先進技術と美しさを持つイタリアンSUV! 〈アルファ ロメオ〉ステルヴィオ
かつてのセダンやミニバンのようにいまやSUVがクルマ選びの中心。スタイルやサイズも豊富なカテゴリーにおいて、〈アルファ ロメオ〉という選択肢はいかが? きっと美しいデザインと華麗な走りの虜になってしまうはずだ。
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- 大人の愛車選び! vol.14
クルマ好きの中でも一目置かれるのが〈アルファ ロメオ〉。友人から「なに乗っているの?」と聞かれて〈アルファ ロメオ〉と答えれば、きっとその友人は「ムム、こやつただ者ではない」と心の中で呟くであろう。聞き手がクルマ好きであればあるほど、その傾向は強くなるはずだ。
その背景にはこのブランドの歴史がある。1910年誕生という老舗カーブランドであることもそうだが、これまでに高性能スポーツカーを数々輩出しているからだ。それに戦前は今日のF1にあたるグランプリレースで輝かしい成績を残してきたし、ハイスペックモデルを市販化してヨーロッパの富裕層に熱く支持されてきた。ここ数年F1にチャレンジしているのもそんな背景と実績が関係する。サーキットを疾走する〈アルファ ロメオ〉を心待ちにしていたファンが世界中にいるのだ。
時が流れ、そんなレーシーでスポーティなブランドが背が高いSUVをリリースしている。ステルヴィオだ。
このクルマを侮ってはいけない理由はそのネーミングにある。それはミラノにあるロンバルディア州北部のステルヴィオ峠に由来する。アルプス山中にある幾度にも曲がりくねったワインディングだ。つまり、背が高くなっても〈アルファ ロメオ〉らしい走りは健在であることを意味する。というか、SUVに峠の名前をつけるのは相当走りに自信がなければできないだろう。まぁ、そこが〈アルファ ロメオ〉らしく、みんなをワクワクさせるポイントともいえなくない。
グレードは “Ti”と“ヴェローチェ”の2種類で、後者には2種類のエンジンがある。“ヴェローチェ”とはイタリア語で“速い”という意味。音楽に詳しい人はわかるが楽譜に書かれているのと同じ意味となる。文字どうりこのグレードのキャラクターを表したネーミングだ。
SUVであってもスポーツカーのような流れるフォルムがウリなのがステルヴィオだ。そして迫力のマスクとクーペライクなルーフエンドがそれを強調する。今年からフルLEDマトリクスヘッドライトが採用されたのもポイントだ。それでいてどこか妖艶なのはイタリアンデザインの醍醐味なのだろう。デザインコンシャスな人こそハマっている。
インテリアもそんな感じ。ドライバーズシートに座りひとつひとつのスイッチに触れてみると、それぞれが使う用途に分けてデザインされているのがわかる。シフトレバーをグイッと握ればレーシーな気分になるようにだ。メータークラスターはフルデジタル。最新のインターフェイスが採用される。
走りは思った以上にスポーティ。ガソリンエンジンはもちろん、ディーゼルエンジンでもそれは同じ。あまりの吹き上がりのよさに、しばらく走っているとディーゼルであることを忘れてしまうほどだ。そして軽快なハンドリングがさらにドライバーを盛り上げる。絶妙な前後の重量バランスで機敏な動きを見せるのだ。このへんの重量配分へのこだわりは、まさにレース活動からのフィードバックだろう。慣性モーメントを熟知した結果である。それでいて先進の運転支援システムが搭載されるのもグッド。ACCに代表されるドライバーのアシスト機能を満載する。
それはともかく、ステルヴィオは格好いいのがなにより。HPに出ているヴェズヴィオ グレーに21インチのダークホイールの組み合わせは最高! 見れば見るほど吸い込まれそうになる。
日本で販売されるステルヴィオにはすべて“Q4”の文字が入る。これは電子制御式4輪駆動システムのことで、路面状況に応じて駆動力を的確に配分する装備だ。走行中タイヤが滑ったりしていないか常にモニタリングすることで、それを行っている。これは雪道などはもちろん日常の走行シーンでも役立つ。
今年新しく価格改定されたステルヴィオだが、それと同時にフルLEDマトリクスヘッドライトが全車標準装備されている。この独創的な輝きがさらにシャープな印象となった。もちろん見た目以上に機能性は十分高く、前走車や対向車のドライバーを眩しくさせないように照射範囲を自動調整してくれる。
センターの8.8インチスクリーンはタッチ式で、簡単な操作で最大限インフォテインメントシステムを活用することができる。スマホとの連携で、音楽やマップ、通話やテキストメッセージの再生、音声入力によるメッセージの送信などが可能だ。使いこなせばスマートなカーライフを送れることだろう。
一瞬アナログ式スピードメーターとタコメーターが並んでいるように見えるメーターだが、今回からフルデジタル表示に変更された。これにより視認性が向上したと同時に、様々な情報が表示できるようになった。それでもタコメーターの針の動きなど〈アルファ ロメオ〉らしさはそのままなのが嬉しい。
SPECIFICATIONS
アルファ ロメオ ステルヴィオ 2.2 ターボ ディーゼル Q4 ヴェローチェ
●全長×全幅×全高:4690×1905×1680㎜
●ホイールベース:2820㎜
●車両重量:1860㎏
●エンジン:直列4気筒インタークーラー付きターボ
●総排気量:2142㏄
●最高出力:154kW(210PS)/3500rpm
●最大トルク:470Nm(47.9㎏fm)/1750rpm
●駆動方式:4輪駆動
●トランスミッション:電子制御式8速AT
●乗車定員:5名
●価格:759万円
※掲載モデルは欧州仕様車です。一部仕様が異なる場合があります。日本仕様車は右ハンドルになります。ボディカラー(ヴェズヴィオ グレー)は別途オプション費用10万円がかかります。
●アルファコンタクト
TEL:0120-779-159
雑誌『Safari』9月号 P142~143掲載
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