【LA情報も!】セバスチャン・スタン主演『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』
その発言や行動が常に物議を醸しているものの、次期大統領として再選したドナルド・トランプ。刑事事件の被告が大統領選挙で勝利するという、前代未聞の展開で世界を揺るがしたが、はじめから怪物だったわけではなかった。“トランプ”像はいかにして作られたのか。禁断の過去を暴く話題作!
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- 見逃せない人気スターの最新作! vol.27
知られざる誕生秘話を描く
1970年代のニューヨーク。20代のドナルド・トランプは、父の会社が政府に訴えられ、破産寸前まで追い込まれていた。そんな中、政財界の実力者が集まる高級クラブで、やり手弁護士のロイ・コーンと出会う。ロイは、勝つためには人の道に外れた手段を平気で選ぶという冷酷な男だった。そんなロイが、まだ駆け出しで世間知らずな“お坊ちゃん”だったトランプを気に入り、“勝つための3つのルール”を教え込んでいく。ロイの傍若無人ぶりにショックを受けつつも、その教えを徹底していくトランプ。やがてトランプは、ロイの裏技にサポートされながら、一流の実業家へと成り上がっていく。しかし、成功を重ねるうちに、トランプはロイさえ思いもよらなかった怪物へと変貌し、2人の師弟関係も歪みはじめていく……。
『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』
監督:アリ・アッバシ
出演:セバスチャン・スタン、ジェレミー・ストロング
1月17日(金)より全国公開
配給:キノフィルムズ
© 2024 APPRENTICE PRODUCTIONS ONTARIO INC. / PROFILE PRODUCTIONS 2 APS / TAILORED FILMS LTD. All Rights Reserved.
“アプレンティス”とは“見習い”という意味。野心はあるが気が弱く、繊細だった青年が弟子入りしたのは伝説の弁護士だった。あのトランプの原点が明かされていく。
【Beginning 01】悪名高い弁護士ロイと師弟関係に!
政府に訴えられ困っていたトランプは、冷徹な弁護士ロイと出会う。ロイは無償で弁護を引き受けてくれるが、その条件として「私に100%従え」と、トランプへ要求。師弟関係がはじまる。
【Beginning 02】3つのルールを実践し不動産王に!
トランプは、法すら無視するロイの強引な手段に疑問を持ちつつも、従っていく。「1、とにかく攻撃しろ。2、非を認めるな。3、勝利を主張し続けろ」というロイのルールを実践し、成功を重ねていくが……。
【Beginning 03】最初の妻、イヴァナとの出会い!
一流の実業家として世間からも注目されるようになったトランプは、モデルのイヴァナと出会い、結婚。聡明なイヴァナは会社経営にも深く関わるようになり、トランプの陰の立役者となる。
野心家の青年が不正に手を染めていく姿を描いている本作は、トランプ自身が中止勧告書を出し、上映阻止に動いたことも話題に。本人が止めるのも納得するほど、若きトランプの変貌が赤裸々に描かれていて、見ごたえあり。
誰になにをいわれても、“絶対に屈しない”トランプ。ニュースで目にするあの姿が、実はすべて作られたものだった、というのが興味深い。当時、野望だけは持ちながらも、父親からは愚息だとけなされ、ロイからは“哀れな坊や”といわれた20代のトランプ。そんなナイーブな青年が、メディア操作と脅迫術で成り上がっていく。徐々にダークサイドに染まっていく過程が、なんとも衝撃的。1月に大統領就任を控えた今、是非見ておきたい1本。
ハリウッドで今なにしてる!?
セバスチャン・スタンといえば、バッキー・バーンズ役を思い浮かべる人も多いだろう。本人もマーベル作品への愛情は深く、米『バラエティ』誌で次のように語っている。
「マーベルの映画は、ハリウッドという巨大なシステムを流れる動脈のようなもの。そのおかげで小規模な映画を作ることができ、業界全体に多大な影響を与えている。批判があっても、僕はマーベルを守りたくなるんだ。なぜなら、(製作側の)意気込みは本当に素晴らしいから」
そんなマーベル愛と映画愛あふれる彼は、“東京コミコン”への出演を切望しながら、今回も参加が叶わなかった。しかし、日本のファンに会いたいとの思いが実り、“東京コミコン”の特別企画として2024年12月末に来日した。
さて私生活はというと、公の場でも多くを語らないため、あまり知られていない。だが、交際が噂されているイギリス人女優のアナベル・ウォーリスとの関係は順調のようで、カンヌ国際映画祭に揃って登場。『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』のプレミアに参加した。
同作はアメリカでも賛否を呼び、トランプ役のスタンの評価もまた大きく分かれている。前述の『バラエティ』誌で、「自分がやりたいことを追求する姿勢がかなり積極的になった。常に自分を挑戦させる新しい方法を探し続けているよ」と話しており、役者としての情熱をうかがわせた。
今後は、バッキーを再演する『サンダーボルツ*』の公開を控えているほか、サイコスリラー映画の製作もはじまるとかで、幅広い役柄に挑む姿勢に注目が集まっている。
2024年6月、セバスチャン・スタンがアナベル・ウォーリスとローマ観光を楽しむ姿が目撃された。ローマにはアナベルの両親と一緒に訪れ、トレビの泉で写真を撮るなど、“ローマの休日”を満喫したようだ。ちなみにアナベルは、クリス・パインの元カノ。
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text : Yuka Marmo Okamura
photo by AFLO