それなりの大人ともなると、まわりに流されない“自分らしさ”を持っているもの。豊かな経験を積んだことで、自分なりに価値判断ができるようになってくるからだ。それは時計選びも同じこと。便利でイマドキなスマートウォッチにも、それなりの価値はある。でも一方で、本格的な機械式時計にはそれとは違った価値がある。手間がかかっているぶん味わい深さがあり、愛着が湧いてくるのがこのタイプ。折しも、今は世界中でSDGsが叫ばれている時代。ものを長く使い続けることが見直されているだけに、大いに惹かれるところだろう。さて、今回おすすめしたい〈シチズン〉のシリーズエイトは、まさにそんな魅力にあふれた機械式時計。信頼感のある国内ブランドであることも、所有欲をいっそう刺激させるはず。
ダウンシャツジャケット3万8500円(ネイタルデザイン × ナンガ/スキャターブレイン)、パーカ1万9800円(チャンピオン/ヘインズブランズ ジャパン カスタマーセンター)、デニムパンツ3万800円(ヤヌーク/カイタックインターナショナル)
〈シチズン〉のシリーズエイトは、2008年に誕生し、大胆かつ繊細なフォルムで人気を集めたモデル。それをアップデイトしたのが、今回ご紹介する870 メカニカルと830 メカニカル。とはいえ、見た目にアレコレと加えたわけではない。従来のデザインテーマ“引き算の美意識”を継承し、モダンでシャープ、視認性に優れたシンプルな1本に仕上げている。
870 メカニカルのブルー文字盤は、週末に海沿いのサイクリングを楽しむといったアクティブ派におすすめしたい、スポーティなモデル。ケース素材にはステンレススチールを採用。エッジを効かせた多面的なデザインが特徴で、表面をヘアライン仕上げとポリッシュ仕上げで丁寧に磨き分けている。これにより立体感が生まれ、たくましい力強さを演出している。ベゼルは2体構造になっていて、シンプルな見た目にシルバーとブルーのバイカラーでアクセントを加えている。
文字盤は、高級感のあるブルーでカラーリング。“引き算の美意識”を象徴するかのような、シンプルな表情は雑味がなく実に大人好み。太めの3針とバーインデックスの存在感が際立っているため視認性は抜群で、3時位置に配した日付表示とともに、日常使いに適していることを印象づけている。
ムーブメントは、2021年に〈シチズン〉が新開発した機械式ムーブメント『Cal.0950』を採用。強化耐磁2種を備えていて、これによりパソコンやスマホなどイマドキのデジタル環境からの磁気の影響を軽減。ストラップは、軽量のウレタン製を採用。手元にフィットする装着感は快適そのもので、アクティブに過ごしてもストレスを感じないほど。文字盤と色リンクしたブルーカラーが潮っぽさを醸しているので、海好きからも支持を集めそうだ。
[870 メカニカル NA1005-17L]ケース径40.8㎜、自動巻き+手巻き、SSケース、ウレタンストラップ、10気圧防水。20万9000円(シリーズエイト/シチズンお客様時計相談室)
[870 メカニカル NA1004-87E]直線と面で構成されたブレスレットが上品さかつ誠実さを演出。ケース径40.8㎜、自動巻き+手巻き、SSケース&ブレス、10気圧防水。22万円(シリーズエイト/シチズンお客様時計相談室)
スウェードライダースジャケット10万7800円(ジェームスグロース/グリニッジ ショールーム)、グレーデニムパンツ3万800円(ヤヌーク/カイタックインターナショナル)、その他はスタイリスト私物
一方、より都会的な雰囲気を纏っているのが830 メカニカル。ボディ全体を濃いめのグレーでカラーリング。8角形のケースや、敢えてむき出しのネジで止められたリュウズガードが、精悍で武骨なデザイン。こちらもヘアライン仕上げとポリッシュ仕上げを施していて、シャープでキリッとしたフォルムを実現。
そしてなにより特徴的なのが、文字盤。ご覧のように、格子状のプレートの下には白蝶貝をセット。光の角度によって、ピンクやブルー、グリーンといった多彩な表情を見せてくれる。いやはや、なんとも艶っぽくてエレガント。もちろん白蝶貝は天然素材なので、光彩具合は千差万別。つまりは、唯一無二の1本というわけだ。金属プレートとの異素材の組み合わせも、近未来的で実にお洒落。
リッチ感のあるゴールドカラーの針とインデックスには夜光塗料を塗布し、暗闇での視認性を確保。こちらも3時位置に日付表示を配している。ムーブメントは0950を搭載。強化耐磁2種を備えている。
これならレザージャケットにブラックデニムといった都会的な装いを格上げしてくれること請け合い。手動のコーヒーミルで豆を挽く、そんなこだわり派のよき相棒となってくれそうだ。
[830 メカニカル NA1015-81Z]ケース径40㎜、自動巻き+手巻き、SSケース&ブレス、10気圧防水。20万9000円(シリーズエイト/シチズンお客様時計相談室)
[830 メカニカル NA1010-84X]シルバータイプならオフだけでなく、ビジネスシーンにもふさわしい。ケース径40㎜、自動巻き+手巻き、SSケース&ブレス、10気圧防水。19万8000円(シリーズエイト/シチズンお客様時計相談室)
テーラードジャケット4万9500円(ウールリッチ/ウールリッチ 青山店)、クルーネックニット3万4800円(レミ レリーフ/ユナイト ナイン)、オフ白デニムパンツ2万4200円(ヤヌーク/カイタックインターナショナル)、ストール8万3600円(ジョシュアエリス/グリニッジ ショールーム)
もし彼女とのデートコーデにお悩みなら、870 メカニカルの限定モデルが頼りになってくれるかも知れない。ゴールドでカラーリングしたケースは、クラス感が備わっていて大人っぽい雰囲気。それでいて、金ピカなイヤらしさがないのは、2体構造ベゼルの一方がグレーカラーだから。ボディ全体を、キリリと引き締めているというわけ。
文字盤はトレンドカラーのグリーンを配色。同じトーンカラーのストラップには、高級感のあるカーフレザーを採用している。搭載しているムーブメントは、上記モデルと同じ0950。
いつものデートコーデにこちらを加えるだけで、グッと新鮮味が出るに違いない。とかく冬のコーデはダークになりがち。そこにゴールドとグリーンのコンビを差しこめば、着こなし自体が華やかにブラッシュアップされるはず。これならマンネリ防止にもなるし、デートのクライマックスに幸運が舞い降りそうな気がしない?
[870 メカニカル NA1002-15W]世界限定400本。ケース径40.8㎜、自動巻き+手巻き、SSケース、カーフストラップ、10気圧防水。22万円(シリーズエイト/シチズンお客様時計相談室)
自分らしさを後押ししてくれそうな〈シチズン〉のシリーズエイト。新年を迎えて、気持ちを新たにスタートした人も多くいるだろう。1年を乗り切るうえで、手元の相棒は非常に大事。その点、シリーズエイトなら申し分なし。なにせ、ブランドネームの8は無限大を意味するもの。さらにデザインと中身に普遍的な価値を備えているとあれば、アナタの力になってくれる場面も無限大にあるに違いない!?
●シチズンお客様時計相談室
TEL:0120-78-4807
URL:https://citizen.jp/series8/special/index.html
※以下、着用アイテムの問い合わせ先
●ウールリッチ 青山店
TEL:03-6712-5026
●カイタックインターナショナル
TEL:03-5722-3685
●グリニッジ ショールーム
TEL:03-5774-1662
●スキャターブレイン
TEL:03-5300-8164
●ヘインズブランズ ジャパン カスタマーセンター
TEL:0120-456-042
●ヘムト PR
TEL:03-6721-0882
●ユナイト ナイン
TEL:03-5464-9976
photo : Tomoo Syoju(BOIL) styling : Masahiro Enomoto(remix)