セレブが集まる丘の上に瀟洒なモロッコスタイルの家!
ハリウッド周辺で人々が憧れる高級住宅地といえば、ハリウッドヒルズ。ハリウッドサインの近くに豪邸が立ち並び、セレブ宅を巡るツアーバスが狭い道を行き交う。ここに居を構える〈アメリカンラグシー〉創業者兼CEOの家を紹介しよう。
- SERIES:
- 西海岸リビング&インテリア! vol.2
Hollywood Hills
カリフォルニア州ロサンゼルス・ハリウッドヒルズ
owner
マーク・ワーツ
セレクトショップ経営者
ベッドルームとバスルームとスパが広がる空間は5つ星ホテルさながら。天井の高さと採光窓の明るさが豪華さを引き立てる。
スパにいるような気分で過ごす
「外も家の中と同じような感覚で過ごしている。ここはカリフォルニアだからね」とワーツ。屋外にはバーベキューオーブンとピザオーブンも。
マーク・ワーツ[Mark Werts]
セレクトショップ経営者
1945年、カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。
20数年にわたって、ヨーロッパ各地でヴィンテージクロージングストアを経営。
’84年、〈アメリカンラグシー〉を創業し、現在は同社のCEOを務める。
ハリウッドからクルマで数分の丘の上にある高級住宅地といえばハリウッドヒルズ。このエリアに〈アメリカンラグシー〉創業者でCEOのマーク・ワーツが住む。ここを選んだ理由は、「眺めがいいし、静かで落ち着くから」。
この邸宅は、白と青のコントラストが際立つモロッコ風の瀟洒な2階建て。ワーツは「壁を取り壊して、解放感たっぷりに改装したんだ」と話す。その言葉どおり、ベッドルームとバスルームとスパの間に壁はない。バスタブに浸かって木々を眺めたり、モロッコ風スパのハマムで肌を休めたり、ベッド近くの柔らかい革製チェアに座って本を読んだり。
あなたにとって家とは? と尋ねると「スパで過ごしているような癒される空間」と答える。また、人生は“未来”と考え、インテリアでも部屋に合いそうな家具などが見つかるとすぐに模様替えして気持ちを新たに未来へ向かうのだとか。
その趣向をたどるようにフランスやイタリアなどで購入したアンティーク家具や芸術品が博物館のようにずらり。「フリーマーケットで買ってきた家具をリメイクするのも好き」で、ベッドのヘッドボードにスタッズを施したり、ダイニングチェアの布を張り替えたり。
そんな彼が最も重視するのが照明。クローゼット内を灯すライトや階段ホールのシャンデリアなどで癒しの場を演出。「もちろん、カリフォルニアに住んでいるだけでリラックスできるんだけどね」と満足そうだ。
邸宅データ
●敷地面積:0.37エーカー(約453坪)
●家の面積:4660平方フィート(約131坪)
●家の値段:440万ドル(1ドル126円換算で約5億5000万円)
●部屋数:9部屋(寝室5部屋、バスルームは7室)、2階建て
●築年:1954年
●家族構成:妻と子供2人、計4人。ペットは犬1匹
ベッドルームのテーマは“快適”。「〈リネンミー〉のリトアニア製リネンのシーツが心地いい」そう。クッションは〈メゾンミディ〉。イタリア製〈フォルナセッティ〉のピエロなどの置物がアクセントに。
ワニの剥製で個性的なリビングルームに。手前のアームチェアはミラノで、奥のストライプ柄と2脚の白いアームチェアはUKのアンティークショップで購入。壁にかかっている1枚は、ジョアン・ミロの絵。偶然、パリのアンティークショップで手に入れたそう。
800本のワインを収納できるワインセラー。「家に来る客がワインを持ってきてくれるんだけど、実はワインよりシャンパンのほうが好き」と彼は照れながら明かす。
ドイツの〈ミーレ〉とフランスの〈テルマドール〉で家電を揃えたキッチン。〈ラ・ロシェール〉のグラスウエアのコレクションも圧巻。専属シェフを雇っているため「僕も妻もほとんど料理をしない」とか。
①ピンク壁のダイニング
「ダイニングルームはいつだってピンクの気分なんだ」とワーツ。テーブルはインドネシア、椅子はフランス、キャビネットはアフリカ、シャンデリアはイスタンブールから取り寄せた。
②開放感のある吹き抜け
モロッコの伝統的シャンデリアが際立つ。壁には1920年代のモロッコとエジプトの写真やルネサンス期のコレッジョの絵。
③モザイクタイルの階段
モロッコのマラケシュとフェスから取り寄せたゼリージュタイルで作った特注の階段。階段を下りたところにも、モロッコから取り寄せた骨董品“靴磨きの台”が。
④市松模様のバスルーム
金縁の鏡はどこかのホテルで使われていたとか。使い心地のいいタオルやバスアクセサリーは〈メゾンミディ〉のもの。
⑤玄関のスペイン風の水場
玄関ドアの横にはスペイン風の水場が。マラケシュから届いたライトと南アフリカから取り寄せたアフリカ水牛の木製オブジェが異国情緒を醸す。
⑥屋外の青いランタン
玄関先のランタンもマラケシュのもの。職人がハンマーで金属を打ちつけた繊細な装飾は、見事な美しさ。「青い色は蚊とハエよけにもなって便利」とか。
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雑誌『Safari』7月号 P47~50掲載
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photo : MICAFOTO text : Yoko Fujimoto