『リバー・ランズ・スルー・イット』
製作年/1992年 原作/ノーマン・マクリーン 製作・監督/ロバート・レッドフォード 出演/ブラッド・ピット、クレイグ・シェイファー、トム・スケリット
清流で釣りをするブラピが印象的!
モンタナ州の田舎町で、牧師の父に厳しく育てられた兄ノーマンと弟ポール。生真面目で優等生なノーマンと天真爛漫で無鉄砲なポールは性格こそ正反対だったが、父に教わったフライフィッシングで結ばれていた。やがて成長した2人は、それぞれの道を歩みはじめるが……。
監督としての評価も高い名優ロバート・レッドフォードが、20世紀初頭のモンタナの雄大な自然をバックに描く人生の物語。弟ポールを演じたブラッド・ピットの初期代表作の1本としても知られる作品だが、川でフライフィッシングをする若きブラピが水面に反射する日の光と相まってとにかくキラキラ。“川の美しい光景”と言われたら、笑顔で釣り糸を操るブラピを思い浮かべる人も多いはず。
『激流』
製作年/1994年 監督/カーティス・ハンソン 出演/メリル・ストリープ、ケヴィン・ベーコン、デヴィッド・ストラザーン、ジョン・C・ライリー
急流下りを舞台にした傑作スリラー!
夫や息子と川下りを楽しむため、故郷の川を訪れたゲイル。一家はひょんなことから2人の青年と行動を共にすることになるが、彼らの正体は逃亡中の凶悪犯だった……! 川を下って国境を越えたい凶悪犯たちと、彼らに遭遇してしまったことで命の危険にさらされる一家の攻防が危険な急流を舞台に展開。
元リバーガイドで川下りの経験豊富な母親を名女優メリル・ストリープ、一家を突然の恐怖に突き落とす青年をケヴィン・ベーコンが演じている。モンタナ州のクートネー川など、川下りのシーンはほぼ全編実際の川で撮影。超危険な激流ポイント“ガントレット”の映像も迫力満点で、川の危険性と犯罪者の恐怖がダブルで襲い来るスリラーに仕上がっている。
『ナイル殺人事件』
製作年/2022年 原作/アガサ・クリスティ 製作・監督・出演/ケネス・ブラナー 脚本/マイケル・グリーン 出演/ガル・ガドット、アーミー・ハマー、トム・ベイトマン
ナイル川を進む豪華客船で繰り広げられる名作ミステリー!
エジプトのナイル川を行く豪華客船内で、新婚旅行中だった大富豪リネット(ガル・ガドット)が殺害される。船に乗り合わせていた世界一の名探偵ポアロ(ケネス・ブラナー)が事件の謎を追うことになるが、やがてリネットを巡る複雑な人間関係が浮き彫りになっていき……。
ミステリーの女王アガサ・クリスティの名作小説を映画化。撮影自体は実際のナイル川……ではなく、スタジオ内に作られた全長72mにおよぶ豪華客船の精巧なセットで実施。映画のマジックが遺憾なく発揮され、ゴージャスで優雅なクルーズ気分を堪能することができる。船内で繰り広げられるドロドロした人間ドラマと、何事にも動じないかのような美しきナイルの対比もポイント。
『MUDマッド』
製作年/2013年 監督・脚本/ジェフ・ニコルズ 出演/マシュー・マコノヒー、タイ・シェリダン、ジェイコブ・ロフランド、リース・ウィザースプーン
ミシシッピ川での危険な夏のひととき!
アメリカ南部のアーカンソー州に暮らす少年エリス(タイ・シェリダン)は、探検に出掛けたミシシッピ川の島で怪しげな男マッド(マシュー・マコノヒー)に出会う。彼は殺人を犯し、警察に追われる身だった。愛する女性との再会を夢見るマッドの話に魅了されたエリスは、彼の願いを叶えようと奔走することになるが……。
危険な逃亡犯と友情を深めていく少年が、ひと夏の冒険と成長の物語を織りなす青春サスペンス。冒険の場であり、マッドとの出会いの場でもあるミシシッピ川の風景が、エリスの“少年時代”を代弁する。同じくミシシッピ川を舞台にした『トム・ソーヤーの冒険』や『ハックルベリー・フィンの冒険』へのオマージュも込められた1作。
『アナコンダ』
製作年/1997年 原案・脚本/ハンス・バウアー 監督/ルイス・ロッサ 出演/ジェニファー・ロペス、アイス・キューブ、ジョン・ヴォイト
アマゾンの川で大蛇と死闘!
ドキュメンタリー映画作家のテリー(ジェニファー・ロペス)率いる撮影隊が、南米アマゾンの奥地へ。途中、一行の1人が猛毒を持つ蜂に襲われ、意識不明に陥ったのを皮切りに探索は混乱を極めていく。そんな中、全長14mにおよぶアナコンダの影が忍び寄り、1人また1人と犠牲に……。
アマゾンに潜む巨大な人食い蛇、アナコンダの恐怖を描いたパニックアドベンチャー。川を舞台にした恐怖映画の代表作的1本とも言える作品で、続編や類似シリーズものちに製作された。『山猫は眠らない』などのルイス・ロッサが監督を務め、鬱蒼としたジャングルをリアルに描写。アナコンダが次々と命を奪っていく展開に、「川って恐ろしい……」と思わされる。