日本とイタリアの最高の食材を用いた〈シャングリ・ラ 東京〉の〈ピャチェーレ〉が待望の再オープン!
〈シャングリ・ラ 東京〉の〈ピャチェーレ〉は、ホテル開業時から食通の舌を満足させてきたイタリアンレストラン。しばらくの間、クローズしていたけれど、2024年10月15日に待望の再オープンを果たした。これまでと同様に、日本とイタリアの最高の食材を用いて、自然でシンプルなコンテンポラリーイタリアンを味わえる。
左:シェフを務める古屋豊樹さん 右:アウトレット&ビバレッジマネージャーの鈴木達央さん
シェフを務めるのは、2019年から〈ピャチェーレ〉で腕をふるう古屋豊樹さん。神奈川県横浜市出身で、フレンチレストランなどで腕を磨き、有名ホテルのレストランでシェフの重責も担った。2011年には、世界的な一流シェフを輩出してきた〈ル・テタンジェ国際料理賞コンクール〉の日本大会で3位入賞した実力派。
“スタジォーネ”2万4200円
用意されている3つのコースの中でイチオシなのが、イタリア語で季節を意味する“スタジォーネ(STAGIONE)”。前菜、パスタ、魚料理、肉料理、デザートといった構成で、最旬の食材を存分に堪能できる。
“牡丹海老 渋谷チーズスタンドのストラッチャテッラ 新潟県産こしひかり雪椿のリ・オレ レモンバーベナのジュレ”
“牡丹海老 渋谷チーズスタンドのストラッチャテッラ 新潟県産こしひかり雪椿のリ・オレ レモンバーベナのジュレ”は、古屋さんのスペシャリテ。スクエア型のプレゼンテーションで、実に味わい深い。米を牛乳で炊いた上品なライスプディングの“リオレ”、甘味とねっとりとしたテクスチャーが白眉な牡丹海老のカルパッチョ、出来立てのフレッシュチーズで有名な〈チーズスタンド〉のクリーミーなストラッチャテッラを重ねた。フレッシュで慎ましやかな上味が広がり、口福に満たされる。
“北海道産小麦粉ゆめきらり 自家製タリオリーニ ジロール茸 熊本県産天草大王 鶏手羽のコンフィ”
卵を用いた自家製平打ちパスタの“タリオリーニ”を主役としたのが、“北海道産小麦粉ゆめきらり 自家製タリオリーニ ジロール茸 熊本県産天草大王 鶏手羽のコンフィ”。タリオリーニは細くてツルリとしながらも、コシがあって心地よい弾力が感じられる。熊本県産の地鶏“天草大王”は、豊かな肉感と力強い味わいが印象的で、食味に優れたジロール茸との相性も抜群。マイクロハーブの青い香りや唐辛子のピリ辛さが、適度なチャームポイントになっている。
“北海道産きんき ごぼう 大根 木の芽 ボッタルガ”は、煮付けからインスパイアされた魚料理。きんきの皮目をきれいに焼き上げて、下には旨味たっぷりの出汁を含んだ大根、上にはサクサクっとしたささがきにしたゴボウのフリットという構成。さわやかな木の芽とイタリアのカラスミ=ボッタルガをトップにちりばめて、メリハリあるアクセントを創出した。
“神奈川県産黒毛和牛 横濱ビーフの秋仕立て 赤キャベツ 栗 京都黒七味 柚子胡椒 シェリービネガーソース”
古屋さんの地元食材を用いたのが、“神奈川県産黒毛和牛 横濱ビーフの秋仕立て 赤キャベツ 栗 京都黒七味 柚子胡椒 シェリービネガーソース”。希少な黒毛和牛である“横濱ビーフ”を丁寧にグリルして美しいロゼ色に仕上げた。ジューシーな旨味を堪能できながらも、赤身の佳味もふんだんに携えていて、黒毛和牛の快味をたっぷりと体験できる。
“洋梨のキャラメリゼとコンポート ノーブル トニックNo.01 メープルシロップのアイスクリーム 鎌倉 メゾンカカオ ホワイトチョコレート トンカ豆”は、チョコレートの甘味と苦味、洋梨のフレッシュさと酸味をバランスよく取り合わせたアシェットデセール=皿盛りデザート。メープルシロップのアイスクリームと仕上げにかけられるメープルシロップが、驚くほどに優美な香りを紡ぐ。
400種類のワインが用意されているから、どれを選ぼうかと悩むところだけれども、アウトレット&ビバレッジマネージャーの鈴木達央さんがぴったりなものをセレクトしてくれる。
“カデル・ボスコ フランチャコルタ キュヴェ プレステージ エディツィオーネ エクストラ・ブリュット”(3080円)はイタリアの高級スパークリングワインのフランチャコルタ。繊細なブーケと心地よいイースト香があり、食欲をかき立ててくれるので、最初のグラスに最適。肉料理に合わせたいのが、“カペッタ・バルビソプラーニ バローロ”(3190円)。しっかりとしたタンニンやコクとともに、なめらかな口当たりがあるので、どのようなメインディッシュにも見事マッチする。ラグジュアリーなイタリアンレストランならではのプレステージな一杯。
ペアリングも用意されていて、3グラス(9680円)や4グラス(1万3200円)があるので、好みでどうぞ。
28階からの眺望も素晴らしい
〈ピャチェーレ〉は4.8mもの天井高を誇り、天井からは大きなベネチアングラスのシャンデリアが吊り下げられている。あっと息を呑むような空間とうっとりとするようなムードで、時間の流れを忘れさせてくれる。
これまでのファンはもちろんのこと、まだ訪れたことがなかったら足を運んでみて、イタリア語で〈ピャチェーレ〉が意味する“喜び”を是非とも賞翫してみて!
●〈シャングリ・ラ 東京〉ピャチェーレ
住所:東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館 28F
営業時間:17:30~23:00(20:30LO)
定休日:日・月曜
TEL:03-6739-7898
URL:https://www.shangri-la.com/jp/tokyo/shangrila/dining/restaurants/piacere/
※サービス料別
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。