生粋のチベット文化が残る神秘の土地に誕生した〈シンタ・マニ・ムスタン・ア・ベンスリー・コレクション〉
ネパールの北部、中国チベット自治区と国境を接するムスタン。美しくも登頂至難なアンナプルナとダウラギリ、ヒマラヤのふたつの山脈に挟まれた、カリガンダキ渓谷に隠された地域だ。地名に聞き馴染みがないのも、当然といえば当然。1992年まで鎖国政策をとっていたネパール内の自治王国で、2008年になって王国が終焉を迎えるまで、外部にさらされることがほとんどなかった。それゆえ、ここは生粋のチベット文化が残る神秘の土地。そんな秘境へは、これまで冒険好きが目指していたけれど、〈シンタ・マニ・ムスタン・ア・ベンスリー・コレクション〉がこの夏に開業して一変。ラグジュアリーなトラベラーにも門戸が開かれた。
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- 眺めのよいホテル! vol.18
地元のシェルパ族の伝統的な家をモチーフにした29のスイートは、オープンプランのベッドルームにリビング、独立したバスルームからなる45㎡。床から天井までの大きな窓からは、壮大なニルギリ山の眺めが飛び込んでくる。室内は周囲の自然にマッチした温かな色調で、アップサイクルした家具を置く。そして奇才な建築家ビル・ベンスリーが手掛けたクリエイティブな魔法があちこちに。
施設は地元食材を使ったモダンなネパール料理と西洋料理のレストランとバー、ウェルネスセンター、星を望むファイヤーピットなど。特にウェルネスセンターのトリートメントルームは、温水プランジプールやサウナを完備し、11代続く地元ドクターがプログラムを考案。
また、宿泊料に含まれるプライベートガイド付きの体験プログラムも、ゲストのために特別にキュレートされたもの。伝統的な弓の技術の習得や雄大な自然の中での乗馬やハイキングと、2週間滞在しても消化しきれないほど。最低滞在日数は5泊。長期と思える日数も、帰る日にはきっと物足りなく感じるはずだ。
地元産の岩やウッド、スレートを使用した客室。家具はリサイクル素材を使い、建築家ビル・ベンスリーが自らアップサイクル。室内のミニバーは宿泊料に含まれ、毎日補充される。
チベット仏教の影響が色濃く残るエリアゆえ、リゾートの中心にストゥーパ(仏塔)がそびえる。ホテルの原形は2017年にネパールの建築家によって建てられたもの。グランドオープンを前に、ビル・ベンスリーが手を加え、独自の世界観を展開。
トリートメントルーム内のプールからも、この絶景。ハーブを使った伝統的なトリートメントを味わった後、プールをはじめサウナやスチームルームでじっくりと余韻に浸って。
ニルギリ山をはじめとするヒマラヤの連山。その姿は、客室やスパなどリゾート各所からはもちろん、ファイヤーピットを囲んで星空の下で見上げるのも感動的!
カトマンズのトリブバン国際空港からポカラへ国内線で約25分。1泊後、ジョムソン空港へ国内線で約20分。空港からクルマで5分。国際空港からの送迎は宿泊料に込み。
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●シンタ・マニ・ムスタン・ア・ベンスリー・コレクション[Shinta Mani Mustang-A Bensley Collection]
住所:Marpha-5, Jomsom, Mustang Nepal
TEL:+977-9802336386
料金:オールインクルーシブUS$1800~(2名1泊につき、最低5泊から)
URL:https://shintamani.com/mustang/
雑誌『Safari』11月号 P268~269掲載
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text : Chieko Koseki