ちょっとカジュアルなパッチポケット付き!
今どきジャケット8選
行動制限のない日を迎えて以降、約2年ぶりにジャケットやスーツを新調する人が増えているという。出社機会も多くなり、さすがに「見た目も気分も一新したい」といったところだろうか。そんな中で、今選ぶべきジャケットを挙げるなら、パッチポケット付きタイプで決まり。上品にしてほどよくカジュアル。この絶妙なバランスこそまさに今どきといっていい。もちろん上質、快適は最優先で。
ジャケットはこのブランドが誇る“メイド トゥオーダー”にも対応する人気のモデルと同じタイプ。ジャケット33万円、オーダーのニット16万8300円~、パンツ14万6300円、ベルト6万500円、シューズ15万4800円、グローブ6万8200円(以上ジョルジオ アルマーニ/ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
GIORGIO ARMANI
〈ジョルジオ アルマーニ〉のお家芸といえば、副資材を省いた一枚仕立て。この1着もその技を駆使し、カーディガンのような軽やかな着心地に。その優しい着心地とは裏腹に凛々しく見えるのは、ウエストを高めの位置で絞り、胸まわりに貫禄を持たせているから。タートルニットで少しカジュアルに着こなしても、品のよさが薫る。
ジャケットの生地には少々の合成繊維を配合することで、生地に安定感を付与。サルトリアフォーマルジャケットの表情を持ちながらアウターとしても活躍してくれる。ジャケット58万3000円、ニット14万3000円、シャツ5万9400円、パンツ15万9500円、ネクタイ3万9600円、ポケットチーフ2万9700円、帽子6万6000円、バッグ20万9000円(以上ブルネロ クチネリ/ブルネロ クチネリ ジャパン)
BRUNELLO CUCINELLI
アルパカの長くふんわりとした繊維を生かし、繊細なグラデーションを表現したヘリンボーン柄が見どころ。高級感を放つホーン製ボタンとパッチポケットのリラックス感がスポーツシックなスタイルで、ラペルを立てて着崩しても凛々しさは損なわれない。副資材を極力省き、軽量なキュプラ裏地を施した仕立てで着心地も抜群。
ポケットやボタンなどから漂うスポーティさは、スウェットシャツとも相性がいい。ジャケット48万7300円、パンツ10万7800円(以上モンクレール/モンクレール ジャパン)、スウェットシャツ参考価格10万2300円(2 モンクレール 1952 マン/モンクレール ジャパン)、サングラス4万9500円(モンクレール ルネット/モンクレール ルネット カスタマーサービス)
MONCLER
カシミヤウールを贅沢に使った正統派の3Bジャケットと思いきや、〈モンクレール〉自慢の最高級ダウンをフィリングした薄手のダウンライナー付き。パッチポケットに加え、フロントボタンもスナップ式というスポーティな味つけ。肩まわりにほどよい構築感を持たせたボックスシルエットで、品よく着られる1着に仕上げた。
旅行用にデザインされた1着ゆえ、4つの内ポケットに手まわり品を収納できる。襟裏にはゴートスキンスウェードが手縫いで施されており、襟を立てた際の上質感あるアクセントに。モデル名は、“ソフト・ボイジャー・ジャケット”。ジャケット56万5400円、ニット22万9900円、パンツ13万6400円(以上ロロ・ピアーナ/ロロ・ピアーナ ジャパン)、その他はスタイリスト私物
LORO PIANA
ジャケットに採用したカシミヤは、“トップ・チャイナ・カシミヤ・ヤーン”と呼ばれる世界最高品質のもの。さらに、そのとろけるような風合いを損ねることなく撥水加工を施すという、驚きのテクノロジーを採用した。雨やちょっとした水濡れなど気にせず着られるため、贅沢このうえない着心地を日々の生活や旅行で楽しめる。
チェストポケットもパッチを採用し、カジュアル度を高めた3パッチ仕様。ジャケット17万500円、シャツ4万1800円(以上カナーリ/コロネット)、ネクタイ2万7500円(ブリューワー/コロネット)、パンツ4万6200円(ドッピア アー/コロネット)、カーディガン3万6300円(ハンティング・ワールド/ハンティング・ワールド帝国ホテル店)、その他はスタイリスト私物
CANALI
温かみのあるブークレ調の生地は、肩の力が抜けた雰囲気を印象づけるにはうってつけ。しかもこの1着は、ナイロン混紡で伸縮性を加えたウール仕立て。着たときの佇まいだけでなく、ほどよいリラックス感を享受できる。ジャケット自体はゴージラインが高くコンパクトなシルエット。3ピース風に着てもモダンな印象に。
目の詰まったスーパー120'sウールの生地はしっかりとした張りが仕立て映えし、それでいてカラダを優しく包み込んでくれる。ラペル幅を広く設定せず、コンパクトなシルエットを描いているため、休日のカジュアルパンツにも合わせやすい。ジャケット17万6000円 (ベルヴェスト/伊勢丹新宿店)、ニット2万6400円(スリードッツ/スリードッツ青山店)、その他はスタイリスト私物
BELVEST
ダブルブレステッドを軽快に着こなしたいときも、パッチポケット付きが有効。伸縮性に富んだウールジャージを使った柔らかな一枚仕立てが特徴で、縫製箇所を裏地で隠すのではなく、パイピング処理で丁寧に隠すことで極限まで軽く仕立てている。肩パッドや芯材も極力省いたため、優しくフィットしながらも動きやすい。
ニットとジャケットの配色を揃え、パンツも赤みを帯びたベージュでリラックスした色使いにした着こなし。クライアントとのミーティングもない、オフィスワークメインなら、こんなすっきりかつリラックスしたジャケットスタイルの日があってもいい。ジャケット66万5500円、ニット19万2500円、パンツ24万5300円(以上ゼニア/ゼニア カスタマーサービス)
ZEGNA
アイボリーカラーのカシミヤ仕立てを選べば、清潔感や軽快さを印象づけることも可能。〈ゼニア〉が得意とするアンコン仕立てで、パッチポケット以外のディテールは過度な主張を抑えたエレガントな仕上がりになっている。それゆえに、カシミヤ自体の上質な風合いや配色がよく映え、着る人を端正に引き立ててくれる。
ジャケットの着丈は長すぎず、少しゆったりとしたシルエットのパンツと合わせた際もバランスよく見える。今シーズンの〈ブリオーニ〉は、パンツと共地のシャツをレイヤードするという新鮮なスタイルを提案している。ジャケット56万9800円、シャツ10万3400円、ニット15万8400円、パンツ13万7500円(以上ブリオーニ/ブリオーニ クライアントサービス)
BRIONI
ジャケットで特筆すべきは、職人技を駆使した“ダブルスプリッタブル仕立て”。これは、2枚のカシミヤ生地を一枚布のように縫い合わせ、美しさとドレープ感を表現したもの。凛々しい肩まわりやウエストの絞りもきれいなラインを描き、絵になる着こなしに導いてくれる。パッチポケットの柄合わせからも、高い美意識が感じられる。
●ジョルジオ アルマーニ ジャパン
TEL:03-6274-7070
●ブルネロ クチネリ ジャパン
TEL:03-5276-8300
●モンクレール ジャパン
TEL:0120-977-747
●モンクレール ルネット カスタマーサービス
TEL:0120-243-334
●ロロ・ピアーナ ジャパン
TEL:03-5579-5182
●コロネット
TEL:03-5216-6521
●ハンティング・ワールド帝国ホテル店
TEL:03-3501-7080
●伊勢丹新宿店
TEL:03-3352-1111
●スリードッツ青山店
TEL:03-6805-1704
●ゼニア カスタマーサービス
TEL:03-5114-5300
●ブリオーニ クライアントサービス
TEL:0120-200-185
『Urban Safari』Vol.29 P12~15掲載
photo : Takashi Noguchi styling : Kan Nakagawara(CaNN) hair&make-up : Megumi Matsumoto text : Takumi Endo composition : Keiko Oshima