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CULTURE カルチャー

2026.08.29 NEW


欲望は、理性を壊す! 禁断の関係を描いた傑作洋画5選

 



『クロエ』
製作年/2009年 監督/アトム・エゴヤン 脚本/エリン・クレシダ・ウィルソン 出演/ジュリアン・ムーア、アマンダ・セイフライド、リーアム・ニーソン

人間の狂気にも似た渇望!
成功した医師のキャサリン(ジュリアン・ムーア)は、大学教授の夫と息子とともに誰もが羨む人生を送っていた。だが、夫の携帯電話の中に教え子との浮気を思わせるメールを発見。疑心暗鬼に陥ったキャサリンは、若く美しい娼婦のクロエ(アマンダ・セイフライド)に夫を誘惑させ、夫がどんな行動を取るかを報告させようとする。2004年公開のフランス映画『恍惚』を、カナダの名匠アトム・エゴヤンがリメイク。危うい展開が続く中、浮かび上がってくるのはある人物の欲望と禁断の試み。サスペンス仕立てのためネタバレは控えるが、美しい映像、官能的な空気とともに人間の狂気にも似た渇望を見つめていく。
 

  

 


『ダメージ』
製作年/1992年 監督/ルイ・マル 脚本/デヴィッド・ヘア 出演/ジェレミー・アイアンズ、ジュリエット・ビノシュ、ミランダ・リチャードソン、ルパート・グレイヴス

息子の交際相手と情事に溺れる
社会的地位に恵まれ、良き妻にも支えられた人生を送る下院議員のスティーヴン(ジェレミー・アイアンズ)は、息子と交際中の女性アンナ(ジュリエット・ビノシュ)に心奪われる。アンナに惹かれる気持ちを止められないスティーヴンは、まもなく彼女との情事に溺れるように。そんなスティーヴンを受け入れながらも、アンナは彼の息子と婚約。そしてついに、悲劇が訪れる。ジョセフィン・ハートのベストセラー小説を、フランスの名匠ルイ・マルが映画化。人生を狂わせていくスティーヴンは、欲望によって理性を壊していく男のまさに典型。エロスの限りを尽くした濃厚なラブシーンが、劇場公開当時に話題を呼んだ。
 

  

 


『あるスキャンダルの覚え書き』
製作年/2006年 監督/リチャード・エアー 脚本/パトリック・マーバー 出演/ジュディ・リンチ、ケイト・ブランシェット、ビル・ナイ

孤独な年配教師にも歪みと危うさ!
ロンドン郊外の中学校に勤めるベテラン教師のバーバラ(ジュディ・デンチ)は、美しい新任教師シーバ(ケイト・ブランシェット)に心惹かれる。密かな愛情を募らせていくバーバラだったが、シーバが教え子の男子生徒と情事に耽っている姿を目撃し……。題材は、アメリカで実際に起きた事件。15歳の男子生徒と肉体関係を結ぶ既婚教師もさることながら、彼女の愛を得ようともがく孤独な年配教師にも歪みと危うさがある。空虚な日常を持て余して未成年と関係する教師をケイト・ブランシェットが、彼女に執着して異常な行動に走る教師をジュディ・デンチが演じ、人間の恐ろしさを迫真の演技とともに見せつけている。
 

  

 


『アイズ ワイド シャット』
製作年/1999年 監督・脚本/スタンリー・キューブリック 出演/トム・クルーズ、ニコール・キッドマン、シドニー・ポラック

嫉妬心から禁断の世界へ
ニューヨークの医師ビル(トム・クルーズ)は何不自由ない幸せな暮らしを送っていた。だが、結婚9年目となる美しい妻アリス(ニコール・キッドマン)から、自分以外の男に性的な欲求を覚えた事実を告白されて混乱。ショックを受けたビルはあらぬ妄想に取り憑かれながら、やがて秘密のパーティーへとたどり着く。鬼才スタンリー・キューブリックの遺作であり、当時夫婦だったトム・クルーズとニコール・キッドマンの共演が話題に。嫉妬心に駆られ、禁断の世界へと足を踏み入れていく男の目の前に広がる世界は現実のものなのか、空想のものなのか。男の迷いも悩みもすべて一刀両断するようなラストが痛快。
 

  

 


『クローサー』
製作年/2004年 製作・監督/マイク・ニコルズ 共演/ジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、クライヴ・オーウェン

赤裸々なセリフの数々が心に刺さる!
小説家志望のダン(ジュード・ロウ)はストリッパーのアリス(ナタリー・ポートマン)と恋に落ちる。だが、幸せな関係を築いていたはずが、写真家のアンナ(ジュリア・ロバーツ)に一目ぼれ。ダンに惹かれていたものの、アリスの存在を知って身を引いたアンナはその後、皮膚科医のラリー(クライヴ・オーウェン)と結婚する。ところが、アンナに対するダンの抑えられない気持ちが、4人を複雑な運命へと導いていくことに……。大人の欲望やずるさ、嘘と本音がいびつで残酷な四角関係を作り上げる禁断のラヴストーリー。舞台劇の映画化だけに会話が中心で、赤裸々なセリフの数々が心にグサグサと刺さってくる。



 
  

 

 
文=渡邉ひかる text:Hikaru Watanabe
photo by AFLO
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