運転好きを虜にする! 〈ポルシェ〉911カレラ4
新緑の季節! 2年ぶりに行動制限のない大型連休だったけど、これからだって、ますますドライブに行きたくなるような気分に。そんなときはやっぱり、ハンドリングに優れたスポーツカーを選びたい。だったら〈ポルシェ〉の王道、911なんてどう? なかでも四輪駆動のカレラ4で、まさに目にも眩しい新緑を求めて峠にドライブなんて、考えるだけで最高!
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911カレラシリーズの中で、四輪駆動のベースグレードになるのがカレラ4。より出力の高いカレラ4Sが上位モデルにあたり、このカレラ4は四輪駆動モデルのベースグレードという位置づけになる。が、日本の一般道どころか、サーキットで転がしたとしても「正直カレラ4で十二分」と悦に入られること間違いなし(というのも贅沢な話だけど)。そしてさらに安心してほしいのが、この四輪駆動はただの四輪駆動じゃなくて、ちゃんと〈ポルシェ〉ならではの後輪駆動味を濃厚に残しているということ!
最新の992型のエンジンは、リアエンドに搭載される3ℓ水平対向6気筒ターボ。最高出力は385PS、最大トルクは450Nmを発揮する。
まずはエクステリアからチェックしてみよう。代を経ても踏襲されるフラットで長いボンネットフードにグラマラスなヒップラインや前後フェンダーアーチが、ホレボレするような曲線で構成される。さらになめらかなルーフラインは911カレラのアイデンティティそのもの。992型ではさらにフロントグリルを横一文字に広く開口させるという、パフォーマンスを見せつけるかのようなインテークを備えた。
また、ハードなスポーツドライビングにも耐えうる十分なパフォーマンスを備えつつも、高級車としての性格も兼ね備えるのが〈ポルシェ〉の魅力のひとつでもある。
エレガントなクーペスタイルの長いドアを開け、太いサイドシルを跨いで少しタイトなスポーツシートに身を預けたら、自ずと気持ちが“走り”にフォーカスされるような、実にコックピット的なレイアウトが目の前に現れる。10.9インチのセンタースクリーンを備え、シフトまわりもほどよくメカっぽさを残すようなボタン配置。そこにはシャープな硬派さがある。センタースクリーンの下が一直線になっているダッシュボードのデザインは、930型へのオマージュだそうな。このヘリテージ×先進こそ、最新のスポーツカーに乗る醍醐味だと思う。
3ℓターボでも〈ポルシェ〉味は普遍。それどころか、スポーツカーの性格として鼻先の軽やかさを備え、さらにハンドリングを洗練させたようなイメージすらある。踏めば0-100km/h加速4.2秒というド級スペックを誇りつつも、全体的なパッケージバランスが優れているため、パワーに振り回されるといったような危なっかしさはない。
実は試乗シーンは千葉県木更津市に新しく誕生した〈ポルシェ・エクスペリエンスセンター〉という、〈ポルシェ〉の体験施設の専用コース。つまりサーキットのようなハイスピードコースだったのだが、ハンドル・ペダル・荷重移動などのシンクロ率が完璧なため、恐ろしいくらいに運転に没頭していけるような不思議な集中力を味わった。いやはや、これこそが“カレラ”。あらゆる運転好きを虜にする魔力にあふれた、真のスポーツモデルだ。
★DATA 〈ポルシェ〉911カレラ4
●全長×全幅×全高:4520×1850×1300mm
●車両重量:1580kg
●ホイールベース:2450mm
●エンジン:3.0ℓ水平対向6気筒ツインターボ
●最高出力:283kW(385PS)/6500rpm
●最大トルク:450Nm/1950~5000rpm
●トランスミッション:8速PDK
●駆動方式:四輪駆動
●税込み価格:1535万円
●ポルシェコンタクト
TEL:0120-846-911