〈ジープ〉レネゲード
フルサイズ、ミドルサイズと来て、今年はスモール系が大豊作の予感。そう、みんな大好きSUVのコト。都市生活者にとっては、「駐車場事情もあって、そんなに大きなクルマを迎え入れられない……」な〜んてお嘆き、よくわかります。でもそれって、狭小国土の我らが日本国民だけの問題じゃない。実は欧州だって、さらには広大な国土を誇る北米だって、大都市エリアの車庫事情にはみんな頭を悩ませているのだ。じゃあ、ユーティリティと走りを両立したスモールSUVがいいなんていうのは、メーカー側だって百も承知なワケで。じゃあ、そんな中でも個性的な1台を選びたいならこんなSUVはいかが? 〈ジープ〉の末っ子、レネゲードだ。
- SERIES:
- 話題のクルマを品定め!
- TAGS:
- 話題のクルマを品定め! Cars
2015年の登場以来、はじめてのビッグマイナーチェンジをこの2月に受けたばかり。レネゲード=反逆者の名のとおり、エッジの立ったアイコニックなルックスに磨きをかけ、さらに新型エンジンを搭載して発売されるというんだから、チェックしておいて損はナシ!
まず、注目したいのはちょっと大柄なボディ。全長4255×全幅1805×全高1695mmと競合スモールSUVに比べると少~し上級セグメント寄り。しかも〈ジープ〉らしい真四角の箱型ボディのおかげで、室内空間を隅々まで利用できているのもポイント。つまり後部座席でも頭上空間が広々しているってこと。もちろん荷室も上下左右、大きな開口部とゆとりの積載量。これはかなりのアドバンテージ!
今回のマイナーチェンジではさらにフロントフェイスを一新。グリル、前後ライトなど、“ラングラー”譲りのデザインアイコンを手に入れた。LEDに縁取られた眼力も鋭く、まさにベイビー・ラングラー風でなんとも心が惹かれちゃうのでは? さらにホイールデザインも一新。ドアミラーもシルバーからグレーへカラーチェンジしてオート格納式になったほか、見た目にもずいぶんとこなれた印象に生まれ変わっている。
さらに、新搭載されたエンジンもいい感じ。先代の1.4ℓ直噴ターボから最新の1.3ℓ直噴ターボにダウンサイジング。しかし、最大出力は140psから151psへ、最大トルクは230Nmから270Nmへと大幅に引き上げられ、非力感は微塵もない。実際に試乗しても、むしろ鼻先が軽いのにパワフルになっていて、クイクイと先に進んでいく感覚がとても楽しいのだ。一方、そんな軽快なターボエンジンに反して、ステアリングとペダルフィールは若干重めに作られていて、こちらは高級感を漂わせる仕上がり。直進安定性もバッチリだ。現在はFFしかラインアップされていないけれど、近く4WDの追加予定もあるそう。う~ん、これは朗報。本格派クロカンファンも是非期待していてほしい。
そうそう、こ〜んなレネゲード、実はいろんなところに隠れキャラがイースターエッグのように散りばめられている。フロントガラスには初代ウィリスの影絵が、そしてリアウインドーにはイエティ風(?)の影絵が、さらにバックドア裏には〈ジープ〉のアイコン“7スロットルグリル”がある。さらにさらに! 給油口のフタを開けたら「チャオ、ベイビー!」とつぶやく蜘蛛のマークが! そう、いまや〈ジープ〉は〈フィアット〉〈クライスラー〉などを擁するFCAグループの一員。それを逆手に取って、「レネゲードはイタリアの洗練を手に入れました」と謳っているんだとか。これはなんとも洒落が効いてる~!
気になるスペックは?
★DATA 〈ジープ〉レネゲード リミテッド
●全長×全幅×全高:4255×1805×1695mm
●ホイールベース:2570mm
●車両重量:1440kg(サンルーフ付きは1490kg)
●エンジン:1.3ℓ直列4気筒16バルブ インタークーラー付きターボ
●最高出力:111kW(151PS)/5500rpm
●最大トルク:270Nm(27.5kgm)/1850rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:前輪駆動
●税込み価格:355万円
●ジープフリーコール
TEL:0120-712-812