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CULTURE カルチャー

2023.07.19


【傑作選】ネットフリックスで観られる絶対に面白い作品10選①

これまでSafari Onlineで配信してきた作品の中からネットフリックスで観られる絶対面白い10作を選り抜いてご紹介!

 

 


『スペンサー・コンフィデンシャル』
製作年/2020年 監督/ピーター・バーグ 出演/マーク・ウォールバーグ、ウィンストン・デューク、アラン・アーキン 

熱血アクションに、とにかくテンションが上がる!
主人公は、5年の刑務所暮らしを強いられた警察官のスペンサー。出所後、もちろん復職できるわけはないのだが、持ち前の正義感に逆らえず、勝手に危険な事件の捜査に乗り出していく。そんな設定自体、映画向き。しかも演じるのが、マーク・ウォールバーグ。カッとなったらすぐに手が出てしまうワイルドな性格で、しかも格闘能力は抜群。肉体派スター、マークにぴったりなうえに、彼の当たり役となった『テッド』のようなコミカルな魅力も今回のスペンサー役に加味。

無謀で強引なその行動やアナログな性格に、観ているこちらはアドレナリンが上がったり、思わず笑ってしまったりと、その配分が絶妙なのだ。監督のピーター・バーグは、男くさいアクション映画が得意中の得意。これまで4本の映画でマークと組んでいるだけあって、スペンサーに共感させる演出がスムース。相棒を演じるのが、初の映画出演である人気ラッパーのポスト・マローン。ややぎこちない演技も役柄にぴったりで、スペンサーとの微妙な距離感が、これまたいい感じ!
 

 
 

  

『ザ・プロム』
製作年/2020年 製作・監督/ライアン・マーフィ 出演/メリル・ストリープ、ニコール・キッドマン、ジョー・エレン・ペルマン

何度も観たくなる傑作ミュージカル!
主人公はインディアナ州に住む女子高生のエマ。卒業を祝うプロムに、同性カップルで参加しようとした彼女が、PTAらに猛反対をくらい、プロム自体が中止の危機になってしまう。そのニュースを知った、NYブロードウェイの俳優たちが、保守的なインディアナ州の町に乗りこんで、エマを応援。

“多様性”をテーマにした今どきの物語を、とことんポップに明るく映画化したのは、ドラマ『Glee/グリー』などのクリエイター、ライアン・マーフィー。もともと舞台で高く評価されていた作品なので、音楽は最高のノリ。頭の中でリフレインする名曲も多いうえに、高校生たちのナンバーは振付がかっこよく、自然と楽しくなっていく感じ!

ブロードウェイの俳優を演じるのは、メリル・ストリープ、ニコール・キッドマンら大御所スターたち。実は彼らも、新作が大コケするなどコンプレックスを抱えており、自虐ネタで笑いを誘うシーンも多数。一方で、周囲から反発にあっても前向きなエマのキャラは、観ているこちらにも勇気と元気を与える。

大統領選が証明したアメリカの分断やカルチャーギャップも含め、普通のドラマで描いたら、ちょっと白々しくなりそうな状況も、ミュージカルだと感動できてしまうから不思議! キャストたちの最高の“芸”を、明るい青春映画のムードとともに堪能してほしい。
 

 
 

 ネットフリックスの話題のホラー!
『ザ・コール』は、どんでん返しだらけ!

『ザ・コール』

製作年/2020年 原案/セルジオ・カシー 監督・脚本/イ・チュンヒョン 脚本/カン・ソンチュ 出演/パク・シネ、チョン・ジョンソ、キン・ソンリョン、イ・エル 視聴時間112分

どんでん返しだらけの韓国ホラー!
物語の始まりは、2019年。20年前に父親を火事で亡くした女性ソヨン(パク・シネ)が、いまや無人となった実家を訪れることに。スマホを失くしたソヨンは仕方なく、家の物置にあったコードレス電話を使おうとする。

すると、電話の向こうからは見知らぬ女性の声が。その女性が生きている時代は1999年で、ソヨンが今いる家で暮らしているらしい。不可思議な現象に戸惑いながらも、電話の女性ヨンスク(チョン・ジョンソ)とソヨンは、時を超えた会話を通して距離を縮めていく。

あらすじのみ追うとほっこりした印象を受けるし、実際、ともに28歳のソヨンとヨンスクが電話越しに親しくなっていく姿は微笑ましい。ソヨンのいる時代の進歩を知ったヨンスクが目を輝かせたり、K-POP今昔話で盛り上がったり。しかし、冒頭から終始不穏な空気が充満する作品世界は、そのキュートなやり取りに笑みをこぼすことなど許さず、すぐさま意地の悪いスリラーの様相を呈していく。

過去にいるヨンスクは当初こそ未来にいるソヨンのため、しだいに自分のため“歴史の改変”に手を染めていくのだが、本作が恐ろしく、またユニークなのは改変するヨンスクが狂気の殺人鬼であるところ。敏感に一転二転する事態が悪夢のように、暴走するヨンスクと彼女を食い止めようとするソヨンの戦いへと変化していく展開が見事だ。
 

 
 

 


『アーミー・オブ・シーブズ』 
製作年/2021年 原案・製作/ザック・スナイダー 監督・出演/マティアス・シュバイクホファー 出演/ナタリー・エマニュエル、ルビー・O・フィー、スチュアート・マーティン 

『アーミー・オブ・ザ・デッド』の前日譚!
マーベルやDCのヒーロー映画のように、それぞれの作品がクロスオーバーする世界観は、ハリウッドですっかり主流になった。しかしあまりに作品が広がりすぎると、追いつけなくなったりするのも事実。そこでオススメしたいのが、この作品だ。

『300<スリー・ハンドレッド>』や『ジャスティス・リーグ』などでアクション映画ファンに根強い人気を誇る、ザック・スナイダー監督。当たり障りのない痛快アクションというより、かなり過激だったり、マニアックな欲求を刺激したり、アクの強い表現も得意な彼の持ち味が最大限に発揮され、絶賛されたのが『アーミー・オブ・ザ・デッド』。ゾンビが解き放たれたラスベガスで、金庫からの大金強奪を描いたが、そこで天才的な金庫破りのテクニックを披露したキャラが、今回の主人公。ラスベガスの事件から時間を戻し、ヨーロッパを舞台にド派手な強盗アクションが展開していく。世界の強盗たちにとっても“伝説”とされる4つの金庫がターゲットとなるのだ。

『アーミー・オブ・ザ・デッド』でも、ちょっぴり浮いた存在だった、金庫破りの天才マティアスは、今回も超難関な犯罪計画に巻きこまれながら、自慢のテクを使いたい野心と、もともとの軽めの性格が絡み合って、さらに味わい深く、共感しやすいキャラへと進化。金庫に触れながら、複雑な内部に“感応”する鍵開けのシーンは、じつにユニークだ。マティアスを犯罪に誘うスリの名人のほか、計画の仲間たちも強烈に怪しい面々で、そのチームプレーが思わぬ方向へなだれこむあたりもスリリング。アメリカでゾンビが発生する事態や、意外なキーパーソンなど、『アーミー・オブ・ザ・デッド』とのシンクロを見つけられるし、この2作、どっちから先に観ても楽しめる。
 

 
 

 


『アダム&アダム』 
製作年/2022年 製作・出演/ライアン・レイノルズ 監督/ショーン・レビ 出演/マーク・ラファロ、ジェニファー・ガーナー、ゾーイ・サルダナ 

「あの時、もしこうしていたら……」を、叶えてくれる!
タイムトラベル映画は、時空を超えた主人公が、行き着いた先の人々とともに何かを“変える”ことが常識だが、本作の場合、タイトルから予想されるように、別の時代の自分と出会う。意外にこのパターンは少ないので、新鮮な感触! 主人公のアダム・リードは、2050年の戦闘機パイロット。その時代はタイムトラベルも使えるようになっているのだが、アダムはある理由から、タイムトラベルの発明を阻止するために2018年へ向かおうとする。しかし事故が原因で、到着したのが2022年。そこで12歳の自分と出会ったことで“2人”は協力してミッションに挑む。12歳のアダムが未来の自分に気づくプロセスもユニークだし、同じDNAを持っていることがカギになったりと、巧妙な展開に引きこまれてしまう。

設定だけ考えればシリアス&ハードだし、ド派手なアクションも盛りこまれるが、作品のムードは軽やかでハートウォーミング。そこも本作の大きな魅力。『スター・ウォーズ』や『ターミネーター』へのオマージュもストレートでわかりやすい。監督は『ナイト ミュージアム』のショーン・レヴィで、大人のアダム役が『デッドプール』のライアン・レイノルズなので、この軽快なノリも名人芸の域(彼らは前作『フリー・ガイ』でも組んでいる)。タイムトラベルものは、何かと辻褄合わせや、禁止ルールなどややこしかったりする。しかし本作はそのあたりもスッキリ作られているので観やすいはず。そして重要なシーンでは感動も用意されるが、そこもサラリと心地よい後味。誰もが「子供時代の自分に何を伝えたい?」と思いを巡らせることだろう。
 

 

 


『グレイマン』

製作年/2022年 原作/マーク・グリーニー 製作・監督/アンソニー&ジョー・ルッソ 脚本/ジョー・ルッソ 出演/ライアン・ゴズリング、クリス・エヴァンス、アナ・デ・アルマス、ジェシカ・ヘンウィック 

世界を股にかけた攻防が展開
2009年の発刊以来、シリーズ化された人気スパイスリラー小説を、ネットフリックスでも最高額の製作費といわれる2億ドルを投じて映画化。主人公は“シエラ・シックス”というコードネームで呼ばれるCIAの工作員。服役中にリクルートされ、無敵の暗殺者として活動していたが、ある重要な機密を手に入れたことで、身内であったはずのCIAから命を狙われる。バンコク、トルコ、ウィーン、香港、プラハにクロアチア……と、まさに世界を股にかけた攻防が展開。あの『007』も彷彿とさせるスケール感だが、孤高の主人公の闘いが徹底してクールに、リアリティ満点に描かれる点が『グレイマン』の持ち味だ。

全編、アクションの演出にサプライズと興奮が確約される。過去のどんな映画でも体験したことのないシチュエーションが用意され、中盤の見せ場となる市街戦は、まさに怒涛のスペクタクル感。アクション映画のさまざまな魅力が凝縮されたシークエンスにひたすら息をのむ。シックス役のライアン・ゴズリングは、あの憂いを含んだ顔で無敵暗殺者のテクニックを披露し、最高のハマリ役。一方でシックスを執拗に追う、かつての同僚ロイド役のクリス・エヴァンスは、キャプテン・アメリカとは真逆の冷酷非情ぶり。さらに『007』では出番がわずかだったアナ・デ・アルマスが、その不満を解消するかのように今回は有能なスナイパー役として大活躍と、キャストの見どころも充実。全体に夜のシーンが多く、日中でもダークな画面が印象的なので、できるだけ外から遮断された暗い空間での鑑賞をオススメしたい。
 

 
 




『カーター』
製作年/2022年 監督・脚本/チョン・ピョンギル 出演/チュウォン、イ・ソンジェ、チョン・ソリ 

“ワンショット風”の映像に驚愕!
自分の名前も含め、記憶を失って目覚めた男が、耳の奥に埋め込まれた装置を通して指示を受け、信じがたいミッションに挑む物語。“カーター”という名で数々の指令を受けるこの男、もともと超人的な身体能力を備えているらしく、襲いかかってくる無数の敵を次々と本能で倒し、瞬発的な判断で危機を乗り越えていく。記憶をなくした最強の男という点で、あのジェイソン・ボーンも連想させるが、カーターの能力は、はっきり言ってボーン以上。全世界を震撼させるウイルスという、まさに今っぽい背景が用意され、その治療薬とされる少女を確保するカーターの任務は、韓国と北朝鮮の関係も深く絡んで二転三転の運命へとなだれ込む。

この『カーター』、最大のポイントは、全編が“ワンショット風”というスタイル。“風(ふう)”と書いたのは、ワンショットのようにうまく映像をつないでいるから。しかも、そのつなぎが超スムーズ。冒頭の浴場での大乱闘から一気にテンションを上げ、その後もカーチェイス、上空でのバトルなど、いったいどうやって撮影したのかわからないアクションが連発。ワンショット風の勢いに乗って、“空前の”とか“常識を超えた”なんていう表現も甘く感じるほどの怒涛感が途切れない。それが2時間ちょっと続くのだ。しかもワンショットが前提なので、劇中で進んでいく時間も同じ。約2時間で、これだけのことが起こっていたことに驚くしかない!
 

 

 


『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』
製作年/2022年 監督・脚本/ライアン・ジョンソン 出演/ダニエル・クレイグ、エドワード・ノートン、ジャネール・モネイ、キャスリン・ハーン、レスリー・オドム・Jr、ジェシカ・ヘンウィック、マデリン・クライン、ケイト・ハドソン、デイヴ・バウティスタ 

ド派手アクションでも魅せるエンタメの見本のような一作!
2019年の『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』では、探偵ブノワ・ブランがイギリス郊外の豪邸で起こった作家の不審死事件を解決した。どんよりとした曇り空をバックにした前作から一転、この続編では舞台がギリシャのリゾートへ移動。豪邸だけが建つ孤島に、億万長者のマイルズが友人たちを招待し、そこで彼がゲームを仕掛けたことから、衝撃の殺人事件へと発展していく。集められた友人たちは、誰もがマイルズと深く複雑な関係があり、容疑者となる動機も十分。さらに現場の島は、外部から隔絶された空間……と、ミステリーとしては最高のシチュエーション。超有名人が一瞬だけ登場したり、前作にはなかったブノワの私生活が描かれたりと、細部まで観逃せない一作だ。
 

 
 

 


『HUSTLE/ハッスル』
製作年/2022年 製作・出演/アダム・サンドラー 監督/ジェレマイア・ザガー 脚本/テイラー・マターン、ウィル・フェッターズ 出演/クイーン・ラティファ、ベン・フォスター 

NBAへ挑戦する様子が激アツ!
描かれるのはバスケットボールの世界。多くの人が憧れ、特大な人気を誇るNBAである。主人公のスタンリーは、フィラデルフィアを本拠地とする76ers(セブンティシクサーズ)のスカウトマンを務めている。オーナーの急死でチームに激震が走るなか、出張先のスペインでボー・クルスという最高の逸材を発見したスタンリーが、そのボーをアメリカに連れて来て、NBAへ挑戦させようとする。さまざまな苦闘を乗り越えて成功をめざすという、スポーツ映画として王道の展開。そこにNBAの裏事情や、スタンリーとボー、それぞれの家族関係もスパイスとなって、まっすぐに物語に引き込む作りになっている。

何より驚くのは、バスケのシーンのリアリティ。ボー役のフアンチョ・エルナンゴメスは、スペイン代表も経験し、NBAのユタ・ジャズに所属する現役プレイヤー。ライバル役のアンソニー・エドワーズもやはりNBAのスター。ロングシュートや、激しいぶつかり合い、巧みなディフェンスの動きなど、世界最高レベルのテクニックが映像に収められ、しかも俳優としての演技もなかなかのもの! そのほかにもレジェンドの選手やコーチも顔を出している。舞台がフィラデルフィアということで、スポーツ映画の超名作『ロッキー』へのオマージュもたっぷり。特訓シーンのテンポや、グレーのパーカー、ストリートでのランニング、そして師弟関係までも重なる。現代っぽく、ドローン撮影や画像をバズらせるネタも絶妙に加え、怒涛のクライマックスへと到達。観た後にスッキリ、いい気分になれるのは間違いない!
 

 
 

 
タイラー・レイク-命の奪還- 2

『タイラー・レイク-命の奪還- 2』 
製作年/2023年 原案・製作・脚本/ジョー・ルッソ 製作/アンソニー・ルッソ 監督/サム・ハーグレイブ 製作・出演/クリス・ヘムズワース 出演/ゴルシフテ・ファラハニ、トルニケ・ゴグリキアーニ、イドリス・エルバ 

前作を越えた20分のワンショット! 
2020年に配信された前作は、当時の視聴世帯数記録を更新。裏社会の傭兵、タイラー・レイクが絶対に不可能と思われるミッションに、体力と筋力、瞬発力、決断力と総合格闘技チャンピオンのような資質で挑み、有無を言わさぬ興奮をもたらした。

そのラストで、橋から川に落ち、命も失ったかと思われたタイラー。もちろん不死身の彼は生還。重傷を負ったため一度は仕事から引退するも、元妻ミアからの依頼で危険極まりない仕事を引き受ける。今回の敵は、西アジア、ジョージアのギャング組織。ミアの妹が、その組織の中心人物であり、刑務所に囚われた妹と子供たちを助けるため、タイラーは現地へ向かう。当然、組織は全力をあげてタイラーを阻止しようとするのだった。

この『タイラー・レイク』シリーズのスゴさは、アクション映像の究極を見せつけるところ。ひとつの見せ場では、タイラーとその周辺人物をワンショット(ワンカット)でカメラが追い続ける。しかもその時間は、なんと20分! 室内から外での闘い、さらに乗り物で移動するまで延々とカメラが途切れないので、観ているこちらも異常レベルの臨場感&没入感となる。

実際には不可能なワンショットなので、もちろんうまく編集されてはいるが、その繋ぎ目はわからない。前作では約10分だったこの手法が、今回は倍の長さになった。一方で別の見せ場では、あちこちで進行するアクションや人物の動きを短いカットの連続で展開し、こちらはスピード感で陶酔させる。さらにこの続編では、タイラーと元妻の間の息子のエピソードが切なく絡み、人間としての主人公に熱く共感してしまい、多方向から満足させる仕上がりになっている!
 

 
【まとめ】絶対面白い! ネットフリックス作品50本
https://safarilounge.jp/online/culture/detail.php?id=7382
 

 

 
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