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CULTURE カルチャー

2023.04.01

アノ映画のファッションに憧れて。Vol.16
『ファイト・クラブ』のシングルレザージャケット!

 

 

タイラー(ブラッド・ピット)

公私共にいつもファッションが話題になるブラッド・ピットが、本当の意味でトレンドセッターになった記念すべき作品は、盟友でもあるデヴィッド・フィンチャー監督の『ファイト・クラブ』(1999年)。エドワード・ノートン演じる”僕”が飛行機の中で出会う石鹸の行商人、タイラーだ。タイラーはいきなり「本気になれば家の中にある物でどんな爆弾でも作れる」とか言う摩訶不思議で危険極まりない人物だから、纏う服もいちいちぶっ飛んでいる。 

 
 

 
『ファイト・クラブ』

飛行機で”僕”の隣に座るタイラーは、ワインレッドの生地に白いステッチが入ったジャケットに、南米の鳥オオハシがプリントされたポタンアップシャツ、そしてチェックのトラウザーと言う普通あり得ないコーディネートで機内を歩いたりしている。愛用の靴は〈グッチ〉のビットローファーでサングラスは〈オリバー・ピープルズ〉のエアロ54だ。
 

 
『ファイト・クラブ』

シャツはいちいちスラックスの中に仕舞い込まず、なんならボタンを外してへそ出しコーデに徹しているのは、タイラーというキャラクターに潜む真実の裏返しでもある。それは例えばこんな感じ。デパートのコスメコーナーで女性販売員と談笑するタイラーは、白とグレーのシアサッカースーツの下にイエローのストライプ・ポロを着込み、首にはギリシャとローマの観光スポットがブリントされた幅広のタイを締めている。ポロの裾は極端に短めで鍛え抜かれたVゾーンが丸見えだ。
 

 
『ファイト・クラブ』

『ファイト・クラブ』を象徴するアイコン的ファッションである、ラストレッド(錆赤)のシングルレザージャケットに前記のオオハシ・シャツを組み合わせた時も、シャツのボタンは下3つくらい外されていて脂肪のない下腹部がチラチラして気が気ではない。

ピットが打ち出したワイルドでポップで、あえてボディラインを晒した斬新なコーデは、ドナテラ・ヴェルサーチが2000年秋冬シーズンに発表した”ファイト・クラブ・コレクション”に影響を与え、さらに、ジャスティン・ビーバーやチャーリー・ハナムなど、体脂肪率低めのボディに見合う服選びを目指す後輩たちのテキストにもなっている。
 

 
『ファイト・クラブ』

また、『ファイト・クラブ』直後にアップされたブラッド・ピットのフィットネス・プログラムから派生した動画は、映画公開から20年以上経過した今も、TikTokの#workoutを介して世界中の脂肪嫌いなマッチョたちのお手本になっている。カラダで服を選ぶ。このコンセプトは簡単なようで簡単じゃない。

ちなみに、ブラッド・ピット的Vゾーンを獲得する秘訣は、背骨と脚の付け根、骨盤と脚の付け根を結んでいる腸腰筋をくっきり見せること。そのためには1日最低20回のバイシクルクランチ(お腹を捻りながら肘と膝をくっつける)をオススメしたい。
 

 
『ファイト・クラブ』
製作年/1999年 原作/チャック・パラニューク 監督/デヴィッド・フィンチャー 脚本/ジム・ウールス 出演/エドワード・ノートン、ブラッド・ピット
 

 

 
文=清藤秀人 text:Hideto Kiyoto
photo by AFLO
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TAGS:   Fashion
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