情熱的な演技に魅了される!
ペネロペ・クルス映画5選!
ペドロ・アルモドバル監督の『ペイン・アンド・グローリー』、ネットフリックス作品『WASP ネットワーク』で、相変わらずの美貌ぶりを発揮しているペネロペ・クルス。つい、色っぽい外見に目がいってしまうが、アカデミー賞やカンヌ国際映画祭で受賞経験があるなど、その演技力も抜群。そんな彼女の魅力がわかる出演作を5本セレクト! これを見たら、虜になること間違いない!?
『バニラ・スカイ』
製作年/2001年 製作・共演/トム・クルーズ 監督・脚本/キャメロン・クロウ 共演/キャメロン・ディアス
キュートな魅力に誰もが恋する!
出版界に君臨するハンサムな富豪デヴィッドは、自動車事故で重体に。目覚めた彼の顔は、以前の容貌からは程遠い無残なものになっていた…。アレハンドロ・アメナバール監督のスペイン映画『オープン・ユア・アイズ』に惚れ込んだトム・クルーズが、製作と主演を務めてリメイク。『オープン・ユア・アイズ』のヒロインだったペネロペが、こちらでも同じ役を演じている。
事故前のデヴィッドと恋に落ち、彼の不可解な運命に関わっていくヒロインのソフィアは可憐で美しく、オリジナル版でもリメイク版でも魅力を発揮。オリジナル版を見たころからペネロペに心を奪われていたであろうトム・クルーズとは、実生活でも恋人同士になった。ペネロペいわく「オリジナル版のソフィアとは別の人間として役作りをした」そうだが、どちらもキュートなのは確かで、見比べてみるのも面白い。
『ボルベール<帰郷>』
製作年/2006年 監督・脚本/ペドロ・アルモドバル 共演/カルメン・マウラ
演技派としての名声を獲得!
スペインの名匠ペドロ・アルモドバルが、自身の故郷ラ・マンチャの女性たちの生き様を見つめたヒューマンドラマ。ペネロペ演じる気丈な女性ライムンダは夫や娘たちと共にマドリードで暮らしていたが、ある事件が彼女と一家の日常を狂わせていく……。
カンヌ映画祭で、ペネロペを含む出演女優6人に女優賞が贈られたことも話題に。また、ペネロペ個人としては、アカデミー賞主演女優賞、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞などにもノミネートされた。
監督のペドロ・アルモドバルとは『ライブ・フレッシュ』『オール・アバウト・マイ・マザー』などでも組んでいて、ペネロペはいわばアルモドバル監督のミューズ。強さも弱さもあり、絶対的な母性を武器に突き進むも打ち砕かれそうになるライムンダを演じ上げたペネロペが、アルモドバル作品の中で輝いている。
『それでも恋するバルセロナ』
製作年/2008年 監督・脚本/ウディ・アレン 共演/ハビエル・バルデム、レベッカ・ホール、スカーレット・ヨハンソン
コメディエンヌとしてのセンスを発揮!
親友同士のアメリカ人女性ヴィッキー(レベッカ・ホール)とクリスティーナ(スカーレット・ヨハンソン)が、旅行でバルセロナへ。そこでセクシーな画家と彼の元妻に出会い……。ウディ・アレンがスペインを舞台に撮ったラブコメディで、ペネロペは画家のエキセントリックな元妻マリア・エレーナ役で出演。
どこか不思議な魅力を持ち、同性異性問わず魅了する天才肌のアーティスト、マリア・エレーナ役が大いにはまり、アカデミー賞で助演女優賞に輝いたほか、その年の映画賞を総なめにする勢いを見せた。バカンス先の開放感をユーモラスに描いた作品世界で、戯画化されたスペイン美女を振り切って演じ、コメディエンヌとしてのセンスも発揮。後に実生活の夫となる画家役ハビエル・バルデムとは、1992年の『ハモンハモン』以来久々の共演だった。
『抱擁のかけら』
製作/2009年 監督・脚本/ペドロ・アルモドバル 共演/ルイス・オマール
愛にもがく美女を好演!
ある事件ですべてを失った映画監督の男(ルイス・オマール)が、封印した過去と向き合うラブストーリー。視力を失い、本名を捨て、今は脚本家として生きる男の現在と過去が描かれ、彼の事情が徐々にひもとかれていく。ペネロペが演じるのは、男が映画監督だった14年前に知り合う女優志望のレナ。監督と主演女優の立場になった2人はたちまち惹かれ合うが、レナには嫉妬深い実業家の愛人がいて……。
出会いの瞬間をとらえたシーンのレナが無性に可愛らしく、男がひと目で激しい恋に落ちたのも頷けるほど。さらに、男との愛を貫こうともがくレナの痛々しいまでの一途さが、観る者の心を揺さぶってくる。まさにペネロペを堪能するのにもってこいの1作だが、そんな彼女をカメラに収めたのはもちろんペドロ・アルモドバル。本作が4度めのタッグとなった。
『NINE』
製作年/2009年 監督/ロブ・マーシャル 脚本/アンソニー・ミンゲラ 共演/ダニエル・デイ=ルイス、マリオン・コティアール、ニコール・キッドマン
艶っぽい演技にゾッコン!
フェデリコ・フェリーニの名作映画『8 1/2』を原作にした大ヒット・ブロードウェイミュージカルを映画化。新作のクランクインを控えているにもかかわらずスランプに陥ってしまった映画監督のグイド(ダニエル・デイ=ルイス)が、彼を取り巻く女性たちとの関係に翻弄されながら夢と現実を交錯させていく。
ペネロペが演じるのは、グイドの情熱的な愛人カルラ。ニコール・キッドマンからケイト・ハドソン、マリオン・コティヤールまで、美声自慢の人気女優たちが歌い、踊り、熱演する中、ほかを蹴散らすセクシーな歌とダンスをダイナミックに披露したペネロペにひと際注目が集まり、アカデミー賞助演女優賞にもノミネートされた。色っぽいランジェリーに身を包んだカルラがグイドを誘惑するくだりは、本編を代表する名場面の1つにもなっている。
photo by AFLO