Gクラスのディーゼルはトルクで圧倒!?〈メルセデス・ベンツ〉G 350d
当連載において、前回すでにGLE 400d 4MATICをご紹介したばかりだけど、あの6気筒ディーゼルエンジンをオススメするなら、コチラにも触れないワケにはいかない。なぜって? 同じエンジンを搭載する、超人気モデルがもう1台あるから。
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ということで、新エンジンの採用で、またまたググっと若々しい印象に生まれ変わった感のある、世界で愛され続けるニクいアイツにフォーカス! みんな大好き〈メルセデス・ベンツ〉Gクラスのディーゼルモデル、G 350dだ。
エンジンは冒頭に述べたとおり、すでに先週ご紹介したGLE 400d 4MATICと同じ。しかし、ボディが違えばここまで違うのか!と感じ入るほど、その印象には明確な違いがある。同じエンジンでもここまで味付けを変えてくるあたりこそが、さすが世界のベンチマーク〈メルセデス・ベンツ〉のなせるワザ、かも。
インプレッションの前にエンジンのプロフィールをおさらいしておくと、このエンジン型式はOM656型。3ℓ直列6気筒に2ステージターボチャージャーを備え、286PSを発揮する。しかし、やはり圧倒的なのはそのトルクで、実に600Nmと頼りがいバツグン。そして、その数字は肌感覚でも伊達じゃない。
Gクラスは新フレームを採用してかなり軽量になったとはいえ、並外れた贅沢装備なども盛りだくさんだから、重量はそれなりにグラマラス。そんな巨体をいともカンタンにスルっと押し出し、まるで上質な毛皮を撫で上げるかのようなとろみのある加速をふんだんに発揮するのだ。
そう、このG 350dの加速は本当に“うっとり系”。アクセルレスポンスもよく、過去のGクラスに親しんだ人なら、この変化にある意味、驚愕するかもしれない。オフローダーとして独自のフィールを貫いていた“ゲレンデヴァーゲン”はもはや、先進的な“Gクラス”へと華麗なる変化を遂げているのだ。
組み合わされるトランスミッションも9速ATで、こちらもかなりインテリジェント。この6気筒のうっとり加速をシームレスに高速まで繋げ、また減速方向もきめ細やかにサポートする。そして静粛性への貢献も抜群なのだ。
ステアフィールもかつての“ゲレンデ”のダルな感じを完全に払拭した。今どきのGはワインディングにだって攻めこめるスポーティな横顔を持っている。
そして、さらに驚きなのは、オフローダーとしての頼りがいはそのままに継続している、ということ!オン/オフ問わずに同じフィールで走行できる世界でも稀有なクルマ、それがGクラス。そりゃ、人気なのも納得!
★DATA〈メルセデス・ベンツ〉G 350d
●全長×全幅×全高:4606×1931×1969mm
●ホイールベース:2890mm
●エンジン:3.0ℓ直列6気筒DOHCターボチャージャー付き
●最高出力:210kW(286PS)/3400~4600rpm
●最大トルク:600Nm(61.2kgm)/1200~3200rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:四輪駆動
●税込み価格:1192万円