〈アウディ〉SQ 5
日本列島、いよいよ梅雨に突入! なんだか例年よりもずっと早い気がする今年の梅雨入り。
- SERIES:
- 話題のクルマを品定め!
- TAGS:
- 話題のクルマを品定め! Cars
湿度たっぷりの日々に、すでにどんより&ユウウツ気分の人も多いのでは? 今回はそんな時期にうってつけな、アクセルひと踏みでスッキリ爽快な気分になれる1台をご紹介したい。それが、〈アウディ〉Q5のハイパフォーマンス版である、SQ5だ。
セダン、クーペ、カブリオレ。それにステーションワゴンにMPV。世にあまたあるモデル・バリエーションの中でも、最も『Safari』らしい選択肢なのがSUV。しかも、みんな大好きなプレミアムブランドのクルマならいわずもがな、でしょ⁉ その理由はもちろん、ビジネスに海に山にデートにと、あらゆるオケージョンを網羅する守備範囲の広さにある。広い室内空間を持ちながら、所帯臭さは微塵もナシ。おまけにアグレッシブで若々しい印象を醸し出すんだから、今の時代、人気が集中するのは頷ける。
というわけで、SUVは世界中で引っ張りダコなのだけど、この〈アウディ〉SQ5はちょっとスゴい。使い勝手はモチロンのこと、とにかく走りがバツグンなのだ。
近年のブランディング戦略のおかげで、〈アウディ〉に対して“走り”のイメージを持っている人はもしかしたらそう多くはないのかもしれない。
しかし、数々のモータースポーツシーンで好成績を挙げまくり、かの〈メルセデス・ベンツ〉〈ビー・エム・ダブリュー〉とともにドイツ御三家=ジャーマン・スリーにカウントアップされるその実力レベル、実は相当に高い。
特にこのSQ5に至っては、アクセルの踏みはじめから、高回転型ハイパフォーマンス車にありがちな低速ギアのギクシャク感が微塵もなく、3ℓV6 ターボチャージャー特有の乾いたドロドロ・サウンドとともに、踏んだ瞬間からガツっと貪欲に加速Gを生む。まるで背中を蹴られるがごとしとは、まさにこのこと! 最大トルクを1370rpmというかなり低い回転数から生むのだから、実にしゃっきり・ズバッと爽快なのだ。
そして、ある程度車速に乗ったあとは、まるで流れ落ちる水のように、滑らかに速度を上げていく。そしてトルクの途切れ目はもちろん一切のラグも見せずにどこまでも続いてくのだから、クルーズ状態に入ってなお、気持ちよさは抜群だ。
このアクセルレスポンスに対しての味付けは、実にエンターテイメント的に感じる。意図的にペダル操作を楽しませるような、クルマ側がスロットルを開けるのを誘っているような、どこかまどわすような魅力を持っているのだから面白い。
とはいえ、スポーツモデルにイメージしがちな“疲れさせられる感”や“振り回される感”は微塵もないのがまたスゴイ。SUVなんだけど、ツーリングカーとしての質感は断固キープしているあたりは、〈アウディ〉のもうひとつの得意ワザ。高級車メーカーとしての横顔が存分に発揮されている。
〈アウディ〉といえばのクワトロシステム=四輪駆動も、特にカーブ出口に向かうあたりの接地感には「さすが」。これなら、雨で濡れた路面だってコワくない!
ちなみに、直接のライバルとなるのは〈メルセス・ベンツ〉GLE、〈ビー・エム・ダブリュー〉X5、〈ポルシェ〉マカンS、そして〈レンジローバー〉ヴェラールあたり。個性豊かな面々だけに、競り合うためには、走りでのパフォーマンスも無視できない重要なポイント。
いかがだろうか? SQ5ならジメジメ気分はもちろんのこと、その後にやって来る待ちわびた夏を、よりキラキラにしてくれること請け合いだ!
★DATA
●全長×全幅×全高:4685×1900×1635mm
●車両重量:1930㎏(パノラマサンルーフ選択時は+20㎏)
●エンジン:3ℓV型6気筒DOHCインタークーラ―付きターボチャージャー
●トランスミッション:8速ティプトロニック
●最高出力:260kW(354PS)/5400~6400rpm
●最大トルク:500Nm/1370~4500rpm
●駆動方式/クワトロ(4WD)
●税込み価格887万円
●アウディ コミュニケーションセンター
TEL:0120-598106