スポーティでエレガント。これぞイタリアンSUV!――アルファロメオ ステルヴィオ ヴェローチェ
群雄割拠のSUVカテゴリーで際立つ存在感を放つステルヴィオに新グレードが登場。見た目、走りともにやっぱりイケメンはものが違う!
- SERIES:
- ドライブは楽し! vol.74
- TAGS:
- ドライブは楽し! Cars Safari Magazine
[アルファロメオ ステルヴィオ ヴェローチェ]
ALFA ROMEO
STELVIO VELOCE
人は見かけが大切だ。清潔感とTPOをわきまえたファッションは他人とのコミュニケーションを図るうえで重要なポイントとなる。特に「はじめまして」のときはそうだ。
そう考えるようになったのはヨーロッパに出張で往復するようになってから。あちらで対等にビジネスをするには、コギレイな装いとジェントルな立ちふるまいが効果を発揮する。肌の色も目の色も言語も異なる人を目前にして相手を受け入れるかどうかは、実はそんなところで決まったりする。もちろん、お互いね。
特にTPOは大切で、フォーマルな場だからといってどんなタキシードでも構わないことはない。加減にもよるがブラックタイのドレスコードを“着くずす”のは危険が伴う。あるとき、ロンドンで開かれたパーティで英国人がしかめっ面で僕にこう呟いた。「あの白いタキシードの男はいったいどこから来たんだ」と。
そんな話を思い出したのは、この〈アルファロメオ〉ステルヴィオ ヴェローチェを見たから。ステルヴィオはそもそもイケメンSUV。それを“着くずさず”より格好よくしたことで魅力は上昇した。
正直、一番格好いいステルヴィオは最上級グレードのクアドリフォリオだと思う。フロントグリルからリアエンドまでディテールにこだわったそれは、まさにモンスターSUV。510psというエンジンパワーも含めみんなの憧れだ。
で、今回新しく加わったグレードのヴェローチェはそれに準じて造られた。見かけが憧れのクアドリフォリオに近い。たとえば装着されるホイール。20インチの5ホールアルミホイールの印象はまさにそれ。〈アルファロメオ〉ファンにはたまらないデザインを標準装備する。さすがにクアドリフォリオみたいに前後異なるサイズとまではいかないが、一見してソソられるのは間違いない。同じ20インチというだけで満足だ。
このほかにはボディ同色のホイールアーチ、サイドスカート、リアバンパーを備え、さらに専用スキッドプレートやダークエキゾーストパイプフィニッシャーをまとう。ここまででかなりイケているのがおわかりだろう。ステルヴィオに求められるクアドリフォリオ的なスポーティさがたっぷりと施されている。
要するに、こんないい意味で、都合のいいモデルはないってこと。クアドリフォリオとの価格差を鑑みると魅力度も倍増。是非このクルマを格好いいコーディネートで乗りまわしてくださいな。
ステルヴィオ ヴェローチェの魅力はほかにもある。ディーゼルとガソリンの2つのエンジンが用意されていることだ。SUVとディーゼルエンジンの親和性の高さはご存知のとおり。ロングドライブに適しているSUVだけにディーゼルエンジンの燃費の恩恵は高く、オフロードでの走行もトルク重視の出力で頼もしく感じる。しかも、チューニングは〈アルファロメオ〉らしく、ディーゼルとは思えないくらい気持ちよく吹け上がってくれるのだからこの上ない。この感覚は予想以上だ。
それにガソリンエンジンもグッド。こちらはその特性を生かした高回転型で、最高出力280psを5250rpmで発揮する。このクルマに昔ながらのアルファロメオ感を求める方におすすめだ。ワインディングではかなり“攻め”の走りを楽しめるであろう。
このほかでは運転支援システムが充実しているのもポイント。カメラとセンサーで安全な車間距離をキープして走行したり、レーンキープやアダプティブクルーズコントロールなどを装備する。オートハイビームなんかもあると嬉しいね。
ところで、ヴェローチェという名前、これはイタリア語の“速い”とか“高速”という単語で、〈アルファロメオ〉の歴代モデルにも使われてきた。1950年代の初代ジュリエッタもそうだし、2シーターのスパイダーもそう。その意味からもこのクルマの存在価値は高いといえる。
01 ホイール
足元だけでも価値は高い!目を引くのはやはりホイール。スプリントの18インチに対しこちらはクアドリフォリオと同じ20インチを履く。しかもデザインは〈アルファロメオ〉ならではの5ホール。見ているだけでゾクゾクする。赤いブレーキキャリパーも格好いい!
02 インテリア
エレガントさも感じるのはさすが!クルマに乗ると目に飛び込むのがアルミのインテリアパネルとレザーのダッシュボード。スポーティでありながらエレガントさも忘れない。そして格好いいレザースポーツシートもグッド。ブラックとレッドが選べるようだが、その判断は難しい!?
03 快適装備
もはや、なんの不自由もない!?デザインされたセンターコンソールにはスマホ用のワイヤレスチャージングパッドを設定。今どきの実用性もしっかり確保。デュアルゾーンフルオートエアコン、ハーマンカードンのプレミアムオーディオシステムと、もはや至れり尽くせり。
SPECIFICATIONS
アルファロメオ ステルヴィオ 2.2ターボ ディーゼル Q4 ヴェローチェ
●全長×全幅×全高:4690×1905×1680㎜
●ホイールベース:2820㎜
●エンジン:直列4気筒インタークーラー付きターボ
●総排気量:2142cc
●最高出力:210ps/3500rpm
●最大トルク:470N·m/1750rpm
●トランスミッション:電子制御式8速オートマチック
●車両重量:1820kg
●駆動方式:4輪駆動
●乗車定員:5名
●価格:687万円~
●アルファ コンタクト
TEL:0120-779-159
雑誌『Safari』10月号 P218~219掲載
“ドライブは楽し!”の記事をもっと読みたい人はコチラ!