ブランド初のプラグインハイブリッドのお味は? 〈ジープ〉レネゲード 4×e
“ソロキャン”なんて言葉も定着して、いまやアウトドアはただのブームではなく、すっかり生活の一部に入りこんできた感じ。冬の間は苦行感(?)も漂うけれど、こう暖かくなってきたら、自分もそろそろ……な〜んて人もいるんじゃない? だったらやっぱりクルマも“そっち側で”と思う人も多いのか、なんとここのところ、〈ジープ〉が激売れしているそうな。
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2月の月間販売台数は1000台超えで、これは2月として過去最高を更新したそう。さらに〈ジープ〉ブランドを擁するインポーター、FCAジャパンは5カ月連続で販売台数過去最高を更新。もちろん、この好業績を支えたのは、〈ジープ〉の貢献が大なのだ。
しかしまあ、〈ジープ〉となれば、かなり大型のアメリカンSUVというイメージ。なにかとランニングコストや駐車場の問題で、食指が動かないって? いやいや。今は思いのほか小型で、しかも驚くほど先進的な電動化モデルがある。〈ジープ〉レネゲード4×eだ。
レネゲードは同社の中でもコンパクトに分類されるモデル。クラシカルでレトロ、そしてキャッチー。そんなキャラがウケて、日本ではラングラーに次ぐ2番人気となっている。〈ジープ〉ではお馴染みの“セブン・スロットル・グリル”や、ちょっと箱型のボディなど、一度見たら忘れられないキャラっぽさは、性別問わずに「カワイイ!」と思わせてくれる。なんとも心憎いデザインだ。
今回、そんなレネゲードに、プラグインハイブリッドモデルが加わった。それが4×e。「アメリカンクロスカントリーにハイブリッド?」な~んて訝しがる気持ちはごもっとも。道なき道を走破する、そのイメージに先進的な電動化技術は、なんだかミスマッチに見えるかもしれない。しかし、実はすでにラングラーにもわずか2ℓのダウンサイジングエンジン搭載モデルがラインナップしているし、欧州ではこのレネゲード4×eに先駆けて、コンパスのプラグインハイブリッドモデル、コンパス4×eがすでにリリースされている。さらに、2022年中にはラングラーを含む全ての〈ジープ〉にプラグインハイブリッドが用意されるのだとか。
そんなわけで、ひと足お先に電化しちゃったレネゲードだけど、走りはかなりスッキリと洗練されている。1.3ℓターボのガソリンエンジン×6速ATにモーターを組み合わせたパワートレーンで、ラインナップは2種類。ノーマルのリミテッドと、ハイパワー版のトレイルホークだ。
前輪を先述のガソリンエンジン+スタータージェネレーターの組み合わせで駆動し、リアは独立したモーターで駆動される四輪駆動。面白いのは、この前後がそれぞれ独立した駆動ということで、つまりEV走行時には後輪駆動になるという点だ。
街中で乗り出すと、128ps/ 250Nmのモーターのトルクで、スイスイと無音で走り出す。坂道や再加速など、少し負荷がかかるようなシーンでは自動的にエンジンがスタートし、四輪駆動になる仕組み。少し重みのあるステアリングフィールはレネゲードならではのキャラ。ピュアエンジンモデルとのキャラのシンクロもあり、なかなかユニークな立ち位置だ。
試乗では悪路を試すことが出来なかったけれど、メーカー曰く「そのあたりも〈ジープ〉ですからご安心ください」とのこと。電気の〈ジープ〉で走る雪道、う~ん、来年が楽しみ!
★DATA 〈ジープ〉レネゲード リミテッド 4×e
●全長×全幅×全高:4255×1805×1695mm
●車両重量:1790kg
●ホイールベース:2570mm
●エンジン:1.3ℓ直列4気筒マルチエア 16バルブ インタークーラー付きターボ
●エンジン最高出力:96kW(131PS)/5500rpm
●エンジン最大トルク:270Nm(27.5kgm)/1850rpm
●フロントモーター最高出力:33kW(45PS)
●フロントモーター最大トルク:53Nm(5.4kg・m)/8000rpm
●リアモーター最高出力:94kW(128PS)
●リアモーター最大トルク:250Nm(25.5kg・m)/2000rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:四輪駆動
●税込み価格:498万円
●ジープ フリーコール
TEL:0120-712-812