クルマの“今”がよくわかる! 〈ボルボ〉XC40 B5 AWD Rデザイン
急激に浸透を見せる“SDGs”。感度の高い『Safari Online』読者なら、すっかりお馴染みのワードだと思う。持続可能な17の開発目標、というのがそれの内容だけど、2020年の達成度ランキングはその上位トップ3を北欧が占めた。さらにそのトップ・オブ・トップに君臨するのはスウェーデン。対して日本は17位と、「う〜ん、まだまだ」といった感じ。そうなると、世界に通用する“ユニバーサル”というのはどういうことなのか? 知りたくなっちゃうのは人の常。ならば、そのスウェーデンのクルマに乗る、な〜んていうのも理解を深める手かも。だったらコレ、〈ボルボ〉XC40 B5 AWD Rデザインがいい。
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クルマ好きならご存知かと思うが、2021年上半期現在、〈ボルボ〉はラインナップに1台もピュアEVを持っていない。しかし、先日突然C40というクーペSUVタイプのEVのデザインスタディを日本でも発表したし、このXC40も、開発当初からEVをラインナップに組みこむことを視野に入れていたという。さらに〈ボルボ〉は今後、2030年までにすべてのクルマをピュアEVにすると、大胆な発表をしたばかりだ。
その一方で、ピュアEVはなくとも、実は〈ボルボ〉はすでに100%電動化を果たしている。つまり、すべてのモデルになんらかしらの電動化技術を搭載し終えているということなのだ。このスピード感こそ、SDGs先進国ならでは、なのかも。
今回ご紹介する“B5”、さらに出力違いの“B4”は、ICE(内燃機関モデル)の“T4”“T5”と置き換えられた、48Vのマイルドハイブリッドモデルだ。……というと、旧来のハイブリッドイメージをまだ払しょくしきれていない人には「走りがつまらなくなった」と勘違いされてしまうかもしれない。
しかし食わず嫌いはかなりもったいない! 期待を裏切るパワフル&楽しさは、「え、こんなに楽しくてハイブリッドなの?」と、嬉しい裏切りを感じること間違いなし。
ベースは2ℓ直4エンジンで、エンジンに負荷がかからない状況になれば、気筒休止で燃料消費をセーブする。だから、ユーザーメリットとして燃費は驚くほどよいのに、ストップ&ゴーやワインディングなどではスイスイ、ギュンギュン走り抜けてくれるのだ。
XC40は日本で最も売れている〈ボルボ〉なのだけど、人気の理由はシックなデザインやルーミーなインテリアなど、北欧デザインの賜物、だけではない。上位モデルにも搭載されるパワフルなエンジンからもたらされる、小気味よい走りもその理由の大きなパーセンテージを占めていた。で、このB5でも、そのフィールはモーターのアシストを得てさらにエココンシャスにブラッシュアップされた、というわけだ。
さて、注目のXC40のEV版と、さらにC40。年内に本国での発表がなされることが待たれている状況だ。SDGs先進国の手掛けるEVは、いったいどんなサプライズとサスティナビリティを連れてくるのか。期待が止まらない!
★DATA 〈ボルボ〉XC40 B5 AWD Rデザイン
●全長×全幅×全高:4425×1875×1660mm
●車両重量:1750kg
●ホイールベース:2700mm
●エンジン:2.0ℓ直列4気筒DOHC 16バルブ インタークーラー付きターボ
●エンジン最高出力:184kW(250PS)/5400~5700rpm
●エンジン最大トルク:350Nm(35.7kgm)/1800~4800rpm
●モーター最高出力:10kW/3000rpm
●モーター最大トルク:40Nm/2250rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:四輪駆動
●税込み価格:589万円