どうせならテッペン目指せ!
ドラマチックなサクセス映画5選!
韓国ドラマ『梨泰院クラス』に日曜ドラマの『半沢直樹』と、サクセスストーリーものが人気沸騰中。確かに、何者でもない人間が、様々な経験をとおしてのし上がっていく様は痛快そのもの。で、そのジャンルは映画もお得意。傑作の5本をセレクトしたので、是非鑑賞しながらポジティブなマインドになってみて!
『8mile』
製作年/2002年 製作・監督/カーティス・ハンソン 出演/エミネム、キム・ベイシンガー、ブリタニー・マーフィ
人生に大事なことを教えてくれる!
“8マイル”と呼ばれる通りを境に、中産階級の暮らす郊外と貧困層がひしめくエリアに分断された1995年、デトロイト。天性のラップセンスを持つ白人青年ジミーは、“8マイル”の向こう側に行くことを夢見ていたが…。ヒップホップ界のトップスター、エミネムの半自伝的映画であり、ラップアーティストとしての成功を志す青年の物語。
黒人の活躍が主流のヒップホップ界で、華麗なサクセスを遂げたエミネム自身の人生が投影され、主人公のジミーを自ら演じている。ジミーのままならない日常、同じ志を持つ女性とのロマンス、コンプレックスの克服などが丁寧に見つめられた本編は青春映画に徹しているともいえるが、エミネムの活躍と照らし合わせることで唯一無二のサクセス映画に。自分の進む道を模索し、もがくジミーの姿が、人生に大事なことを問いかけてくる。
『摩天楼はバラ色に』
製作年/1986年 監督/ハーバート・ロス 出演/マイケル・J・フォックス、ヘレン・スレイター
機転を利かせて難局を乗り切れ!
成功を夢見て田舎町からNYに出てきたものの、内定していた就職先が買収されて職を失ってしまったブラントリー。仕方なく親戚を頼り、大企業のメールボーイの職にありついた彼は、大企業ならではのシステマティックな社内事情の隙を突いて重役になりすますことに……。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でブレイクしたマイケル・J・フォックスが、当時の快活なイメージを存分に生かしてチャーミングな主人公を演じるコメディ。コメディらしく荒唐無稽な展開が続く内容ではあるが、機転を利かせながらポジティブに、訪れたチャンスを確実につかんでいくブラントリーの姿勢から学べることは多い。
社会状況の変化などから、予期せぬ事態が突如襲い掛かることは誰にでも考えられること。そんな中でもめげることなく、マイケル・J・フォックスの明るさを見習うべし!
『プラダを着た悪魔』
製作年/2006年 監督/デビッド・フランケル 出演/アン・ハサウェイ、メリル・ストリープ、エミリー・ブラント
サクセスへの基本が詰まっている!
大学を卒業後、ジャーナリストを目指してNYにやって来たアンドレア(アン・ハサウェイ)は、世界中の女性たちが憧れる一流ファッション誌『ランウェイ』に就職。カリスマ編集長ミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)のアシスタントとなるが、それは悪夢のような仕事だった……。
ファッションに興味がなく、将来への足掛かり気分で臨んだポストで鬼上司の無茶ぶりに耐え、私生活が破壊されていく主人公の苦闘が展開。理不尽な出来事の数々がコメディの面白味を生む一方、徐々に仕事のノウハウを身につけ、洗練されたファッションエディターと化していくアンドレアの変化にはサクセスの基本が詰まっている。
目の前にある仕事に嫌々取り組むか、その中から何かを得ようと構えるかは自分次第。モチベーションとサクセスの切り離せない関係にハッとさせられる。
『アリー スター誕生』
製作・監督/ブラッドリー・クーパー 出演/レディー・ガガ、ブラッドリー・クーパー
人との出会いも成功へのカギ!
音楽界のスターを夢見ながらも自分に自信が持てず、小さなバーで細々と歌いながらくすぶるアリー。そんなある日、人気ミュージシャンのジャクソンと出会い、才能を見出される。ジャクソンの導きでスターダムを駆け上るアリーだったが、成功が大きくなるにつれ、愛し合うジャクソンとの仲はぎくしゃくしていき……。
ジャクソン役のブラッドリー・クーパーが監督を務め、世界の歌姫レディー・ガガが主人公アリーを熱演。アリーと化したレディー・ガガの歌声が、ドラマチックなサクセスストーリーに現実味をもたらしている。才能と同じくらい大事なのは、才能を生かす場へいざなう人との出会い。ジャクソンとの出会いがアリーにとってどれほど大事だったか、激変する彼女の人生がそれを示唆する。成功と引き換えに訪れる苦い代償のドラマも、サクセスストーリーならでは。
『ソーシャル・ネットワーク』
監督/デヴィッド・フィンチャー 出演/ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク
反面教師にしたい点、多数!
ハーバード大学に通うマーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は、恋人にフラれた腹いせに女子学生の格付けサイトを立ち上げる。やがてマークのアイデアはネットワーキング・サービスの開発へと発展していくが……。
Facebookの創設者マーク・ザッカーバーグの半生を、鬼才デビッド・フィンチャーが映画化。彼はどのようにして世界最大のソーシャルネットワーキング・サービスを誕生させ、時代の寵児となったか。その過程で何を得て、何を失ったのか。めくるめく展開の中でサクセスの様子を追いながら、その内側にある人間と人間のドラマをえぐっていく。
一緒に夢を見たものの、やがて心が離れていく親友のエドゥアルド(アンドリュー・ガーフィールド)ら、周りの人間とマークの関係こそが注目すべきポイント。ドラマチックな分だけ、反面教師にすべき点も多い。
photo by AFLO