マーベル作品の新たなヒーロー像を描く!『エターナルズ』
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『アベンジャーズ/エンドゲーム』で一区切りしたマーベル映画だが、その後もドラマシリーズ、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』といった新たなヒーローの登場で、ファンの気持ちをキープ。そして、さらに新鮮な興奮を期待させるのが、この『エターナルズ』だ。
エターナル=永遠の命をもったヒーローの集団。その設定だけで、“アベンジャーズ”を彷彿とさせる。エターナルズとは、なんと7000年もの長きにわたり、人類を守り続けた者たちなのだ。現在は地球上でバラバラになり、人間社会でひっそりと生活する彼らが、最大の脅威の前に再集結することになる。地球滅亡まで7日間というタイムリミットで、エターナルズに課された試練とは……?
物質の構造を変化させるセルシや、飛行能力をもつ戦術家のイカリスなど、それぞれのパワーを駆使し、彼らは歴史の節目で、恐るべき敵から人類を守ってきた。今回の危機とともに、各時代での戦いも描かれるので、さながら壮大な歴史絵巻スペクタクルのようでもある。そこが、めちゃくちゃ新鮮!
注目なのは、今年、『ノマドランド』でアカデミー賞の作品賞や監督賞を受賞した、クロエ・ジャオがメガホンをとった点。アクションヒーロー映画を撮るイメージではなかった彼女が、マーベルにどんな息吹を届けたのか。絶景を駆使した独特の映像美とバトルの融合も『エターナルズ』の新しさだ。
さらにヒーローたちの“多様性”が半端じゃない。人種だけでなく、あらゆる個性が突出しているので、キャラと関係性のわかりやすさがハイレベル。“アベンジャーズ”などの作品とのつながりも描かれるが、そこはサブ的で、マーベル初心者にもやさしい作りでもある。日本が意外なシーンで登場するし、ヒーローたちの切実なドラマも描かれたりと、要所でサプライズを味わえるので、これまでのマーベル映画と明らかに別種の余韻が残るはず!
『エターナルズ』11月5日公開
監督・脚本/クロエ・ジャオ 出演/リチャード・マッデン、アンジェリーナ・ジョリー、ジェンマ・チャン、サルマ・ハエック、キット・ハリントン、マ・ドンソク 配給/ディズニー
2021年/アメリカ/上映時間156分
(c)Marvel Studios 2021