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CULTURE カルチャー

2026.07.06 NEW

シリーズ最新作『トイ・ストーリー5』がついに公開!
【インタビュー】唐沢寿明「演じながらジーンとする瞬間がありました」


30年の歴史を彩ってきたおなじみのキャラクターたちも勢ぞろいし、新たな物語を紡ぎ出す

世界初の長編CGアニメーション作品として1995年に誕生した『トイ・ストーリー』は、おもちゃの視点で人間の成長を見つめた大傑作として、多くの笑いと興奮と感動を呼んだ。あれから30年、待望のシリーズ最新作『トイ・ストーリー5』がスクリーンに帰ってくる。

本作では、従来のおもちゃを脅かす存在として、最先端のタブレットが登場する。子供の遊び方が変化している現代を舞台に、テクノロジーへの批判でも楽観でもなく、巧みなストーリーテリングに落とし込んで観客に問いかける仕上がりも見逃せない。30年間、日本版声優としてウッディ役を演じてきた唐沢寿明はどう感じているのか。ストーリーやキャラクターの魅力、そして自身のライフスタイルまで、たっぷりと語ってもらった。

──『トイ・ストーリー5』がいよいよ公開を迎えます。前作から7年ぶりとなる最新作をどうご覧になりましたか?

「色々また、原点回帰したなと感じましたね。もともとこのシリーズは『おもちゃと人間との関わり』が強く描かれてきたじゃないですか。『トイ・ストーリー4』でもなかったわけではないけれど、意外とおもちゃそのものがメインになる部分が多かった。今回は再び“人間との関係”にしっかりと焦点が当てられているように思います」

──今回はボニーの成長やジェシーの過去に触れる要素もあり、思わず感情移入してしまうシーンがあります。

「かつて自分が子供だった頃を知る大人だからこそ、感動して泣けるところがありますよね。詳しいことは言えないけれど、僕も演じながらジーンとする瞬間がありました」

──今年は1作目の日本公開から30周年となり、30 年間ウッディの日本版声優をご担当されてきたことになります。

「正直、こんなに長くやるとは思ってなかったです。1作目の時は勝手が分からないから、とにかく必死でした。まあ、さすがに徐々に慣れてはいきましたが、とにかく作品の間隔が長く空くので、毎度のようにシリーズを見返して懸命に思い出しながら声をあてていくという感じです。本音を言えば、もうちょっと定期的に新作をやってくれるとありがたいですね(笑)」



──唐沢さんにとってウッディはどんなキャラクターですか?

「おもちゃではあるけれど、いちばん人間らしいキャラクター。最初にバズ・ライトイヤーがアンディのお気に入りおもちゃになった時の嫉妬の仕方は半端じゃなかったですよね。でもそこから、“そういうことはよくない” “仲良くしなきゃいけない”って修正しながら成長していくのも彼らしい。あと、とても正直なところも好きです」

──本作では『子供たちの遊びの変容』がテーマとして描かれています。唐沢さんご自身は子供の頃にどんな遊びをされていましたか?

「アンディやボニーと同様、僕も仮面ライダーや超合金などの人形のおもちゃで遊んでいました。ああいうので遊ぶのって、意外と想像力が必要なんですよね」

──幼い頃のこんな遊びやこだわりが、俳優の仕事に繋がっていると感じられるものはありますか?

「たとえば、僕はブルース・リーが大好きでしたけど、グッズ集めるとかそういうのじゃなかったんですよ。それよりブルース・リーの哲学や思想を学びたかった。本屋でハードカバーを買って、読んで、なんだかよくわかんないな、なんて思って。はたまた、ブルース・リーが遺した言葉を熟読したりして。遊びとはちょっと違うけれど、そうやって培ったことが俳優業に繋がってる面はあるかもしれないですね」

──今回、新しいキャラクターとしてタブレットが登場します。唐沢さんはテクノロジーを使いこなしていますか?

「いや、全くですね。iPhone のカメラ機能すら滅多に使わない。電話して、 LINEして、あとは何だろう……、暗いところでライトを使ったりするくらいかな。SNSも面倒臭くてやってないんです。あと YouTube はうちの奥さんも一生懸命やってるけど、本当によくできるなと思いますね。そういうものへの憧れがないし、追いつこうという焦りもない。僕自身は、むしろアナログの方が性に合っているのかもしれません」

本作は、おもちゃたちの存在を脅かす“ハイテクおもちゃ”が登場。ボニーの家にもタブレットのリリーパッドがやってくる

──大人になるほど心に響くのが『トイ・ストーリー』シリーズですが、唐沢さん的な感動ポイントを教えてください。

「それはやっぱり、おもちゃの世界にも出会いと別れがあるところです。愛されてたのに捨てられたりとか。距離が遠ざかってしまうとか。おもちゃの側に立つととても悲しいことだろうし、そういう部分を人間社会や人生とうまくリンクさせて描いているからこそ、これほど共感できるのでしょう」

──唐沢さんもいろんな出会いと別れを繰り返してこられたと思うんですが、そういう時の心の持ち方をどう捉えていらっしゃいますか?

「まあ、女の子にも相当フラれましたし(笑)、フラれたらしばらくはヘコみますよね。でもその時はショックだけど、あらゆることは自分の思い通りにはならないものだからね。傷ついても乗り越えていくっていう」

──ご自身の力で乗り越えていったわけですね。

「いつまで引きずっていられないからね(笑)」



──今回のウッディはちょっとお腹が出て、頭頂部も薄くなったりしています。このビジュアルの変化をどういう風に感じますか?

「(ウッディ役のUSオリジナル版声優の)トム・ハンクスさんのインタビューを見ると、あれは帽子をかぶったり脱いだりを繰り返すことで、頭頂部がこすれたんだと(笑)。お腹に至っては、経年劣化でだんだん綿が下に垂れてきた。そんな風に説明していました。まあ当然ながら、人間的な加齢や老いの部分とひっかけて描いているんでしょうけど」

──ウッディには見た目の変化だけでなく、シリーズを重ねるごとに培われた精神的な強さ、たくましさというものもあります。その変化の源には何があると思いますか?

「やはり、彼なりにいろんな経験をして強くなったんじゃないですかね。前作の『トイ・ストーリー4』以降も外の世界へ出て、いろんなことを重ねてきたのでしょうし。 それが最新作で皆がピンチに陥った際の、厚い信頼のカムバックとなって描かれているんだと思います。でも、じゃあ4作目のラストで『あとを頼む』って託されたバズ・ライトイヤーは何をしてたの?ってなりますけど(笑)。バズって心底天然なキャラだから、基本、あまり頼りにはならないんですが、ただそうタカをくくってると偶然にもミラクルを巻き起こすこともある。その辺のキャラ付けが本当に巧いなあっていつも感心します」

仲間たちのピンチを救うため帰ってきたウッディは、再びバズとタッグを組む

──日本語吹替版の唐沢さんと所ジョージさん(バズ役)の掛け合いがすごく好きで、いつも楽しませてもらってます。プライベートで、所さんとの付き合いはあるんでしょうか?

「付き合いはあります。何度か『世田谷ベース』へ伺ったこともありますし。行く度に、あれもこれも、すごくいろんな物をくれるんですよ。でっかい袋になんか戦車のミニチュアとか入れてくれて。あれって多分もういらないもんじゃないかなっていう説もあるんですが(笑)」

──最後にお聞かせください。唐沢さんから見た相棒、所さんはどんな方ですか?

「所さんはもう全くそのまんまですよ。なんの裏表もない本当に自然体な方。それは声に関しても言えることで、他の声優さんで例えるなら……ルパンを演じられた山田康夫さんにも通じるものがあるように思います。まさに 一声聞くだけで瞬時に誰なのか分かる。普通に喋っていても『あ、バズだ』と思うもの。どれだけ僕がこう喋っても、ウッディだとは言われないからね(笑)」



『トイ・ストーリー5』
7月3日(金)より大ヒット公開中
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

©2026 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

 
スタイリング=勝見宜人 文=牛津厚信
styling:Norihito Katsumi(Koa Hole inc.) text:Atsunobu Ushizu

[唐沢寿明 着用衣装]
ジャケット7万1500円、ベスト4万4000円、シャツ3万9600円、パンツ3万9600円(以上スズキ タカユキ)

●スズキ タカユキ
TEL:03-6419-7680
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