朝、子供たちを学校へ送るために乗ったクルマに爆弾が仕掛けられていた。降りると爆破する仕組みのため降りられず、犯人の要求に従って、運転し続けるハメに……。映画好きならピンとくるであろう、このプロットは2015年に製作されたスペイン映画『暴走車 ランナウェイ・カー』のもの。
この秀逸な仕掛けが評価されたサスペンスは、2018年には『タイムリミット 見知らぬ影』のタイトルでドイツにてリメイクされ、2021年には『ハード・ヒット 発信制限』のタイトルで韓国リメイク。そして最新作『バッド・デイ・ドライブ』は、そのアメリカ版リメイク作品にあたる。
『タイムリミット 見知らぬ影』(2018年)の撮影シーン
リーアム・ニーソンの映画出演101回目となる本作は、平凡な金融ビジネスマンが主人公。後部座席に子供たち二人を乗せて運転していたところ、犯人から電話があり「そのクルマに爆弾を仕掛けた。降りてはいけない。通報してもいけない。これから伝える指示に従わなければ爆破する」と告げられたことで、事態は急展開を見せる。
『ハード・ヒット 発信制限』(2021年)
『96時間』シリーズで“最強の親父“を演じてきたリーアムだが、今回は特別なスキルを持たない一般人役。最悪な事態にどう対処し、自分自身と家族をどうやって救い出すのかが見どころとなる。さらにオリジナルの魅力でもある緊張感あふれるサスペンスフルな展開が、さらにバージョンアップ。オリジナルや各国版リメイク作品を見ている人でも予想がつきにくく、夢中になることは間違いないだろう。監督は『プレデターズ』、『ストレンジャー・シングス 未知の世界4』のニムロッド・アーントルが務めている。
『バッド・デイ・ドライブ』12月1日公開
監督/ニムロッド・アーントル オリジナル脚本/アルベルト・マリーニ 脚本/クリストファー・サルマンプール 出演/リーアム・ニーソン、ノーマ・ドゥメズウェニ、マシュー・モディーン 配給/キノフィルムズ
2023年/イギリス・アメリカ・フランス/上映時間91分
Photo by AFLO