにするためのものです。
ショーのセットは、スタジオ54とパラダイス・ガレージを融合させたような、ニューヨークの伝説的なナイトライフから着想を得ています。そこでは、様々な〈ディースクエアード〉のキャラクターたちが集い、最高の時間を過ごす姿が見られるでしょう! カナダのカウボーイ、ディスコクイーン、グラムロッカー、レザーを着こなすファッショニスタ、レッドカーペットの若手スターなど、多彩な面々が集うのです。
Q5.〈ディースクエアード〉はあらゆる部分でユニークな存在です。2025FWコレクション、あるいはこれから先もユニークな存在であり続けるために必要なことがあれば教えてください。
私たちにとって最も重要なのは、決して自らのアイデンティティを失わないことです。時代を超えて存在意義を持ち続けるブランドとは、世代を超えて認識され、人々を鼓舞し続ける存在であることであり、それらは〈ディースクエアード〉が常に追求しているものです。ファッションは絶えず進化していますが、自らの本質に忠実であり続ければ、その真摯さに対して人々が共感してくれるはずです。
Q6.30年前と今の状況を比べて、夢が叶ったこと、まだ叶えられていないことは?
この30年間を振り返ると、数多くの夢が現実となったことに、私たちは計り知れない幸運を感じています。最も忘れられない節目としては、ミラノに最初の〈ディースクエアード〉旗艦店をオープンしたこと、マドンナの「Don't Tell Me」ミュージックビデオと「Drowned World Tour」のカウボーイバージョンのために特注の衣装を制作したことなどが挙げられます。彼女は私たちのデザインを着用した最初の主要女性セレブリティであり、その信頼が私たちにウィメンズウエアラインを立ち上げる力と自信を与えてくれました。また、“Ceresio7 Pools & Restaurant”の開業、そして後に“Ceresio7 Gym & Spa”の開業も大切に思っています。これらはミラノではじめてファッションブランドが真にライフスタイル分野へ拡大した事例となりました。
もうひとつの夢の実現は、数多くの素晴らしいアーティストたち——セレブリティ、トップモデル、写真家、そして私たちの旅路に影響を与え形作ってきた先見者たち——とのコラボレーションの機会を得たことです。
今日、私たちは確固たるブランドとしての地位を築いたと認識しており、そしてもちろん、我々のビジョンはさらに広がり続けています。今最もワクワクしているのは、〈ディースクエアード〉のライフスタイルをホスピタリティの世界へ持ち込むこと——ファッションを超えて、私たちの世界を生き、感じ、共有できる場所と体験を創り出すことです。photo:Giampaolo Sgura
Q7.30年前に戻れるとしたらやり直したいことは? あるいはそこから挑戦したいことは?
いいえ、なにも変えません。もちろん、振り返れば違う選択もあったでしょう。でも当時は若く、どの選択もその瞬間は正しいと感じていました。失敗はこれまでの道のりの一部です。そこから学び、成長し、最終的によりよくなるのです。常に自分自身に挑戦し、最高の自分になろうとすることこそが大切なのではないでしょうか?
Q8.〈ディースクエアード〉のファンからの意見やフィードバックについて。今まで一番感動的で嬉しかったエピソードや賛辞とは?
一般的に、本当に素晴らしいと思うことは、ファンの方々が私たちの最も象徴的なショーや作品にどれほど熱狂しているかを目の当たりにすることです。彼らが私たちのコレクションを称賛し、インスピレーションを再現し、独自の解釈を加えるTikTok動画を観るのは、ただただ素晴らしい! 彼らのエネルギーとブランドへの愛情は、私たちにさらなる限界に挑戦し続け、より楽しく創造的な方法で彼らと繋がる方法を模索する原動力となっています。2025FWショーより
Q9.世界は混沌としています。新章に向けて〈ディースクエアード〉として今後なにかしたい、あるいはなにかを変えていきたいと思うことがあれば教えてください。
今日の市場は課題に直面しており、これまで以上に私たちのアイデンティティに忠実であり続けることが重要です。〈ディースクエアード〉にとって、これは革新と大胆な新アイデアを受け入れつつ、私たちを唯一無二たらしめるものを大切にすることを意味します。新たな章を迎えるにあたり、私たちの目標は、コミュニティにインスピレーションを与え、ファッションからライフスタイルに至るあらゆる側面で〈ディースクエアード〉の精神を表現する新たな方法を探求することで、大胆な創造性をもって先導することです。
Q10.〈ディースクエアード〉から『Safari』読者(日本のファン)へ。この機会に伝えたいことがあればお聞かせください。
我々の友人である『Safari』読者のみなさま、そして日本のみなさまへ、心から感謝を伝えたいと思います。日本は常に私たちの心の特別な場所を占めており、私たちのコレクションやショーがみなさんの心に響いている様子を見るのは本当に素晴らしいことです。これからもみなさんそれぞれの個性を大切にし、大胆であり続け、ファッションを楽しんでください。それがファッションの真髄ですから! 日本に戻り、みなさんとともに私たちの旅を分かち合い、新たな感動の瞬間を創り続ける日が待ち遠しいです!
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