
2025年、京都・四条通に誕生した『クレドールサロン 京都』。高級ドレスウォッチブランドの〈クレドール〉にとって初となる単独路面店は、単なるブティックではなく、ブランドの哲学を体感するための空間として設計されている。
店内に足を踏み入れると、まず感じるのは上質な静けさ。天然香料の薩摩芳樟をベースにウッディな香りがほのかに漂い、和の雰囲気が五感を穏やかに整えていく。壁面には、匠の手仕事による左官仕上げが施され、同じ表情は二つと存在しないこだわりよう。環境に配慮した素材選びも含め、そのすべてが日本的な美意識へと収斂している。
デザインは、曲線と直線のコントラストが実に印象的。柔らかな曲線はブランドの美意識とクラフツマンシップを、直線は時計ブランドらしく精度と揺るがぬ信念を象徴する。50年以上にわたり培われた“本質”を軸にしながら、現代へとつながる“挑戦”を空間そのもので語っている。
並ぶコレクションもまた、その思想を大いに物語る。究極のシンプリシティを追求した『叡智II』から、流麗で美しいフォルムが特徴的なエレガントウォッチ『クオン』、さらに造形美と機構美を兼ね備えた逸品まで揃う。いずれも、装飾ではなく“佇まい”で魅せる、日本発のラグジュアリーの真骨頂といえるだろう。
こうして京都で結実したブランドの世界観は、次なるステージへと向かう。2026年、〈クレドール〉は世界最大級の腕時計見本市『Watches and Wonders Geneva 2026』に初出展を果たす。そこで披露されるのは、薄型メカニカルウォッチの原点『ゴールドフェザー』や時計界のピカソと称されたデザイナーのジェラルド・ジェンタが手がけた『ロコモティブ』、そして『マスターピース コレクション』といったブランドの核となる3つのコレクション。いずれも〈クレドール〉に宿る哲学——The Creativity of Artisans——を体現したものとなる。
1974年のブランド誕生以来、“黄金の頂き”を意味する名のもと、日本の美意識を追求してきた〈クレドール〉。その価値は今、グローバルな市場へと本格的に歩み出そうとしている。さて、日本で磨かれた感性が、ジュネーブでどう響くのか。その動向をじっくりと見守っていきたい。
⚫︎クレドールサロン 京都
住所:京都府京都市下京区四条通麩屋町西入立売東町21-1
TEL:075-354-5121
営業時間:11:00〜19:00
URL:https://www.credor.com

























































