サプライズ連続の『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』は原点回帰のストリートレースに熱くなる!
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人気シリーズといえども、いつかは終わりが訪れるもの。しかしその終わりを予告してもらえれば、カウントダウンで盛り上がるのも事実だ。“ワイスピ”の呼び名で親しまれる『ワイルド・スピード』が、いよいよクライマックスに向けて突っ走る!
今回の『ファイヤーブースト』はシリーズ10作目。当初、次の11作目でシリーズ終了とされていたが、ここへきて12作目までという可能性も浮上。いずれにしても“最後の花道”を飾るドラマが作り上げられていくわけで、テンションが上がるのは確定的! シリーズの“顔”ともいえるヴィン・ディーゼルのドミニクは、恋人のレティや息子のリトル・ブライアンとLAで静かな生活を送っていたが、10年前、リオ・デ・ジャネイロで彼と仲間が起こした金庫強奪事件への恨みを晴らすべく、かつてない強敵のダンテが現れる。そのダンテの策略によって、ドミニクとファミリーは空前の窮地に立たされることに……。
LAからローマ、リオ、ロンドン、ポルトガル、さらに意外な場所まで、大スケールの展開は最近のワイスピらしい。毎回“ありえねぇ”と叫んでしまうアクション。前作では宇宙まで行ってしまい、どこまで振り切れるのかと期待していたら、今回も超ハードなレベルを実現する。一方でシリーズの原点回帰ともいえる、ストリートレースが久々に復活。1作目からのファンを満足させることだろう。
ダンテの復讐の原点になった、リオの街中で巨大金庫を引っ張っていった事件は、第5作『ワイルド・スピード MEGA MAX』で起こり、同作からの映像も使用。そこには今は亡きポール・ウォーカーの勇姿も映っており、懐かしさで胸がいっぱい。
さらに思わぬ人物のサプライズ登場や、終結へ向かう物語ということで胸が引き裂かれる決断も用意されるなど、見どころ満載なのだが、最も印象に残る映像をひとつ挙げるなら、ローマの街を疾走するランボルギーニか。あの美しいフォルムとカラーが、ご当地のイタリア、しかも名所のスペイン広場や遺跡にマッチして、これこそカーアクション映画の喜び!
『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』5月19日公開
監督/ルイ・ルテリエ 脚本/ジャスティン・リン、ダン・マゾー 出演/ヴィン・ディーゼル、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、ジェイソン・モモア、ナタリー・エマニュエル、ジョーダナ・ブリュースター、ジョン・シナ、ジェイソン・ステイサム、サン・カン、ヘレン・ミレン、シャーリーズ・セロン、ブリー・ラーソン 配給/東宝東和
文=斉藤博昭 text:Hiroaki Saito