500人超えの群舞に魂が揺さぶられる!『イン・ザ・ハイツ』
サマームービーの定番といえば、アクションやアニメが目立つが、夏らしくテンションを上げるなら、観ていてカラダも動き出しそうになるミュージカルも忘れちゃいけない! この『イン・ザ・ハイツ』は、そんな衝動を最高レベルで誘ってくる一作だ。
- SERIES:
- 今週末は、この映画に胸アツ!
- TAGS:
- 今週末は、この映画に胸アツ! Culture Cinema 映画5選 撮影風景
『イン・ザ・ハイツ』
胸アツなポイントは?“ワンシーンの熱量がハンパじゃない!”
舞台となるのは、NYマンハッタン島、最北部にある居住区のワシントン・ハイツ。ラテン系、カリブ系移民が多く生活するこの地区で、食料雑貨店で働くウスナビを中心に、夢や恋、家族関係、住民との絆などいくつものストーリーが進行。地区一帯が大停電になるなど、ドラマチックな場面も展開し、ポイントで登場人物が歌うという、正統派のミュージカル映画。しかもワンシーン、ワンシーンの熱量が半端じゃない。
NYの街でロケを行い、ストリートはもちろん、プールまで使った大群舞は、観ているだけで本能的にアドレナリンが上がるはず。過去のミュージカル映画へのオマージュもたっぷり込められていたりして、その完成度から早くも2021年度の映画賞レースに絡むという評判も出ているほどだ。
ドミニカ系移民のウスナビは、両親の遺した雑貨店を守りながら、いつか故郷で暮らすことを夢みている。周囲の人物もそれぞれ強い思いを秘めているが、誰もが共感しやすい感情なので、そのパッションが歌になって放たれることで素直に感動。各曲のメロディも耳に残りやすい。
移民問題や多様性など、何かと映画のテーマになりやすい時代だが、こうしてミュージカルで描かれると、すんなり心を動かされることを『イン・ザ・ハイツ』は証明してくれる。作詞・作曲を手がけたリン=マニュエル・ミランダは、ミュージカルに限らず、アメリカのエンタメ界で最高の評価を受けている人。つまりいろいろ頭で考えなくても、ストレートに目と耳で楽しませてくれる、ってこと!
『イン・ザ・ハイツ』
原作/リン=マニュエル・ミランダ 監督/ジョン・M・チュウ 脚本/キアラ・アレグリア・ヒューディーズ 出演/アンソニー・ラモス、コーリー・ホーキンズ、レスリー・グレイス、メリッサ・バレラ 配給/ワーナー・ブラザーズ映画
2021年/アメリカ/上映時間143分
7月30日(金)より全国ロードショー
(C)2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved