いつでも愛車を眺められる趣味が生きるモダンハウス
家の中からガラス越しにいつだって愛車が眺められる……。クルマ好きが求める究極のスタイル、ギャラリー風ガレージをもつ後藤邸。クルマ、バイク、プラモと秘密基地の要素をたっぷり備えながら、西海岸的アクティブさと伸びやかさを感じさせる空間を叶えた。好きなものに囲まれた空間作りの参考に是非!
- SERIES:
- 西海岸的なハッピー・ルーム! vol.24
今月の部屋 後藤邸/3LDK/104.33㎡インナーガレージは、ガラス越しに玄関側からも眺められる造り。ライムグリーンの木枠の窓と、木張りの天井が武骨な空間に温かみを添える。壁や窓には、旅先や地元で集めた好きなアイテムを無造作に飾って楽しむ
これまでに数々のクルマを所有してきた後藤さん。今の愛車は初代ユーノス・ロードスター。「走りもいいし運転が楽しい。妻も気に入っているこのクルマは、家族の一員です」という。家を建てるときに、まずオーダーしたのは、愛車を常に意識できるインナーガレージ。
1階はガレージと広い玄関土間、寝室という配置になっている。だから、「朝、起きて寝室のドアを開けるとガラス越しにクルマが目に入る。そこにお気に入りのアートがあるような満ち足りた気持ちになれます」とご満悦だ。
夜は、サイザル麻を張った玄関ホールに腰かけて、愛車を眺めながらビールを飲むのが至福のときなんだとか。
ガレージにはクラシックなバイクもあり、休日に少しずつ手を入れている。壁の棚にはあこがれのカマロやフォードエクスペディションのミニカー、いずれ制作予定のプラモデルを並べた極上空間に。
生活空間は玄関上を吹抜けにして2階にLDKを。壁の一部がガラスブロックだから吹抜けを介して1階まで光が届く。暗くなりがちなガレージが、開放的で居心地のいい場所になっている。2階でくつろいでいるときも、見下ろせば愛車の姿が見えるゴキゲンな暮らしだ。
01 真鍮のシーリングライトとブルーのタイルで大人顔DK勾配天井を生かした2階LDKは、窓からの光や風がたっぷり取りこめる。壁付けのシーリングライトは鋭角を描くアームがオブジェのように美しい。キッチンに使ったブルーのサブウェイタイルとともに白い空間を引き締めている
02 2シーターの美形ボディを吹抜け越しに上から見る吹抜けを囲むように2階の部屋を配置。上から愛車を眺めて喜びに浸れるのは、ガラス張りならでは。広い玄関土間には空間に馴染みのいいモルタルを使用
03 リビングは色みや樹種を替え木質感をリフレイン床はラワン合板を市松に。また、木製ルーバー、チークとラタンのオーディオボードなどで木の質感を感じられるLDKを実現
ロード・ランナーのガスランプ横浜の“ムーンアイズ”で購入した、アメリカで人気を博したアニメ『ルーニー・テューンズ』のキャラクターが目を引くガスランプ。1960年代のガソリンスタンドのポンプの上にあった照明をモチーフにしている。洒落っ気のあるキャラクターと、オールドアメリカンを感じさせるスタイルが◎。遊び心満載のガレージにふさわしい照明だ。
●ハウストラッド
TEL:03-6412-7406
URL:www.housetrad.com
雑誌『Safari』4月号 P182~183掲載
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photo : Takafumi Matsumura text : Kuniko Nakajo