懐かしさと新鮮さが共存する老舗ブランド発のスタジャン
冬に向けてアウターを1着新調するなら、やっぱり今年らしさや目新しさを感じさせるものがいい。それならスタジャンはうってつけ。かつて大流行したアイテムがモダンになって復活。大人が着こなすならコレ!
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- FOCUS ON 今月注目したいモノ・コト!
VAN
ここ数年、リバイバルブームとなっているアウターといえば、スタジャン。’90年代に一世を風靡したので、『Safari』世代にとっては懐かしさを感じるアイテムだったりするかも。ただ、もともとスタジャンは、アメリカ東海岸の名門私立8大学、通称“アイビーリーグ”の学生たちが着ていたユニフォームをモデルとして生まれたジャケット。つまり、普通にさらっと着てしまえばどうしても小僧感が出てしまうのは避けられないアイテムというわけ。
そこで、そんな人たちに是非とも手に入れてもらいたいのがこちら〈ヴァン〉のスタジャン。まず、ブランドオリジナルのロゴが刻まれたアメリカンテイストなワッペンがフロントと両袖に配されているのが目を引く。ただ、これだけではやや子供っぽくなってしまうところを、ボディを上質なメルトン素材、袖を肉厚でしなやかな牛革にすることで回避している。濃紺と深い赤という渋めの色使いなのも、新鮮かつ落ち着いて見える要因かと。また、左胸、そしてバックにアーチ状に刻まれた"若者と若い心を持った者に"を意味するブランド初期のキャッチコピーも大人の心を熱くしてくれるだろう。
さらに注目してほしいのは、このブランドが今年でなんと創業70周年のプレミアムイヤーを迎えたこと。右胸とバックにはそれを記念した刺繍が刻まれており、歴史の重みを感じさせる一品となっている。そもそも〈ヴァン〉は、アイビーリーグに通う学生たちが好んだファッションを日本流に解釈し、’60年代の若者たちがこぞって真似した“アイビールック”の生みの親として有名だが、スタジャンという言葉を生み出した張本人でもあるってご存知? そんなスタジャンの代表格ともいえる老舗ブランドの心意気を感じさせるアイテム、そこらの小僧たちには着こなせないのも当然でしょ!
〈ヴァン〉から毎年リリースされている“プレミアムスタジアムジャンパー”が、70周年を記念した刺繍付きで登場。両胸と両袖の計6カ所にブランドのオリジナルワッペンが配され、遊び心満載の一品に仕上がっている。袖とポケットに使用された上質な牛革も大人にふさわしい。7万9000円(ヴァン/ヴァンヂャケット)
●ヴァンヂャケット
TEL:03-5829-9005
雑誌『Safari』12月号 P314掲載