『ザ・ロック』
製作年/1996年 出演/ショーン・コネリー、エド・ハリス
サンフランシスコで銃撃&爆破!
脱獄不可能な監獄島、“ザ・ロック”として知られたアルカトラズ島に、化学兵器を所持したテロリスト集団が立てこもる。リーダーは、戦死した軍人への国の対応に怒りを覚える海兵隊の英雄・ハメル准将(エド・ハリス)。FBIの化学兵器専門家グッドスピード(ニコラス・ケイジ)は准将を止めるため、アルカトラズから脱獄した経験を持つ男メイソン(ショーン・コネリー)に協力を仰ぐが……。
サンフランシスコ市街でのカーチェイス、銃撃戦や爆破はもはやお約束とも言えるアルカトラズでの攻防など、ありったけのアクションを次から次へと連投。それでも荒唐無稽な作品に陥っていないのはそれぞれの登場人物を丁寧に演じた名優たちの存在が大きく、マイケル・ベイの最高傑作に挙げる声も多い。
『フェイス/オフ』
製作年/1997年 監督/ジョン・ウー 共演/ジョン・トラボルタ、ジョーン・アレン
どっちがニコケイ?
凶悪テロリストのトロイ(ニコラス・ケイジ)に息子を殺されたFBI捜査官のショーン(ジョン・トラボルタ)は執念の捜査の末についにトロイを逮捕する。ところが意識不明の重体に陥ったトロイがどこかに細菌爆弾を仕掛けていたことが発覚。ショーンは仲間から情報を聞き出すためトロイの顔を移植して彼になりすますことに。一方、意識を取り戻したトロイはショーンの顔を移植して……。
正義と悪の顔が入れ替わると言う奇想天外なアイデアで、トラボルタ、ケイジともに善悪両方の魅力を味わえるアクション。白い鳩、善悪対峙の二丁拳銃などジョン・ウー印のケレンミもたっぷり! テロリストの顔をした男を夫と信じられるのか、夫の顔をしているのに不穏な雰囲気の男は誰なのか。ショーンの家族を巻き込んだやり取りもハラハラ。
『マッチスティック・メン』
製作年/2003年 製作総指揮/ロバート・ゼメキス 製作・監督/リドリー・スコット 出演/サム・ロックウェル、アリソン・ローマン
騙される快感を味わえる!
トリックに騙される快感。それをマックスで味わうとしたら、やはり詐欺師の映画ではないか。主人公は詐欺師のロイ。潔癖症で外出は苦手という変わり者だ。別れた妻との間に生まれ、まだ会ったことのなかった14歳の娘アンジェラと初めて面会したところ、意気投合。アンジェラも父の仕事に興味をもつ。
物語のメインとなるのは、ロイと相棒のフランクによる、大金持ちを標的にしたかつてない詐欺計画。しかしロイは何者かに殴られて気を失い、自身の貸金庫から大金が消えてしまう。
気がつけば、警察から尋問を受けていた……という急展開。リドリー・スコット監督にしては珍しく、軽快なノリの逸品だ。切なくも清々しいラストが印象的。
【ここからオチ&トリック】
すべて相棒のフランクが仕組んだ罠で、アンジェラも彼の仲間。ロイの実娘のフリをしただけで、年齢も14歳ではなく21歳だった。ロイと生活した彼女は、貸金庫の暗証番号も盗み見していた。ロイから悩みを聞いた精神科医もフランクの仲間。
『ナショナル・トレジャー』
製作年/2004年 監督/ジョン・タートルトーブ 出演/ダイアン・クルーガー、ショーン・ビーン
信じる者は救われるエンディングにやる気がアップ!
冒険映画のお約束といえるのが、古来言い伝わる秘宝伝説を信じるか否か。主人公ベンは先祖代々語り継がれてきたおとぎ話を信じ続けることで、崩壊寸前だった家族の絆を取り戻すことに成功する。実際に財宝探しに夢中になりすぎ、人生を棒に振るトレジャーハンターたちが実在するだけに、ハッピーなエンディングは嬉しくなってくる。
独立宣言書に記された暗号を見つけ出す方法、100ドル紙幣のデザインの中に隠されたヒントなど、ベンたちと一緒に謎を解明していく過程が実に楽しい。クライマックスの地下迷宮も一見の価値あり。信念を持って仕事に取り組めば、かけがえのない仲間や生涯の伴侶も見つかる、そんなことを教えてくれる作品だ。
製作は『パイレーツ・オブ・カリビアン』を大ヒットさせたジェリー・ブラッカイマー。ニコラス・ケイジ演じる歴史学者ベンは、中世のテンプル騎士団が隠した財宝の数々だけでなく、命懸けの冒険を通じて知的な金髪美女もゲットする超美味しいキャラクターだ。ワシントンの公文書館に厳重に保管されている“合衆国独立宣言書”の裏面に秘宝の隠し場所が記されているという虚実ないまぜになった歴史ミステリーが堪能できる。
『キック・アス』
製作年/2010年 原作/マーク・ミラー、ジョン・S・ロミタ・Jr. 製作・監督・脚本/マシュー・ボーン 出演/クロエ・グレース・モレッツ、アーロン・ジョンソン、クリストファー・ミンツ=プラッセ
ヒット・ガールの父親役で出演!
子役として活動し、11歳の時に撮影した『キック・アス』で世界的に大ブレイクしたクロエ・グレース・モレッツ。アメコミのスーパーヒーローに憧れる少年の活躍を描いた本作に、クロエはニコラス・ケイジ演じる父親ビッグ・ダディともどもコスチュームに身を包んでヒーロー活動に励み、悪者を退治する“ヒット・ガール”役で登場。銃やナイフを操りながら華麗なアクションを披露するキュートな姿が話題になった。と同時に、ヒット・ガールのよろしくない言葉づかいと態度が物議を醸すという事態も。しかしながら、映画はその過激なユーモアも功を奏して大ヒットを記録し、続編も製作。