映画『F1®/エフワン』はブラピ史上最高の1本と言える出来栄え!
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日常では絶対に体験できない世界。あるいは選ばれた者だからこそ得られる感覚。それらを自分が味わっているように錯覚させるのが理想の映画だとしたら、これは最高の一本だ。しかもスターのカリスマ性、熱い人間ドラマと、エンタテインメントの要素までぴたりとハマった奇跡がもたらされる!
スターのオーラが何年経っても失われない俳優が何人かいるが、その一人がブラッド・ピットなのは間違いない。俳優としてはもちろん、プロデューサー業でも野心的プロジェクトを送り出す大活躍。そんなブラピの、今も衰えない“カッコよさ”を凝縮させたのが、このF1レーサー、ソニー役だろう。かつて天才ドライバーの名を欲しいままにした彼が、最弱チーム“APX”にスカウトされる。チーム期待の新進ドライバーのジョシュアは、30年間も第一線から退いていたソニーに反発するも、やがてチームは快進撃の兆しを見せはじめ……。ソニーのレース人生は自由奔放でワイルドそのもの。ドライバーとして雇われても長期契約はせず、運転手のバイトをしたりもする。しかし自身の培ったテクニックと勘は、次世代の才能に引き継ぎたい。誰もが憧れる生きざまに、ブラピのキャリアが重なり、自然と胸が熱くなってしまうのだ。
監督は『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキー。脚本家も同作と同じ。戦闘機の世界を地上の最速レースに変えて、王道の“師弟スポーツ”映画へと結実した。そして過去のレース映画に比べても、スピードや接触時の恐怖など、ドライバーの目線や感覚の“疑似体験度”という意味で、本作の映像は異次元レベルだろう。選ばれし天才レーサーたちの駆け引きや、彼らをトップに導くチームの陰の力、メカの開発など知られざるネタ、そして衝撃の瞬間までが、世界を転戦するレースとその裏で起こるドラマに鮮やかに盛り込まれる。ピットインしてわずか数秒でのタイヤ交換など、絶妙な映像編集でテンションを上げるシーンも多数。映画の流れに乗せられるという意味でも、本作は極上の仕上がりだ。さらに観終わった後の哀愁や余韻も含め、2025年の夏、映画館で体験するうえで最適な一本だと断言したい。
『F1®/エフワン』6月27日公開
製作・監督/ジョセフ・コシンスキー 製作・出演/ブラッド・ピット 脚本/アーレン・クルーガー 出演/ダムソン・イドリス、ケリー・コンドン、ハビエル・バルデム 配給/ワーナー・ブラザース映画
2025年/アメリカ/上映時間155分
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