〈ジープ〉ラングラー
『SNS映え』な~んて時代も手伝って、世間は空前の“秘境”ブーム。でも、男子たるもの、そんなしゃらくさい理由なんて関係ナシで、道なき道を切り拓くことそのものに憧れないわけはない。となると、あらゆる道を走破する頼れるバディ(相棒)の存在は必須。だったら、11年ぶり(!)のフルモデルチェンジを受けて発売された、超本格派オフローダー〈ジープ〉ラングラーがドンピシャ!
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流線型ボディの都市型SUVがあふれかえる昨今、リアルに土の薫りを漂わせるようなこのルックス、なんとも刺さりません? 今見ても全く古さを感じさせないデザインは、1955年に誕生した民間用ジープ“CJ-5”のそれを色濃く反映したもの。
そう、〈ジープ〉といえばのグリル形状“7スロットルグリル”も、ヘッドライトがその7スロットルの両端に食いこんでいる意匠も、台形のフロントフェイシアも、まるいライトも四角いリアライトも、み〜んな70年以上前から受け継がれてきたもの。今、クルマもバイクも古カッコイイもの=ヘリテイジが大流行しているけれど、そんな気分にもピッタリと寄り添ってくれる。
しかしこのルックス、伊達でも酔狂でもない。それぞれが機能に裏づけられたカタチだから余計に、グッとくるのだ。並みいるオンロード系SUVを蹴散らすのは、確実に山野を駆け巡るための地上高、アプローチ、ブレーク、そしてデパーチャーアングルの確保。クロールレシオも特別だし、渡河性能は最大76.2cm! 頼り甲斐ありすぎて、惚れてしまいそう。
写真はアンリミテッド スポーツ
写真はアンリミテッド サハラ ローンチエディション
写真はスポーツ(2ドア、受注生産)
肝心の中身で注目したいのはパワートレーンの刷新。お馴染み V6 3,6ℓNAエンジンがラインナップするのはもちろんのこと、注目はなんと、新型の直4の2ℓターボが用意されたこと。いずれもトランスミッションは8速だ。
V6エンジンは、いわゆるアメリカンオフローダーフィールを存分に堪能させてくれるもの。ほんのわずかな踏みこみでドカンとNAエンジンらしく、リニアに巨大なトルクが生まれ、車内をV6サウンドで包みこむワイルドなものだ。
しかし、2ℓターボも負けてはいない。試乗では、かのダカールラリー参戦チームも練習で利用するという日本有数のオフロードコースも試したのだが、立ちはだかるような絶壁をよじ登るときもパワーに不満は全くなし。約2tのボディをこんな小さなエンジンで引っ張るなんて、感激すら覚えてしまう。
ハンドリングはオフローダーらしいゆる〜いもの。操舵に対してワンテンポ遅れるくらいのイメージで反応し、ロールしまくるTHEオーセンティック・“ヨンク”。ではなぜ、ハンドリングの味付けがゆる~いのか? その理由は至極単純。道なき道をゆくときに、あまりに路面などからの入力に対しての反応が過敏だと、クルマがすぐに壊れちゃうから。そう、裏を返せばこのゆったりルースなフィールは、“走れない道はない”ことへの証明でもあるってこと!
★DATA(スポーツ・2ドア※受注生産)
●全長×全幅×全高:4320×1895×1825mm
●車両重量:1830㎏
●エンジン:3.6ℓV型6気筒DOHC
●トランスミッション:8速AT
●最高出力:209kW(284PS)/6400rpm
●最大トルク:347N・m(35.4kgf・m)/4100rpm
●駆動方式:後2輪・4輪駆動・オンデマンド方式4輪駆動(選択式)
●税込み価格:459万円
★DATA(アンリミテッド スポーツ)
●全長×全幅×全高:4870×1895×1845mm
●車両重量:1950㎏
●エンジン:2ℓ直列4気筒DOHCターボ
●トランスミッション:8速AT
●最高出力:200kW(272PS)/5250rpm
●最大トルク:400N・m(40.8kgf・m)/3000rpm
●駆動方式:後2輪・4輪駆動・オンデマンド方式4輪駆動(選択式)
●税込み価格:494 万円
★DATA(アンリミテッド サハラ ローンチエディション)
●全長×全幅×全高:4870×1895×1840mm
●車両重量:1980㎏
●エンジン:3.6ℓV型6気筒DOHC
●トランスミッション:8速AT
●最高出力:209kW(284PS)/6400rpm
●最大トルク:347N・m(35.4kgf・m)/4100rpm
●駆動方式:後2輪・4輪駆動・オンデマンド方式4輪駆動(選択式)
●税込み価格:530万円
●ジープコール
TEL:0120-712-812