イタリアを代表するラグジュアリーブランド、〈ドルチェ&ガッバーナ〉が、2027年春夏メンズコレクションを発表した。今季のテーマは『ヴァカンツェ・シチリアーネ』。ブランドの美学と創造性の原点であるシチリア島に焦点を当て、その豊かな文化と風土をモダンなサマーワードローブとして表現している。
シチリアは、デザイナーのドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナにとって単なる旅先ではなく、自らのルーツそのもの。地中海の中心に位置し、古代ギリシャやアラブ、ノルマンなど数々の文明が交差してきたこの島は、独自の歴史と文化を育みながら、今なお世界中の人々を魅了し続けている。
今回のコレクションでは、そんなシチリアの多面的な魅力を再解釈。古代神殿やバロック建築、美しい海岸線、石造りの街並みなど、この島を象徴する風景から着想を得たルックがランウェイを彩った。
まず印象的だったのが、ショーの幕開けを飾った『Nero Sicilia』。シチリアの力強さとアイデンティティを象徴するオールブラックのルックは、ブランドが得意とするテーラリングの美しさを際立たせる。続いて登場するのは、シチリアを旅する現代のジェントルマンをイメージした軽やかなワードローブ。リラックスしたシルエットと洗練された仕立てが融合し、肩肘張らないエレガンスを表現している。
素材使いにも注目したい。軽快なコットンやリネンをはじめ、クロシェニットや編み込みスエードなど、手仕事の温もりを感じさせるテクスチャーが随所に登場。柔らかく再構築されたジャケットやポロシャツ、シャツにはニットのエッセンスが取り入れられ、夏の装いにしなやかな表情を与えている。
カラーパレットは、シチリアの自然そのもの。砂浜や石灰岩を思わせるニュートラルカラーをベースに、地中海を連想させるブルーやターコイズ、ピスタチオグリーンをアクセントとして採用。さらに、島の名物であるグラニータを思わせる淡く繊細な色彩が、コレクションに爽やかなムードを添えている。
また、1950〜60年代初頭にシチリアを訪れたモダントラベラーたちのスタイルも着想源のひとつ。シルクのスイムウェアやクロシェ編みのアイテム、シェブロンストライプのニット、リネンのテーラードジャケットなどが、大人のリゾートスタイルを現代的にアップデートしている。絵葉書のような海辺の風景やレモンモチーフのプリントも印象的で、シチリアらしい陽気なエッセンスを感じさせる。
そしてフィナーレは、清潔感あふれるオールホワイトのルックで締めくくられる。黒からはじまり白へと至るストーリーは、シチリアの光と影、歴史と未来、伝統と革新を象徴するかのようだ。
ショー会場のフロントローには、韓国の人気グループ TOMORROW X TOGETHERのスビンをはじめ、サッカー選手のロベルト・レヴァンドフスキやバスケットボール選手のカワイ・レナードら世界的アスリートも来場。華やかな顔ぶれがコレクションの世界観にさらなる彩りを添えた。
クラフツマンシップとリラックス感、そしてイタリアらしい色気。そのすべてを軽やかに融合した『ヴァカンツェ・シチリアーネ』は、この夏、大人の男が目指すべき理想のバカンススタイルを提示している。
⚫︎ドルチェ&ガッバーナ ジャパン
TEL:03-6833-6099




































































