〈メルセデス・ベンツ〉Aクラスセダン
「OK,Google!」「アレクサ」「ヘイ、Siri!」などなど、思い返せば平成最後の今年こそ、人工知能(AI)がお茶の間にグンと近づいた1年だったと思う。なにしろ各社からスマートスピーカーが続々登場。どれをリビングに迎え入れようか、今まさに検討中、な〜んて人もきっといるのでは? そしてクルマ業界にも今年、ついにAIが車載されて登場!「Hi,Mercedes!」のCMでお馴染み、〈メルセデス・ベンツ〉の新型Aクラスが年内にデリバリーを間に合わせて来そうだ。
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このAI、ほかのスマートスピーカーと同様、運転席に乗りこんで「Hi,Mercedes!」と話しかければ目を覚ます。あとは行き先を伝えるなり、空調のマネジメントをお願いするなり、好きにコミュニケーションを取っているうちに、AIがどんどん学習。そのへんも他社AIと変わらない。しかし、〈メルセデス・ベンツ〉のそれ(MBUXと名づけられている)が凄いのは、クルマならではの使用シーンである“オフライン・エリア”、つまり山間部などの圏外を走行中でも使用が可能な点だ。これはガジェット好きとしてたまらない。だって、新型車としての“威張り感”に加え、最新のテクノロジーまで味わえちゃうんだから!
しかし、みなさんの中にはこう思っていらっしゃる人もいるだろう。「このMBUXがセダンに搭載されたらいいのになぁ」と。ならば来年、2019年まで待ったほうがいい。なぜなら、Aクラスベースの派生コンパクトセダン、“Aクラスセダン”が早くも日本に到着しそうだからだ。そう、AクラスベースといえばのCLAではなく、新型からはオーソドックスなセダンが用意されることになったのだ。
世界発売に先駆けてアメリカ・シアトルで開催された国際試乗会。そこでは、報道陣に新型Aクラスセダンがお披露目された。ライトまわりなど、フロントマスクのデザインこそAクラスハッチバックと共通させているものの、Bピラー以後のセダンスタイルが効いて、驚くほどシックな仕上がり。同じプラットフォームだと思えないくらい、落ち着いた印象だ。
注目すべきは内装。こちらもAクラスのハッチバックより数段ゴージャスな仕様に。それはまるで、“ミニSクラス”といってもいいほど!
走りの質感もしっかりと棲み分けられていて、セダンのほうがしっとりと落ち着いたハンドリングを堪能できる。これはハッチバックという、リアガラスあたりに乱流が起こりやすいパッケージに対して、セダンのほうが数段空力に貢献するボディ形状だから、ということにも由来している。
この国際試乗会には2ℓターボのガソリンエンジンを積んだA220が用意され、小型・軽量ボディに対してパワフルなクルーズを楽しませてくれたのだが、日本導入時にはもう少しエコノミーなA180の用意もあるかも。いずれにせよ、MBUXの成熟も進んでいる頃だと思うから、セダンが気になる人は今から楽しみにしておいて!
★DATA〈メルセデス・ベンツ〉A220 4MATIC
●全長×全幅×全高:4549×1796×1446mm
●ホイールベース:2729mm
●最高出力:140kW(190hp)/5800rpm
●最大トルク:300Nm/1600rpm
●トランスミッション:7速DCT
●メルセデス・コール
TEL:0120-190-610