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CULTURE カルチャー

2025.06.11


青春ファンタジーロマンス! 韓国ドラマ『私が死ぬ一週間前』が面白い!



韓国の新世代作家ソ・ウンチェの青春ファンタジーロマンス小説を、Apple TV+ドラマ『パチンコ』のキム・ミンハと映画『エクストリーム・ジョブ』のコンミョン共演でドラマ化した『私が死ぬ一週間前』。ストレートな邦題も目を引く同作がU-NEXTで配信され、愛すべき1作として注目を集めている。

タイトルだけ見ると、号泣必至の感動作か、暗さを湛えたシリアスなストーリーか。そのどちらかを想像しそうだし、実際、本編には視聴者の涙を誘うシーンも、深刻さに胸をえぐられるシーンもある。だが、原作が青春ファンタジーロマンス小説であることからも察しがつくように、語り口はライトで、作品の魅力になっているのはヒューマンドラマの温かい空気と優しい手触りだ。

主人公は、どこか表情の暗い女子大学生チョン・ヒワン(キム・ミンハ)。孤独で、生きる意欲を失っているかのような彼女の前にある日突然、高校時代の友人だったキム・ラム(コンミョン)が現れる。だが、ラムは2人が高校生だったときに死んだはず。戸惑うヒワンはラムが死神であり、自分が1週間後に死ぬ運命にあることを知らせにきたのだと知るが……。

物語が始まって間もなく、ファンタジーな展開に突入する。ロウンやキム・ヒソンの出演で2022年に放送&配信された『明日』は死神のお仕事ぶりにスポットを当てた物語だったし、最近では死後の世界に目を向けた『君は天国でも美しい』も話題になった。そう考えると決して目新しい題材ではないが、このドラマではヒワンが死神のラムから余命を宣告された現在と、ヒワンとラムのみずみずしい高校時代が交互に描かれていく構成が特徴に。高校時代のヒワンには今と違う活発さがあり、かつての彼女はクラスの太陽のような存在だった。そんなヒワンと同じクラスになったラムは、ある出来事を通して彼女とやや奇妙な縁で結ばれ、互いに恋心を抱き合うようにもなる。一方、現在のパートでラムはヒワンに、死ぬまでにやりたい“バケットリスト”を実行していくことを提案。最期までの日々を一緒に過ごしながら、再び心を通わせていく。

そんな中、次第に浮かび上がってくるミステリーがある。あんなにも明るい女子高生だったヒワンが、絶望した大学生として日々を送っているのはなぜか。ヒワンは1週間後にどのような死を迎えるのか。そして、ラムはなぜ命を落としたのか。それらが丁寧に明かされていく過程で、この世を後にしたラムの心情、残されたヒワンの心情が見えてくる。明確なネタバレは避けるが、ラムが過ごせなかった時間を過ごしてきたヒワンの胸中には後悔があり、その思いを通して見えてくるのが人生の真理。“あの時ああすればよかった”の1つ1つを、切々と吐き出すヒワンのモノローグが切ない。涙を誘うシーンはまさに、ここだ。等身大の感情表現に長けたキム・ミンハ、そして慈愛の眼差しが印象深いコンミョンの魅力も作品の力になっている。

全6話の比較的短い話数だが、過去パートを交えながらも1週間に絞った物語はテンポよく、それでいて丁寧さに欠けるところもない。家族や友人ら、主人公2人を取り巻く事情もさりげなく見え始めていく。ヒワンの大学の先輩を演じるシム・ウンギョン、ラムの死神仲間として登場するクリスタルら、意外なキャストも見どころ。また、ボーイズグループ、ZEROBASEONEのキム・テレが担当する挿入歌『If You』が優しく響き、物語を大事に包んでいるのもいい。ファンタジーでありながら、ヒューマンドラマの確かな手触りで魅せる物語の最後に待つのは涙か、笑顔か。その先のメッセージも、ぜひ受け止めてほしい。

『私が死ぬ一週間前』U-NEXTで日本初・独占配信中
監督/ソン・ヒョンジュ、チャン・インジョン 出演/コンミョン、キム・ミンハ 
2025年/韓国/全6話

●原作が気になる人はこちら!
【冒頭試し読み】『私が死ぬ一週間前』/死神として現れた幼馴染みとの切ない初恋物語。
 

  

 

 
文=渡邉ひかる text:Hikaru Watanabe
© TVING Co., Ltd, All Rights Reserved.
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