質感の異なる黒で実現! 大人のリュクス空間
今回訪問したのは、築56年のヴィンテージマンション。むき出しの天井、年月を経たコンクリートの武骨な味わいが、生活感を隠した上質空間に、ほどよいこなれ感をプラスしている。LDKは素材の違いで魅せる、圧巻のブラックリフレイン。インパクト大で、かつ、くつろげるこだわりの色使いをチェック!
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- 西海岸的なハッピー・ルーム! vol.29
篠原邸/2LDK+S/104㎡壁を取り払った贅沢な広さのLDK。三角スツールは脚をカットしてカウンターに高さを合わせた。キッチンの後ろに洋酒が並び、バックバーを思わせる
色にこだわりを持つデザイナー夫妻が選んだのは、自分たちらしくリノベーションできる築56年のマンションだった。「共用施設やコンクリートが古いことは承知のうえで、その風合いも魅力と思えたのです」と理由を語る。
むき出しの配管や天井など構造が醸し出すインダストリアルな雰囲気。それを生かしながら、上品なオールドニューヨークスタイルに仕上げているのは、パーツや仕様に対する妥協のないセレクトのなせるワザ。たとえば、LDKの床は高級感ある黒の60㎝角タイルで、壁や天井はグレートーンのオリジナルペンキ。
「コンクリートがはがれることもありますが、壁紙と違い自分で塗り直せます」
コンクリート・タイル・スチールなど材質の違いが、黒基調の内装に絶妙なニュアンスを生む。また、モールディングを施した両開きのドアが、クラシックでリュクスな雰囲気をプラスしている。
さらに、全長3mのオーダーキッチンは、人造大理石のキッチントップ。シンクや水栓金具、レンジフードも納得いくものを探し出し、ブラックで統一した。カウンターに座っても生活感を一切感じさせず、ホテルのバーの止まり木にいるような、贅沢な気分にさせてくれる。
01 書斎はスポット照明で光をコントロール書斎は、寝室との間を室内窓にして圧迫感のない造りに
02 朝の光にも映えるブルーグリーンエアコンも壁と同じ色に塗って存在感を消した寝室。ゴールドのドアノブがいっそう際立つ
03 広い玄関土間は靴やギアのショースペースエントランスの土間には施主がデザインしたロゴを金工で埋め込んでいる
04 使い勝手のいい広々としたクローゼット左右で夫妻のコーナーを分けたクローゼット。掃き出し窓から自然光が差し込み洋服も選びやすい
05 黒タイルのシャワーブースにベンチを造作シャワーブースは黒のサブウェイタイル。リノベーションを手掛けた〈ハウストラッド〉の提案で足元は細かなモザイクタイルに。美しさだけでなく滑りにくさも確保。シャンプーボトルのニッチやベンチも造作
06 ブラック×ゴールド洗練されたウォッシュルーム手洗いボウルはシックなマットブラック。ゴールドの水栓金具と照明がリュクスな表情
ブラック空間にコントラストを生む白いバイク“バラクーダ”は〈フジ〉の顔ともいえるロードバイク。日本のメーカーを応援したい気持ちもあり街乗り用として6年前に購入。服は黒が基調の篠原さんだが、自転車はあえて白でコントラストを楽しんでいる。
賃貸マンションでは、キッチンは壁に向かって料理をするスタイルだったが、リノベでオープンキッチンに。
「妻がいろいろな料理を作ってくれている間、カウンターに座って話をする時間が好きで。その手際はライブ感があって、見ているだけで楽しいですね」
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●ハウストラッド
TEL:03-6412-7406
URL:www.housetrad.com
雑誌『Safari』9月号 P182~183掲載
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