先が読めない展開が面白すぎる!『ジェントルメン』
監督の名前で映画をチョイスして、その監督らしいスタイルにしびれたときは、ラッキーだと感じる。“ガイ・リッチー”という名前を聞いて反応した人は、この新作を観て絶対にがっかりしないだろう。彼の得意技が全編で炸裂しているのだ!
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『ジェントルメン』
胸アツなポイントは?
“軽快なノリとド派手なアクションにクギヅケ!”
ロンドンを舞台に、ワルたちの攻防を痛快に描いた『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』は、クライムアクション映画の常識を一変させ、これが監督デビュー作となったガイ・リッチーは世界中の映画ファンの心をつかんだ。
その後、ブラッド・ピットを迎えた『スナッチ』も同系列の作品で話題となり、それから20年以上。『ジェントルメン』は、ガイ・リッチーの原点作品を彷彿とさせ、騙し騙されの駆け引きと、衝撃アクションの融合で酔わせてくれる快作だ。
大麻の大量栽培による総額500億円といわれる利権をめぐって、大富豪や私立探偵、マフィア、若いチンピラたちが過激な争いを繰り広げていく。誰が味方で、誰が敵なのか。一瞬先も読めない展開に身を預けたい。
主人公はマシュー・マコノヒーが演じる、アメリカ人のミッキー。ロンドンの暗黒社会で大麻ビジネスを成功させた彼が、映画の冒頭、パブに入ってきたシーンからいきなり怒涛の修羅場に! そこから、大麻ビジネスの壮大な闇が明らかになっていくのだが、映画のノリは軽快だし、場面転換もあざやか。マニアックなネタや、アクションのタイミングも絶妙なので、エンタメとして楽しませるサービス精神に満ちている。
最大のポイントは、マコノヒーを中心にしたクセ者俳優たちの名演&怪演。いかにも裏でうさんくさい行動をしてそうな探偵のヒュー・グラントや、スラムの不良を更生させる仕事なのに、武闘派で暴走するコリン・ファレルら。英国俳優たちがガイ・リッチーの世界にハマりまくっている!
『ジェントルメン』
原案・製作・監督・脚本/ガイ・リッチー 出演/マシュー・マコノヒー、チャーリー・ハナム、コリン・ファレル、ヒュー・グラント 配給/キノフィルムズ
2020年/イギリス・アメリカ/上映時間113分
5月7日より全国ロードショー(緊急事態宣言を受けて休業中の映画館は除く。詳しくは公式HPをご覧ください)
●『ジェントルメン』公式HP
URL:https://www.gentlemen-movie.jp