〈フォルクスワーゲン〉アルテオン
ある筋のディーラー関係者からの情報によると、最近、なんと3ボックスのセダンタイプのクルマが、20代の若者にヒタヒタとセールスを伸ばしているんだそうな! SUV大好きな『Safari』世代には意外に思われるかもしれない。だけど、無駄な出費を嫌う、“ゆとり〜さとり世代”の若者にとって、堅実なイメージのあるセダンって、賢い選択肢として“アリ”なのかも。
- SERIES:
- 話題のクルマを品定め!
- TAGS:
- 話題のクルマを品定め! Cars
そんなワケで、流行っていると聞けば、押さえておいたほうがいいに決まっている。「確かに、最近セダン系は守備範囲外だったなぁ」というみなさんにこそ、乗り遅れにご用心。若い世代に学んでこそ、真のトレンドセッター(?)といえるんじゃない⁉ というわけで、今リアルに若者に支持を伸ばしている1台をご紹介したい。それが〈フォルクスワーゲン〉アルテオンだ。
昨年末に日本導入されて以来、実に2018年モデルは完売。現在もバックオーダー状態になっているという、隠れたヒットモデルでもある。
写真はすべて、アルテオンR-Line 4MOTION Advance
2017年の東京モーターショーでお披露目されたコチラ、実に端正なルックスがウリだ。リアエンドに向かって大胆に傾斜しているルーフラインは、遠目に見るとクーペのようにも見える。
それもそのはず、このアルテオンはセダンライクなんだけどセダンではない。
〈フォルクスワーゲン〉はコレを“ファストバック”と呼んでいて、一種、クーペのような位置づけにしている。
モデル体系でいえば同社パサートの兄貴分に当たり、ライバルは〈メルセデス・ベンツ〉のCLSや、〈ビー・エム・ダブリュー〉の4シリーズなどに相当する。
さらにこのアルテオンは、先述の、強力かつ個性豊かなライバル達に食いこむべく作りこまれた、あらゆる質感の高さも目を見張る。
エクステリアでいえば、キリっと眼光鋭いライトまわりからシャープなボーダーラインで構成されたグリル、そしてサイドビューからリアエンドにかけて、どこを切り取ってもまさに絵になる端正なクールビューティ。それほど巨大なボディサイズでもないのに、存在感を強烈にアピールしてくる。
内装だって負けちゃいない。ドイツ車らしい、かっちりと硬派でいて、システマティックに配置されたスイッチ類や、グラフィックの美しいディスプレイ。加えて、間接照明のように車内をノーブルに照らすアンビエントライト。まるでデザイナーズホテルのロビーラウンジのような雰囲気を醸し出す。
上位グレードであるR-Line 4MOTIONとR-Line 4MOTION Advanceには、ブラックベースにチタンブラックでパイピングを効かせたナッパレザー製のシートが用意されるのだが、これがまた、ほどよくレーシングでイイ。アダルトなヤンチャさを兼ね備えていて、シックな室内にピリっとスパイスを効かせていて、セダンに漂いがちなジジ臭さをも微塵も感じさせない。
走りの質感も、まさにクールビューティそのもの。2ℓのターボエンジンは、いざというときにこそスペックを遺憾なく発揮するが、普段は至ってジェントルなもの。市街地走行での室内の静粛性は抜群。だけど、いざ山道に持って行けば、コシのあるサスペンションと四輪駆動が路面をしっかりと掴んで、スルスルと駆け上がる。正直コレって、背の高いSUVでは味わえないオン・ザ・ロード感。そう、スポーティな走りが気持ちいいのだ。
しかもアルテオンの魅力は、外観から想像できないくらい広い荷室にもある。公式サイトでも謳われているように、とにかくトランクが広〜い! つまり、スタイリッシュに見えても、使い勝手は至って実用的。大型のスーツケースでもラクラク飲みこむその広大さは、まるでワゴンのようなんだから!
クルマをレジャーに、プライベートに、そして仕事にと、マルチに使い倒したい『Safari』世代にも、この選択は“大アリ”なのだ。
●フォルクスワーゲンカスタマーセンター
TEL:0120-993-199