力強くて、扱いやすい男前クロカン! 〈ランドローバー〉ディフェンダー 110
今回は骨太で勇ましいエクステリアと高い快適性を備えたインテリアを両立するディフェンダー 110をピックアップ。先代から続く、堅牢なスタイルはやはり、いつの時代でも男心をくすぐってくる。
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- 大人の愛車選び! vol.16
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今日のアウトドアブームの中で絶対的な人気モデルがある。それがこのディフェンダー。かつてのモデルを現代的な解釈で蘇らせたデザインは唯我独尊で、日本はもちろん世界中のSUVファンを魅了した。ワイルド&モダンな装いは明らかにオンリーワンである。人気は高く手に入れるのが難しいほどだ。半導体不足など世界的な事情はあるが、それにしても発売当初からかなりのオーダーが入ったのは有名な話である。
魅力の要因はインテリアにもある。ここもまたエクステリアに続くシンプルでワイルドなデザインが施されるのだが、機能は最新。充実したインフォテインメントシステムのダッシュボードセンターに位置する10インチのタッチスクリーンや12.3インチのドライバーディスプレイなどはまさにトレンドだし、3Dサラウンドカメラなんかも装着する。俯瞰から映し出される映像は、駐車時に便利なのはいわずもがなだ。
デジタル化が進んでいるのだから、インターネットへの常時接続はもちろん、“スポティファイ”などのアプリも使える。ソフトウエアは常にアップデイトされるので、日々最新の機能が使える状態となる。後方視界があまり得意なクルマではないので、ルームミラーがカメラ映像なのもグッド。リヤシートの方々と目が合ったりしないので気を使わなくてすむし、夜間や雨の日の視界はミラーより格段に視野を確保できる。このへんはまさに技術の進歩による賜物だ。
さらにいえば、アクティブクルーズコントロールに代表される運転支援システムも充実。レーンキープアシストは高速道路で、前後のパーキングエイドは文字どおり駐車時にひと役買ってくれる。見かけでそうした機能はないのかなと思われた方は説明書を熟読するといい。このスタイリングでも使い勝手に不便はない。
現在ディフェンダーには3つのボディタイプがある。2ドアの“90(ナインティ)”と4ドアの“110(ワンテン)”、それをストレッチした“130(ワンサーティ)”だ。どれもかつてのモデルバリエーションを参考にしている。
なかでも人気なのが中間に位置する“110”。リヤドアがあるので利便性が高いのもポイントといえるだろう。本格的にアウトドアを楽しむにも、たくさん荷物を積めるのは魅力だ。その面では新たに追加された“130”も十分だが、全長が長くなるから、都心部を鑑みるとちょっと覚悟が必要かもしれない。
それじゃ“110”に絞り込んだとしてもエンジンの種類やグレードを決めるのにかなり悩みそうだ。そもそもオプションが充実しているのもこのクルマのコンセプトで、ユーザーが自分オリジナルで仕上げる楽しさも持ち合わせている。ただ、世界的な半導体不足が続いているのに影響してカスタムパーツの流通も難しいことを理解しなくてはならない。
このほかではディフェンダーにアクセサリーパックなるものが用意されているのも見逃せない。“エクスプローラーパック”“アドベンチャーパック”“カントリーパック”“アーバンパック”と呼ばれるのがそれで、それぞれのテイストでカスタムされる。つまり、カスタムの方向性の提案なのだ。このへんは75年の経験をもつランドローバーの得意分野だろう。サンプルをネットで見ているだけでワクワクする。手を入れるのもまたディフェンダーの魅力。これもこのクルマが世界中のカーガイを魅了する理由のひとつとなる。
ディフェンダーには〈ランドローバー〉の最新のインフォテインメントシステムが搭載される。Pivi Proと呼ばれるのがそれで、ナビゲーションシステムやオーディオ操作はもちろん、エアコンやシートの調整もここで行う。車内のスイッチ類をなるべく少なくし、シンプルで上品なデザインを完成させた。
先代のクラシックディフェンダー110時代に存在していたグレード“カウンティ”を現代的に解釈し、モダンデザインの現行型に似合うようエクステリアパックとして復活。“カウンティ エクステリア パック”としてカスタマーが選べるようになった。華美な装飾のないシンプルなスタイリングが“通”を唸らせる。
“カウンティ エクステリア パック”の特徴はエクステリアカラーからもよくわかる。色合いの組み合わせが美しいコントラストのルーフとテールゲートを持つほか、イルミネーション機能付き、グラフィックトレッドプレートやグラデーショングラフィックデカールがセレクトされている。大人の雰囲気満点だ。
悪路の走破性に不安なし。トラクションやブレーキなどを統合制御するテレインレスポンスを路面状況に合わせればそのパフォーマンスが顔を出す。最大渡河水深はクラス最高レベルの900㎜。ウェイドプログラムを起動するとエアサスペンションと連動して車高を上げてくれる。ゲリラ豪雨にも強いかも。
SPECIFICATIONS
ランドローバー ディフェンダー 110
●全長×全幅×全高:4945×1995×1970㎜
●ホイールベース:3020㎜
●車両重量:2420㎏(エアサスペンション)/2400㎏(コイルサスペンション)
●エンジン:直列6気筒INGENIUMターボチャージドディーゼルエンジン
●総排気量:2993㏄
●最高出力:221kW(300PS)/4000rpm
●最大トルク:650Nm/1500~2500rpm
●駆動方式:AWD
●トランスミッション:8速AT
●乗車定員:5名/7名
●価格:856万円~
●ランドローバーコール
TEL:0120-18-5568
雑誌『Safari』11月号 P290~291掲載
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