〈アウディ〉A7 スポーツバック
ちょっとした豆知識として覚えておいてほしいのだけど、〈アウディ〉の場合、“スポーツバック”というのは単なるハッチバックモデルを指すのではない。同社いわく、「〈アウディ〉の“スポーツバック”は、クーペの美しさにセダンのプレステージとアヴァントの機能性を兼ね備えた独自のコンセプトです」。つまり、ステーションワゴンとは一線を画する特別なルックスを持っている、っていうこと。さらに「荷室の使用感にもこだわりました」、なんて殺し文句もあるんだから、チェックしてみない手はないのかも。な〜んて能書きはともかく、このデザインには理屈抜きで目を奪われる!
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今回、7年ぶりのフルモデルチェンジで2代目に進化したA7 スポーツバックは、初代である先代モデルよりも強いプレスラインの入った、凛々しい佇まいが印象的だ。そのラインがまるで折り鶴のように、どこかフォーマルな凛とした空気感を漂わせている。にもかかわらず、全体像はあくまでもレディのようなムードを漂わせ、ひたすらにエレガントなのだから、〈アウディ〉のデザイン神話は未だ健在と思わざるを得ない。
ボディサイズはかなりたっぷりしていて、4970×1910×1405 mm(全長×全幅×全高)。特に、5mに達するかという全長のゆとりは2925mmというホイールベースにも現れていて、実に伸びやかだ。
むろん、このサイズ感は居住性にも大きく貢献している。
こんなにも見た目タイトそうな室内空間なのに、乗れば後席のニースペースに驚くほどの余裕を生んでいるから、ときには後席にも是非座ってみてほしい。
インテリアはクールな〈アウディ〉らしさを充分に感じさせるものだ。
シンプルなコンソール周りは、スイッチなどのボタン類をなるべく排除。そのかわりに、同時期に日本導入がなされた同社フラッグシップセダンA8と同じ、新世代のインターフェースが用意された。上下2段構えになった2枚のモニターは、上部が10.1インチでナビゲーションや車輌情報などを表示。下部が8.6インチで文字入力画面や空調などが集約され、これまでのものよりも使用感が劇的に向上! もちろん、〈アウディ〉といえばのメーターパネル部分のデジタルディスプレイも健在だ。
A7スポーツバックは上級スポーティオプションのSラインが標準装備されているから、最初から“高級車”の雰囲気を充分に享受できるのも嬉しい。
パワートレインはV6 3.0ℓガソリンエンジンと、最新世代のクワトロ(四輪駆動)システムの組み合わせ。さらに、48Vのマイルドハイブリッドシステムを搭載し、電気アシストならではのズバっと鋭い加速と燃費を高い次元で両立させている。サスペンションはスポーティな締まり感で、エキサイティングなハンドリングが楽しめる。シャキッとしていいて印象はとっても若々しい。
さらに先進安全装備の充実も語るに外せない! 量産車としては初搭載となるレーザースキャナーなど超最先端の技術が導入され、より安全に貢献。デザインとダイナミクスだけでなく、テクノロジーまでも網羅した、先世代の〈アウディ〉。それがこのA7スポーツバックなのだ。
★DATA 〈アウディ〉A7 スポーツバック55 TFSI クワトロSライン
●全長×全幅×全高:4975×1910×1405mm
●ホイールベース:2925mm
●車両重量:1900kg
●エンジン:3ℓV6DOHCインタークーラー付きターボ
●最高出力:250kW(340PS)/5000~6400rpm
●最大トルク:500Nm(51.0kgm)/1370~4500rpm
●トランスミッション:7速Sトロニック
●駆動方式:四輪駆動
●税込み価格:1066万円
●アウディ コミュニケーションセンター
TEL:0120-598106