あの武尊も参戦する世界最大級の格闘技プロモーション!
『今、なぜ“ONE Championship”が熱いのか!?』
3日23日、さいたまスーパーアリーナで行われるONE 172。日本はもとより世界中の格闘技ファンから熱い視線が注がれている。その理由は、ONE Championship史上でもっとも豪華といっても過言ではないマッチメイク。“日本対世界”をテーマに、MMA(総合格闘技)とキックボクシングの世界タイトルマッチ5試合を含む、全14試合が行われる予定だからだ。本大会に出場する日本人で総大将となる武尊選手、そしてONE Championshipの代表であるチャトリCEOのインタビューを通して、今大会、そしてONE Championshipの魅力に迫りたい!
ONE Championship
プロレスを除けば、UFCに次ぐ世界第2位の格闘技プロモーションであるONE Championshipは、2011年にチャトリ・シットヨートン氏がシンガポールで立ち上げた団体だ。当初はMMAのみの大会だったが、2018年よりムエタイとキックボクシングルールの試合も開催。近年はグラップリングマッチも行うなど、各ジャンルにおける世界中のスーパースターが集結。MMAはもちろんのこと、キックやグラップリングにおいても世界最高峰のマッチメイクで、世の格闘技ファンを狂喜乱舞させている。
またアジア発のプロモーションということもあり、総合格闘家の青木真也をはじめとする多くの日本人格闘家が参戦。ジャパン大会も2019年に初開催されて以来、このONE 172で4回目の開催となる。いまや世界中のトップ選手がしのぎを削る、最高峰の格闘技プロモーションへと成長を遂げたONE Championship
長らく日本の格闘技界を引っ張ってきた総合格闘家・青木真也選手は、今もONEを主戦場としている
ONE 172のトリを飾るのは、日本とタイの英雄対決となる武尊VSロッタン戦。5試合の世界タイトルマッチを押しのけ、両者のノンタイトル戦がメインとなっていることからも、この試合がいかに注目されているかがわかる。実は2024年初頭に両者の対戦が決定していたが、ロッタンの怪我により消滅。格闘技ファン悲願のカードであるが、主役となる武尊選手はまわりの熱狂とはうらはらに、静かに闘志を燃やしているような印象を受けた。
「これまでの試合は、自分が壊れてしまうほどオーバーワークを繰り返す調整をしていました。ONE初戦のスーパーレック戦を落としてしまったことをきっかけに、33歳という年齢もあって、身体をケアする時間を大幅に増やしたんです。だから今回は練習で限界ギリギリを狙いつつ、試合当日にすべてを爆発させるイメージで取り組んでいますね。今までと違ったアプローチで、これまでにない最高の仕上がりをお見せできそうです」
そう静かに語る武尊選手は、公開練習後の会見で「明日にでも試合ができる状態です」と話すようにすでに臨戦態勢であり、隠しきれない凄みがあふれていた。今回でONEでは3試合目となるが、この世界最高峰の舞台をどのように感じてきたのだろうか?
「これまで世界トップの選手たちとしのぎを削ってきたので、上位陣に臆することはないですね。ただ2〜3戦目くらいの若い選手でも、ものすごく強い。だから油断したら、すぐにやられてしまうような弱肉強食の世界です」とONEのレベルの高さを語る。
武尊選手にとってもロッタン戦は切望した対戦であり、このためにONEと契約したようなもの。自身の集大成的な試合だと意気込む。
「先のことを考えず、自分の持っているものをすべてぶつける試合になる。互いにアグレッシブなファイトスタイルなので、スリリングな展開になることは間違いないですね。僕は今までK-1や日本を背負う気概でやってきましたが、今回は自分のためだけに戦うつもりです。そうすることでリミッターが外れて、より野性的なスタイルになれるはず。多くの仲間たちが世界に挑む、最高の大会になるので応援してください!」念願のロッタン戦への意気込みを語る武尊選手。淡々とした語り口にも熱い思いがにじみ出る
試合3週間前の取材だったが、減量も順調で「明日にでも試合できるコンデション」とすでに臨戦態勢
「僕には日本人の血が半分流れている。だから格闘技大国であった日本に、大谷翔平のようなスーパースターを輩出させたいんだ」と開口一番、日本への愛を語ったチャトリCEO。彼はタイ人の父と日本人の母を持ち、タイで生まれ育った。その後アメリカの大学へ留学し、投資アナリストとしてキャリアを研鑽。そして2011年、シンガポールでONE Championshipを立ち上げ、わずか数年でアジア最大の格闘技プロモーションへと成長させた。そんな敏腕CEOのチャトリ氏に、本大会の見どころを聞いた。
「今回は“日本対世界”がテーマ。ただ対戦相手に世界のトップ・オブ・トップを揃えたから、日本人選手が全敗する可能性もある。そんな状況下で勝ってこそ日本にヒーローが生まれると思うんだ。だからこの大会を通して、日本人の強さを見せてほしいし、日本格闘技界にとって歴史的な大会になるだろう」と期待を込めつつ、日本人に贔屓したカードは皆無だと断言する。
ONEはMMAをメインとしていたが、2018年よりムエタイやキックボクシングルールを取り入れ、大きく舵を切った。その結果、世界中から各ジャンルの強豪が集まり、ONE独自の色がより鮮明となった。これはチャトリ氏の狙いどおりだと微笑む。
「ONEは世界中で大会を開催しているが、国や地域でMMA人気の温度差があることがわかったんだ。それぞれの国で古来より愛される武術があり、特に日本や韓国、中国といった地域は、空手やテコンドーなどの影響もあって立ち技人気が高い。逆にアメリカはMMA大国だから、それぞれの地域の特徴に合わせた大会を行うことで、より格闘技を広げられることに気づいた。だから日本大会ではキックを主軸にしつつも、MMAの熱狂を生み出した国でもあるので両方をミックスしたんだよ」
チャトリ氏の構想では、今回の日本大会は序章にすぎないと断言。今後のビジョンについても鼻息荒く語ってくれた。
「まだ公表できないが、また必ず日本大会を行う。最初にも言ったとおり、僕は日本人のスーパースターを輩出したいんだ。77歳になる僕のママにも約束してる(笑)。日本人の誰かが今回の世界タイトルマッチでチャンピオンになって欲しいし、新たなスター候補が生まれる予感がするよ。若手選手だと特に陽勇選手には注目しているね。また吉成名高選手も今大会だけで契約を終わらせるつもりはない」と長期的に日本市場を開拓すると断言。そして日本の若者たちへ夢を与えることが、ONEの使命だと熱く語る。
「現実的な話をすると、日本では選手へのギャラが低く、たとえ国内チャンピオンになっても夢のある金額を得ることができない。でもONEではトップ選手になれば、1試合で1億円を超えるファイトマネーを払うし、その名を世界中に轟かせることができる。格闘技には夢があるってことが若者に伝われば、自ずと強い選手が出てくるんだ。日本だけでなく、世界中にそんな格闘技ドリームを届けることが、ONEの役目だと思っているよ」半分日本人の血が流れているチャトリCEO。日本での格闘技産業の盛り上がりにも期待する
チャトリCEOが次世代のヒーローに成りうると期待する、陽勇選手(写真左)と吉成名高選手(写真右)
自らも長い格闘技歴があるだけに、選手たちの待遇、そして健康面に誰よりも気を配っている
今回のONE 172のチケット情報や、動画配信情報はコチラ!
2025年3月23日「ONE 172:武尊VSロッタン さいたまスーパーアリーナ」
・チケット情報 イープラスにて発売中 https://eplus.jp/sf/word/0000129910
・U-NEXT情報 U-NEXTにて独占PPVライブ配信 https://www.video.unext.jp/