【8選】上質なお洒落は細部に宿る。
無地に見える織り柄スーツを選ぶ。
お洒落感や高級感を過度に主張したスーツ姿が、一目を置かれるとは限らない。むしろ、さりげないお洒落やちょっとした違いこそが着こなしに深みをもたらし、印象的な装いに映る。上司たるもの、そんな装いを楽しんでみたい。そこでうってつけなのが、無地に見える織り柄のスーツ。パッと見は無地だが、よく見ると織り柄が美しく、表情豊かに見える。しかもその着心地が快適だったら、もう袖を通さずにはいられないはずだ。
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驚きの軽快さで楽しむ。
柔らかなドレープから品のよさが伝わるこのネイビースーツは、近づくと認識できる格子状の織り柄もまた印象的。生地自体は立体的なワッフル調で、〈ジョルジオ アルマーニ〉のお家芸でもあるアンコン仕立ても相まって、軽快な着心地を楽しませてくれる。ダブルブレスト特有の品格を、威圧感なしの洗練されたスタイルとして印象づけられる点も魅力。しかも、ウールとポリウレタンの混紡素材だから動きに追従してよく伸び、デスクワークだって快適そのものだ。
華がある1着。
〈エトロ〉といえば、洗練された柄表現の名手。だから、このベージュスーツもよく見るとネクタイ生地から着想を得たハニカム調の幾何学柄がジャカード織りで描かれ、表情に華がある。ジャケットは、1980年代をイメージしたボックスシルエットが特徴的。ポリウレタン混のヴァージンウール製で、伸縮性にも優れている。
味方につけて。
リネン混ウールの張りを生かし、美しく隆起したコンケープドショルダーが映える精悍なシルエットを描き出した1着。これも単色のネイビーながら、ネップ感のある生地にミックスパターンの織り柄が浮かび、豊かな表情を印象づけられる。こんなに都会的な佇まいでも生地自体に伸縮性があるというのがまた、新鮮。
リラックスできる着心地が魅力。
ワークウエアから派生したヴェネツィア発のブランドらしい、ゆったりとしたボックス型シルエットが特徴的なスリーピースのセットアップ。採用した生地はチャコールグレーに“杉綾”の織り柄が浮かぶ“ヘリンボーンサージ”。しっかりとした厚みがありながら、着心地はすこぶる軽やか。シワになりにくいのも嬉しい。
昇華した英国スーツ。
シルクカシミヤ混ウールを贅沢に使ったこの1着は、従来のツイードのイメージをいい意味で裏切る上品さ。クラシカルでもある素朴さと高級感が同居したその表情が、カラダのラインを美しく引き立ててくれるシルエットによく映える。もちろんこの生地自体は出色のなめらかさゆえ、着心地や手触りのよさも雲上級。
新感覚ツイード調スーツ。
こちらのスーツは、綾目をあえて途切れ途切れにした“ブロークンツイル”という綾織りを採用。バージンウールにカシミヤを混紡した素材なので、着心地は従来のツイードより軽くて柔らか。より豊かな表情も楽しめる。アンコンながらショルダーラインに存在感があり、男性のカラダを魅力的に引き立ててくれる1着。
スーツスタイルに新鮮さを呼び込む。
クリエイティブ・ディレクターのキム・ジョーンズがワークウエアをモダンに昇華したこのグレースーツは、ストレッチウールキャンバス仕立て。テイラードの品格を保ちながら、マイクロ千鳥格子柄と凛々しいシルエットをアピールできる。伸縮する生地を裏地なしで使ったジャケットは、着ていることを忘れる軽やかさ。
エレガンスを雄弁に物語る。
正統派ゆえに、仕立てのよさや生地の個性が際立つのがネイビースーツ。〈ブリオーニ〉がオーダーメイドで仕立てるこの1着は、上質なヴァージンウールにしか出せない艶やかな表情によって格子状の織り柄が引き立ち、洗練されたスーツ姿を演出してくれる。ジャケットは、“プリューム”と呼ばれる定番モデルをベースに、やや幅広な肩と細めのウエストラインで緩急をつけたもの。袖を通してみれば、“空気のように軽い”と称賛されるその着心地に驚かされるはず。
●ジョルジオ アルマーニ ジャパン
TEL:03-6274-7070
●エトロ ジャパン
TEL:03-3406-2655
●ヒューゴ ボス ジャパン
TEL:03-5774-7670
●三喜商事
TEL:03-3470-8232
●アイヴァン 7285 トウキョウ
TEL:03-3409-7285
●アイヴァン東京 ギャラリー
TEL:03-3409-1972
●ダンヒル
TEL:0800-000-0835
●ケリング アイウエア ジャパン カスタマーサービス
TEL:0800-600-5024
●ブルネロ クチネリ ジャパン
TEL:03-5276-8300
●クリスチャン ディオール
TEL:0120-02-1947
●ブリオーニ クライアントサービス
TEL:0120-200-185
『Urban Safari』Vol.35 P16〜19掲載
photo : Takashi Noguchi styling : Kan Nakagawara(CaNN) hair&make-up : Jun Matsumoto text : Takumi Endo composition : Keiko Oshima