[アントワーヌ・パン]Antoine Pin1970年、フランス生まれ。パリのHEC経営大学院を卒業後、1994年に〈タグ・ホイヤー〉で時計業界のキャリアをスタート。〈ゼニス〉や〈ブシュロン〉など、LVMHグループ内で要職を歴任し、2024年9月より現職。
F1創設75年を祝う記念すべき年に、公式タイムキーパーに復帰した〈タグ・ホイヤー〉。歴史的な関わりの深いF1と再び絆を深めた思いを、CEOのアントワーヌ・パンは、こう語る。
「F1は、最高レベルの精度と妥協なきパフォーマンスが求められる世界。その価値観は〈タグ・ホイヤー〉の本質そのもの。公式タイムキーパーへの復帰は当社が再び世界最高峰のレースの中心に立ち、核心的な存在として重要な役割を果たしていく強い意思を体現しています」
“DESIGNED TO WIN”(勝利のために)と題した新キャンペーンにも、F1のDNAが息づいている。
「実はこのテーマは、アイルトン・セナの言葉にインスピレーションを受けています。“私は2位や3位になるために生まれてきたのではない。勝つために生まれてきた”と、彼は語りました。自分を限界まで追い込み、その限界を超えていく。そのマインドセットもまた、〈タグ・ホイヤー〉の姿勢そのものです」
そう熱く語るCEOに理想の時計を聞くと、嬉しそうにこう語ってくれた。
「本当に素晴らしい時計とは、記憶やアイデンティティと結びついているもの。そこに宿る“物語”が所有者にとって特別なものであるべきだと私は考えます。そうした意味で〈タグ・ホイヤー〉は、私にとって特別な存在。なぜなら、私が時計業界で最初に働いたのが〈タグ・ホイヤー〉だから。時計を見ると、当時のエネルギーに満ちあふれ、情熱を注いでいた瞬間に引き戻されるような気持ちになります。それこそが時計が持つ素晴らしい力であり、人生の旅路を刻む道標になってくれるものだと思います」
F1の未来と併走しながら、どんな物語を感じさせてくれるタイムピースを生み出してくれるのか。これからの〈タグ・ホイヤー〉に期待が高まるばかりだ。

●LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤ一
TEL:03-5635-7030
※『Safari』7月号213ページ掲載
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