白熱するプレイと魂のぶつかり合い!
熱狂スポーツ映画5選!
プロ野球が開幕して、JリーグもJ1が7月4日(土)に再開する。いよいよ、2020年のスポーツシーンが盛り上がるところだが、さらに気持ちを高めるために傑作スポーツ映画を観るのはいかが!? いずれも激しいプレイシーンが展開するうえに、ドラマ部分も感動必至。「やっぱり、スポーツって最高!」と再認識するはず!
『インビクタス』
製作年/2009年 製作・監督/クリント・イーストウッド 出演/モーガン・フリーマン、マット・デイモン、トニー・キゴロギ
弱体チームの快進撃に胸が高鳴る!
【種目/ラグビー】
1994年、南アフリカ初の黒人大統領となったネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)は、アパルトヘイトによる人種差別や経済格差をなくし、国をひとつにまとめようと尽力する。そんな中、南アフリカでラグビーのワールドカップが開催されることに。白人が愛好するスポーツとして知られ、黒人からはアパルトヘイトの象徴として忌み嫌われていたラグビーだったが、マンデラは自国チームの勝利に国の希望、愛と平和の願いを託すことに…。
マンデラ大統領就任当時の実話を、名匠クリント・イーストウッドが映画化。アパルトヘイトへの批判から国際試合を追放され、弱体化していた南アフリカ代表チームが、予想外の快進撃を見せるワールドカップの展開には実話ならではの高揚感が。スポーツにおける“折れない心”と国を治める者の“曲げない信念”がリンクしているのもいい。
『ベッカムに恋して』
製作年/2002年 製作・監督/グリンダ・チャーダ 出演/パーミンダ・ナーグラ、キーラ・ナイトレイ、ジョナサン・リース=マイヤーズ
華麗なプレイと青春のキラメキを凝縮!
【種目/サッカー】
ロンドン郊外のインド人家庭に生まれたジェス(パーミンダ・ナーグラ)は、サッカーとデビッド・ベッカムを愛する18歳。しかし、保守的な両親は、彼女の情熱を理解しようとしない。やがて才能を見込まれ、サッカーのクラブチームに誘われたジェスは、家族に黙ってサッカーを続けるが…。誰よりも理解してほしい相手からの理解を得られない中で、夢に向かって進もうとするティーンエイジャーの奮闘が展開。
自身もイギリスで育ったインド系女性監督グリンダ・チャーダが、ままならない状況にもめげないサッカー少女にエールを送る。きらめきの詰まった青春の物語であると同時に、クライマックスの試合シーンをはじめ、随所にスポーツ映画の熱さが滲む爽快な1作。ジェスと友情を築くチームメイト役で、ブレイク前のキーラ・ナイトレイも出演。
ちなみに本作の監督グリンダ・チャーダの最新作は7月3日(金)公開の『カセットテープ・ダイアリーズ』。こちらも傑作との呼び声が高いので、是非ご注目を。
『クリード チャンプを継ぐ男』
製作年/2015年 製作・出演/シルベスター・スタローン 監督/ライアン・クーグラー 出演/マイケル・B・ジョーダン、テッサ・トンプソン
激しくエモーショナルなボクシングシーンに胸熱!
【種目/ボクシング】
ロッキー・バルボア(シルベスター・スタローン)のライバルにしてボクシング世界ヘビー級の元王者、アポロ・クリードを父に持つアドニス(マイケル・B・ジョーダン)。亡き父のようにリングで戦うことを望むアドニスは、フィラデルフィアで静かに暮らすロッキーのもとを訪れ、思いをぶつけるが…。
シルベスター・スタローンの代表作『ロッキー』から生まれた、新世代ボクサーの物語。ボクサーを夢見る若者が鍛錬の日々を重ね、運命の試合に臨むシンプルな展開に、どうしようもなくワクワクさせられる。ボクシングのシーンは『ロッキー』の本シリーズ同様に激しく、凄まじく、エモーショナルで、何度見ても胸の奥が熱くなるもの。
愛人の息子として生まれたアドニスが、自らの存在意義と向き合うまでの物語になっているのも涙を誘う。続編の『クリード 炎の宿敵』も製作された。
『コーチ・カーター』
製作年/2005年 製総・監督/トーマス・カーター 出演/サミュエル・L・ジャクソン、リック・ゴンザレス、ロバート・リチャード
落ちこぼれチームを変貌させる熱血指導にグッとくる!
【種目/バスケットボール】
カリフォルニア州・リッチモンド高校のバスケットボール部に、高校のOBであるケン・カーター(サミュエル・L・ジャクソン)がコーチとして赴任。大学へ進学する者はほんの少数で、卒業生の約半分が逮捕されてしまう母校の現状を案ずるカーターは、部員たちと契約を交わす。学業を疎かにせず既定の成績を残すこと、試合の日は正装すること…。部員や親たちの反発を受ける中、カーターは決して意思を曲げず、過酷な練習で部員たちを導いていくが…。
実在の名コーチによる感動の実話を映画化。目先の勝利にのみ向かって突き進む展開ではなく、バスケットボール部での日々を通し、“自分の人生を生きること”の大切さを教えてくれる。フィクションを超えた高揚感、そして苦みが実話ならでは。
『プライド 栄光への絆』
製作年/2004年 原作/H・G・ビッシンジャー 監督・脚本/ピーター・バーグ 出演/ビリー・ボブ・ソーントン、ルーカス・ブラック、ギャレット・ヘドラント
町が一丸となって盛り上がる高校アメフトに熱狂!
【種目/アメリカンフットボール】
名門アメリカンフットボール部に所属する高校生の厳しい現実を軸に、彼らを取り巻く大人たちや町の熱狂にも目を向けたスポーツ群像劇。その熱狂にさらされ続けるコーチ(ビリー・ボブ・ソーントン)の下、試合中に怪我を負った花形選手、家庭に問題を抱えながらアメフトを続けるクォーターバック、元名プレイヤーの父からプレッシャーを受け続ける二世選手らの物語が綴られていく。
ノンフィクション小説を原作にしているだけに、描かれるのは明るい希望と楽観的な奮闘だけではなく、解決できない過酷さも。後に『バトルシップ』などを手掛け、アクション映画監督としての評価を築くピーター・バークらしいリアリティと胸躍るダイナミックさ、激しさが、アメフトシーンに表れている。原作者の従兄弟でもあるバーグ監督は、後に同原作を基にした連続ドラマも手掛けた。
photo by AFLO